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どうしようか。

「おーい。六花。厄介だ。システムに相談してくれんか?」


「何があったの~。」


六花は怠惰を発動し、リソースの回復に専念していたが、

エンデが揺らしたことで、目をこすりながら、座りなおした。


「あっちの世界で、『流れ』の概念の精霊が生まれて、悪堕ちした。」


そうエンデが言うと、六花はパッチリと目を見開き、

エンデの顔をまじまじと覗き込んだ。


「マジ?」


「マジ。」


聞かれたエンデは大仰に頷き、答える。


六花はそれを聞くとさっきまでの眠たげな様子が嘘のように、

ベッドから飛び降りると、エンデの背中を押して、

部屋から出るように促す。


「今更か?」


「今更よ。」


押されながら、聞くと、六花はそう返し、エンデを部屋から追い出し、

ドアを閉める。

エンデはドアごしに立ち、六花の着替えが終わるのを待つ。


「知っている人間は?」


「生徒と紅葉、信幸。だが性格に事を理解しているのは、紅葉と信幸。」


「それは、そうでしょう。」


洋服の擦れる音をさせながら、質問をする六花に、ドア越しに答える。


「どんな感じだった?」


「遠目だったが、操るエレメントに邪気がのっている感じだな。

 まだ、次の段階には至っていない感じだ。」


「おっととと。よいしょっ。それは朗報ね。

 まだ、力を理解していないってことだもの。

 ああ、いっそのことあの時に時間をもっと戻してもらえば良かったかしら。」


そう言った、六花のセリフに振り返って聞く。


「あの時って?」


そう聞いたエンデの目の前でドアが開き、出てきた六花が口を開く。


「一回流治がブチ切れて、世界を終わらせたのよ。大変だったわ。」


六花はエンデの横を通りながら、言う。

エンデは頭を掻きながら後を追う。


「あのな。はぁー。まあいい。済んだことか。で、どうする?」


「どうするもこうするもないわ。パワーアップや準備が必須よ。

 いざとなったら、ユグラドシアを移動させるわよ。」


「だよなー。管理権限はどうにか確保できているが、

 武神がベースの相手だからー。

 追い込まれて、覚醒なんてされたら、厄介だもなー。」


「美幸にお願いして、正式版の宝玉を急がせないと。

 システムとの調整は急いでやるわ。

 エンデは、ドールに言って、あれを早急に作って。

 あと、フレイにもお願いして、被害を抑える方法の検討の依頼を。

 流治には?」


「まだ言っていない。あれは最近短気だから、消してしまえになりかねん。」


「それもそうね。調整がすんでからにしましょう。はぁー。

 もう少し休みたかったけど、無理ね。」


そういって、転移用のドアを開いて、中へ入る。


「私はブリッジに行く。後は任せたわ。朝にでも、家族会議で最終決定を。」


「了解だ。明日の19時ぐらいには分け御霊、精霊の全員を

 ユグラドシアの会議室に集合で。

 連絡はお願いするぞ。」


「全体連絡は腕輪でしておくわ。」


そういうと、ユグラドシアにお願いして、ブリッジへと移動をした。

エンデはそれを見送るとドールに依頼するために、工房へ向かった。


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