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ラグナロク?

<ちっ。ちょこまかと。ならば!>


そういうと、紅葉と信幸の頭上から強烈な風が吹き、二人を押しつぶす。


「ちょっと!これは。」


「紅葉、もう少し、威力を。」


「やってる。で、もこれ以上、わ。」


<ほう、まだ動くし、しゃべれるか。>


紅葉は<暴食>と<火炎>で威力を抑えようとするが、

自然現象の為、魔素の吸収が上手くできず、<火炎>も飽和状態になり、

ものすごい風圧に二人は武器を手にかろうじて耐えていた。


(備えあれば憂いなし、ね。)


六花からそう念話が届くと、二人の頭上がゆがみ、

両ひざに短剣、腰に刀とレイピア、尻の上にラウンドシールドと剣、

背中に背負うように槍とこん棒、それに羽のような装飾と大きなシールド、

そして、両腕に爪のような装飾、両肩に何かが仕込まれているであろう突起がある

某ガ〇ダムのような赤いロボットが落ちてきて二人をかばうように這いつくばった。


「Thank you!六花。」


(どういたしまして。と、言いたいところだけど、

 流治とエンデ、ドール共作の試作機よ。

 データの収集も兼ねているから丁寧に使ってよ。)


「で、乗り方は?」


(例によって、胸部よ。)


「動かし方は?」


(秋姉専用。)


「良し来た!」


そういうと、ジャンプをして、直立しているロボットの胸部へと捕まる。


<ニンショウシマシタ。>


「これは!」


機械音声の後に、胸部コックピット部分が開き、

中をのぞくと円柱の空間が目に入った。


「武闘伝ですか。そうですか。ふふふ。」


紅葉は喜び勇んで入り込む。直後コックピットが閉鎖して、立ち上がる。

目線カメラの映像が周囲に映し出される。


「たぎるね。あれ?」


こぶしを前に動かすが連動しない。


「ちょっと。うん?連携しますか?」


装着していた甲冑のバイザーに通知が入る。


「はい!Yes!あっ。連携された。きゃ!」


精霊も出てきた当初は驚いたが、慌てて、再度風圧を加える。


「ふふふ。体積がでかくなったから。効かんよ!」


そういって、膝立ちの状態から、刀を精霊めがけて、抜刀する。


「迦具土神!」


そう紅葉が叫ぶと刀が炎に包まれる。

が、熱で柄が溶け始める。


「ぎゃ!だめか。」


(試作機といった。まぁ、現状の金属ではだめだとわかった。要検討。)


六花はあきれつつも、改善することを頭にいれた。


「まあ、炎を纏えないだけだし、ね。」


飛燕<飛炎>を飛ばして、攻撃をする。


<ぐう。出力が上がっているだと。大きくなっただけではないのか。

 ならば!>


水と風をカッターのように横薙ぎで打ち出す。


「城壁!」


クリスを腕輪から取り出し、そう宣言すると、ロボット背面の盾が自動的に左手に装備され、

宣言どおり、ロボットサイズの城壁が現れる。


<なっ!>


「おっ!」


(ふーん。)


三者三様のリアクションをする。


「このまま。得意じゃないけど、連射!」


ルーシーを取り出し、曲射で火の矢を連射する。


<くうう。>


(被害甚大ね。)


(あとで、自然と建物は時を戻す。)


(そうね。)


巨大な物同士の戦いのため、周囲の被害は甚大だった。

地面は隆起し、一部ガラス化し、至るところで木々が倒れていた。


(あー。六花?俺もそっち行っていいか?)


(しゃーなし。)


信幸は紅葉の足元で必死ににげまどっていたが、

もう無理と判断し、六花に助けを求めた。


(巨大な物同士が戦うとまるで終末戦争(ラグナロク)ね。)

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