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荒神・邪神

<ガアァァァ!>


「ありゃ、面倒だな。自我なき神なんて、ただの破壊プログラムだな。」


「えー!!私はもう無理よ。大分おなか一杯。」


「でしょうね。まぁ。還元していたものがなくなれば暴走すわよね!」

 しゃあなし、システム!」


ー対象を判定ー


ー抑圧された不の感情から生まれた神と判定ー


ー元になった概念・自我はすでに崩壊ー


ー元の概念のうち破壊の内包を確認ー


ー邪神 Type:荒神ー


ー完全破壊後、概念の再生がもっとも確実と判定ー


ー緊急オーダー発行ー


ー一部の限定解除を実施ー


「でしょうね。神殺しできる存在なんて限られる。

 特に『破壊』の概念持ちは。」


六花がシステムの判定を聞いて、ため息をつく。


ーズガーン!ー


それと同時に一陣の風が通り過ぎ、荒神を吹き飛ばす。


「ここからは俺のターン。ってか。」


肩をぐるぐると回しながら、流治がそう言って立っていた。


「でしょうね。」


「お嬢。それ、口癖になってんのか?」


「でしょうね!」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「さて、『無』が使える範囲は元になっている感情のリソースと

 媒体となっている土地とのつながりの部分か。」


流治は目を細めて、使える範囲を看破する。


「ふー。」


息を深く吸い、腰を落とし、抜刀術の構えをとる。


「疾風一陣。」


見えない刀を振り、一振り目で、土地とのつながりを切る。

そして、一度通り過ぎてから切り返して、上空に打ち上げる。


そして、フレイが打ちあがった荒神を見えない足場で囲む。

その足場を流治は理解し、それを踏み台に連撃を繰り出す。


限りになく球に近づくように足場を使って、

何度もすれ違いながら、切り刻んでいく。


「一丁上がり。」


そう言って、刀の切っ先部分であろう場所に玉を載せて、

静かに地面に膝を着いて、着地をする。


「ご苦労様。『清め!祓!』。再び生まれ、それを済いとして生きろ『再生(済生)』!」


そう、六花が言うと胸に玉を抱いた和風の龍の角を生やした男の子に変化する。


竜の落とし子(タツノオトシゴ)?」


「ジョークよね。笑えないけど。」


流治のわかりづらいボケに六花はそう返しながら、男の子を抱える。


「武神としての概念を与えたけど・・・。」


そう言いながら、紅葉を見る。


「何よ。」


「しっかり育ててね。心配だけど。」


「なら、私に頼まないでよ!」


「ふえっ。」


六花が紅葉が適任と考え、渡そうとするが、怒鳴り返される。

その声で、男の子が泣きそうになるが、六花はうまくあやし、泣き止ませる。


「じゃあだれにお願いするのよ。」


「それは、えっと、それは。ごめんなさい。頑張らせていただきます。」


「はい。」


「(T_T)」


紅葉は肩を落としながらもしっかり抱き上げる。


そして、4人で信幸と生徒たちの待つ飛行船へと向かった。

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