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オーバーテクノロジーの脅威

「「「「「着いた!!!」」」」」


生徒と紅葉がテラスに降りて腕を上げて叫ぶ。


「子供かよ。あっ、子供か。」


信幸が降りながらぽつりと言う。


「信。」


「フレイ。何かあるか?このまま行こうと思うが。」


「実物を見せた方が早いだろう。説明はあったみたいだが、

 夢物語だと思われている。」


「そうか。いつでも先端の技術は認められにくいか。」


「王国側の代表者がもうすぐ来るはずだ。

 船の操作のロックと係留、後、お前らは風呂と着替えをしておけ。

 腐ったにおいがするぞ。いくらドールといえど、ぬれたり、傷がつけば、

 腐食するからな。洗ってこい。」


「りょうかーい!」


そう返事をして、紅葉が生徒を連れて浴場へと向かった。


「服は?」


「浴場に後ほど、スーツとドレスを持っていく。」


「了解。じゃあ、係留とロックをして浴場にいくわ。」


「手伝う。」


「縄を投げるから、そこの手すりに何本か結んでくれ。」


そういうと、タラップ飛び乗り、甲板に上がり、ロープを投げる。

それを等間隔に手すりに結び、風や不可抗力で動かないように固定する。


動かないことを確認すると、甲板と手すりを挟むように木を板状にして繋げる。


「流石だね。」


「まあな。時間はどれくらいある。」


「そうだね。あと数十分てとこかな。」


「じゃあ急ぐわ。服はお前が用意するんじゃないのか?」


「腕輪を変えるように言ってある。」


「それは。まあいいか。」


信幸は生徒を気の毒に思いながら、考えても仕方がないと切り替え、

急いで浴場に向かった。


それを見送って、フレイは船内の傷やごみを確認していく。

忍もフレイの影に潜み、指示に従ってごみやほこりを別の場所へと移していく。

一通り確認をして、船を降りる。


「さて、迎えにって、まじか。」


玄関に迎えに行こうとドアから入ろうとすると、

外から感嘆の声が聞こえ慌てて、のぞき込む。

そこには将軍、宰相、王の上位陣と付き添いの数人が見上げて口を開けていた。


「そこで何をしているんですか。」


フワリと地面に降り、正面から声をかける。

口を開けたままフレイの方を全員が見る。

そして、指をさしながら、何かを言おうとするが、

言葉にならず。口を動かすだけになる。


「玄関で迎えるつもりでいたんですがね。

 あちらに、待っているものもいるんですよ。

 子供じゃないんですから。

 ここじゃなんですから、上に行きましょう。」


そういって、連れ立ってバルコニーに行くために、

玄関へと回る。


それを、後ろ髪が惹かれるのか、何度も後ろを振り返りながら、

ついていく。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「ようこそいらっしゃいました。」


そういって、左右に並んだサーバントとメイドがお辞儀をする。


「皆の準備は?」


「先ほど身を整えて、バルコニーの前に向かわれました。」


「見られなくてよかった。」


そうつぶやくと、振り返り、王たちに向かう。


「それではご案内いたします。お召し物はそのままで構いません。

 何人かはついてきてくれ。」


そう言って、集団を先導する。

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