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状況開始

外輪船が島々の間を風を切って進む。


「で、私達はここまで連れてこられたわけだけど。」


宮城がジト目でここまで連れてきたレイをにらむ。


「総力戦だが、秋は動けないからな。」


「どうしてです。先生が死ぬことはないでしょう。」


富士が問いかけるが、レイは振り向きもせず、船首の先で片膝を折り曲げて、

その膝の上に肘を乗せて、前かがみになって、

島々の隅々まで見渡す姿勢のままで答える。


「一国のリーダーは、軽々に外には出れんのよ。

 本人は出たがったが、そこは内政に携わる者たちが、

 首を縦には振らなかったからな。

 ま、その代わりがお前らになったわけだが・・・。」


「先生とは違ってお役に立てないと思いますよ。」


名取が謙遜して、そういう。


「ま、今回は包囲は警邏隊が対応をする。

 拠点の場所も大体の場所が分かっている。

 そこまではお膳立てしたから、お前らが主体となって、

 頭目の捕縛をしてほしいわけ。」


「げ、私達が主体ですか?」


日野が嫌そうな顔でそう問いかける。


「そうだ、今回は主体はお前たちはだ。

 それだけの力を持ち、秋から直接鍛えてもらっているお前たちは、

 自分たちが思っている以上に戦えるはずだ。

 ただ、対人に対して、イマイチ抵抗があるのか、

 うまく戦えていないだろう。」


「それは・・・。でも、」


宮城が言いよどむ


「何もひとを殺せと言っているわけではない。」


「でもこの力はこの世界の人には・・・。」


「強すぎるな。そこでだ。美幸っていうやつに、これを作ってもらった。」


そう言って、腕輪をなげた。


「これは?」


大野が腕輪を振りながら問う。


「ゲームでいうところの手加減を付与する腕輪だ。」


「どういう理屈ですか?」


大月が訪ねる。


「魔素っていうのは便利でな。予め、こうしてほしいと設定した内容は

 書き換えができない。一部例外を除いてな。」


「例外とは?」


「書き換えの方法を知っているものか、

 元々『無』っていう概念を司っているかだ。」


「よくわからないですけど、そんなことを知ってそうな人は数人しか思いつかないので、

 いいです。」


「まあな。でだ。テストしてくれ。」


そう言って。空をとんでいるウミネコを指した。


それを名取は何てことないように、雷を落として、

それを命中させる。


するとそのウミネコは気絶したように、落ちてきた。

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