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011、ダンジョン探索の動画




「な、何してんだ、これは……」


「どこかの野良ダンジョンに入り込んだようですなあ」


 ライカは横からスマホを覗き込み、顎を撫でている。


「どこかって、あの銀座とか校庭の……」


「見たところ警備は厳重ですし、違うでしょう」


「違うでしょうって……」


 俺はちょっと混乱して、頭を振り、


「じゃあ、これはまた別のダンジョンってことかいな」


「はい」


「つまり、他にもダンジョンはあると?」


「まあ、一つ見つけたら、30はあると思うのが普通ですね」


 と、ライカは訳知り顔でうなずく。


「そんなゴキブリじゃあるまいし……」


 俺は焦りながら、ともかく動画の続きを見てみる。



<ええー、ダンジョンには変なスライムとかいっぱいいまーす>


<これ、襲ってこないのかよ?>


<大丈夫、大丈夫。見てるだけなら無反応だから>


 画面はしばらくスライムをとりながら益体もないことを言っている。



 やがてスライムを避けながら、ダンジョンの探索を開始した。


 ダンジョンは天井までは3メートル弱。横の広さも同じくらい。



 やっぱり一定の間隔で魔法灯が配置されている。



 動画の少年たちは、あれこれ言いつつダンジョンのことを説明し、


<記念にサインつけまーす!>


 ついには、ダンジョンの壁にスプレーで〇〇参上! と書きつけた。



「い、いいのか、こんなことして……」


「さあ? まあ別に持ち主もいませんし。モンスターも落書きで怒りはしません」


 ライカは淡々と説明。



 やがて少年たちは、ダンジョン内の小部屋に入っていった。


<はーい、今部屋に入りましたー。中は狭いでーす>


 言う通りは小部屋はトイレくらいの広さしかない。



 ただ、


<はい! 部屋に何か置いてありますねー!? 何でしょう>


 そこで、部屋の真ん中に配置された箱が映される。


 宝箱だ。


「これがダンジョンのアイテムか……」


「うちにもありますよ。タケオ殿が良ければ差し上げますが」


「そ、そうなの? まあそれは後にするとして……」



<開けてみまーす! 何があるでしょうか。……ああ、何か変な袋が一個あります>


 動画は、宝箱を開けて革製の袋らしきものを取り上げる場面に。


<中身は……。何かコインですねー。見たことないです。いちに……けっこうありますねー。30枚くらいあるかなー? はい、今アップにしまーす>


 アップになったコインは、見たところ銅貨らしい。


 多分500円硬貨くらいだろうか? 


 それよりも少し厚手に見える。


 表には何か少女の顔みたいなものが刻まれ、裏には紋章のようなもの。


 何というか、猫の縦長瞳孔みたいなデザインである。



<新品なのかなー。ピカピカしてきれいです。何でできてるんでしょうかー。とりあえずは、今回のお宝はコイン入りの袋でしたー>


 この辺りで、動画は終わっている。



 ネットでは、かなりの反響があるようだ。



 賛否両論だが、動画視聴数がどえらいことになってしまっていた。








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