トーナメント3
「『龍化』!」
「何!?」
大野が叫ぶと、みるみるうちに等身大の西洋龍が姿に変わる。
「『へ?』」
大きさがみるみるうちに小さくなる。
「何か知らないけど、チャンス!」
『くっ?』
ーガキン!ー
「なぁ?!なぜだぁ~!」
『くさっても土属性の龍だからな。』
「ああ。」
刀から勇の声が聞こえ、それになっとくもする。
『お返しだ。』
「だっ。」
ーガキン!ー
刀の腹で受けるが、はじかれる。
「硬。速い。」
『集中しな。刀身及び刀心一体だ。』
「それは、剣士としての極意では。素人にはちょっと。」
『しょうがない。ちょっと卑怯ではあるが、その極意を体験させてやる。』
そういうと、首から下が、自分とは違う感覚に陥る。
『お借りする『火龍』!』
勇がそう唱えると、刀が炎を纏う。
『一意専心。両断。』
正眼のまま、飛び込んできた大野めがけて、峰を振り下ろす。
『ガッ!』
ただそれだけで、大野は地面にめり込み、
徐々に腹ばいの状態の姿に変わる。
『わかったか。』
「なんとなく。」
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「あれは・・・。ありかしらね。」
「傍から見れば、大月くんが戦っていますから・・・。」
「わかるのも私たちぐらいかと。」
「そうね。そう。というか、何あの子たち。死なないからって、
結構本気を出すわね。」
「龍化、同一化、降し。まるで流治さんの戦い方ですね。」
「ああそうね。そう言われれば。まあ、あれはそのあたりの極致だから。
ちゃんと使えるようにしてあげるべきかしら。」
「教えられる人がそれほどいませんけどね。」
「だよね~。」
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『次!』
「あ、俺か。」
「私もだ。」
そういうと、富士と日野がステージに上がる。
「信くん。よろしく。」
「岬っか。やりづらいな。」
そういいつつ二人は武器を装備する。
富士は籠手と棒を日野は黒と白の剣を構える。
審判の開始の合図で二人が消える。
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「あー。これはー。」
「見てもわからないやつですね。というか。派手さがない。」
「えっ。今どこにいるんです?時々、人影が見える気がしますが。」
「あれは、恐らく幻影だと思うけど。一瞬で消されるから、わからないわね。」
「止めますか?」
「そうね。うん?ああ。もう終わるわね。」
「なるほど。ユエの入れ知恵ですかね。あれは、流治さんの戦い方に近い。」
そうサラがいうと、富士の姿が現れ、そして、倒れた。
「ヤンが辛うじて、軽減させたかしら。
水と風で圧力を変化させ、機雷みたいにした。
かしらね。あれは、本当に厄介なのよね。」




