女教師今後について提案す。
「さて、助けたいと思っている秋には大変申し訳がないが、
この世界軸は明らかな嫌がらせが入り込んでいる可能性がある。」
「と、いうと?」
「若い上に、4つの並列世界がすでに滅びている。
同時間上の世界がないのは、おかしい。
通常、世界はそう簡単には滅びないし、致命的欠陥があれば、
それを調整するのが通常だ。ただし、」
「成長過程でバグが露見し、それが急速に害意を表した場合は
対処のしようもない、か。」
「そう。そのバグないしウイルスがもともと世界に入り込んでいたのか、
それとも入り込んだのかはわからないが、これは非常に厄介だ。
現地の存在に対処させるにも、力が大きすぎる。
通常なら、この世界と軸ごと破壊処理だが、今回は俺たちが呼ばれ、
そして、対処が可能だ。ただし、勇者や魔王という役柄に近い形でのみだがな。
まあ、秋のことだから、対処の方法に誤りがでるとは思えないが、な。」
「そう、なの。根本的な原因も、今のこの世界の現状と照らし合わせれば
納得がいくわ。」
「何があるのこの世界?」
「やけに強く、そして、世界に害意を持つ4つの精霊がいるの。
どうも、神になろうとしているみたいで・・・。」
「それはほんの一部でしかないだろうな。」
「やっぱり。」
「ざっと見た感じこの世界は亜種族間の確執はそれほどない。
得意不得意をいかしつつ、各国家間が独自の政治および成長をしている。
ただ、感じからすると、内部というより外部からの影響が
ちらほら世界の運航に支障をきたしかけている。
それに、それらを自浄する作用も対抗する力もない。
これでは、成長はないだろう。」
「女神はいい子なのにね。」
「女神なのか。この世界。」
「ええ。そうよ。それが。」
「上位の神がお近づきになりたいとかで、やってるんじゃないといいがな。
まあ、それは置いておいて。どうすんの?秋。」
「方法か~。学校もあるし、調査と防衛もあるから・・・。どうしようか。」
「何にも考えていないの?」
「ってわけでもないの。取り敢えず、私の部下をここを拠点に各地に配し、
情報収集と緊急時の防衛戦力に充てようかな~っと。」
「いい案だが、それには通信用の魔道具とこの世界内での緊急転移用の魔道具、
あんたとの通信用魔道具と召喚用魔道具が必要だろうが。
それをだれが作るんだ。」
「それは~。お願い。」
そういって、紅葉はエンデと六花に手を合わせた。
「たっくよ~。経費は払えよ。」
「今度ドラゴンなんでも狩りにいって支払うよ。」
「あてにしておく。」
「あとね、これはお願いなんだけど~。」
「「やな予感がする。」」
「えへへへ。この世界につながる扉を家に造ってほしいな~。なんて。」
ージトーー
「そ、そんな顔しないでよ。」
「理由は?」
「この世界の人たちとあの子たちが仲良くなったから。
つながりを残したいのよ。」
「あら、意外とまとも。良いわ。どっちにしろ、
ユグラドシアにも作成するからついでに作ってあげる。」
「ありがとう。六花。」
「あとは緊急対策だな。」
その一言で3人の顔が真剣なものになる。
「それは発生しないことを祈るわ。」
「一応、悪意のないものをユグラドシアに転送する大規模魔法陣は
用意するけど・・・。」
「あいつが出張ることにならなけばならないにこしたことはない。
あいつもそれは望まんだろうしな。」
「そう、ね。」




