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卒業旅行日記、塾の生徒へのあとがき

 オーストラリアで撮った写真を見て今、本当に自分はここに行ってきたのだろうか、というような夢でも見ていたような感じである。

 帰国後、エアーズロックのツアーのガイドだったニコルに約束通り写真を送り、そのニコルの仕事は日本とオーストラリアを結ぶとてもいい仕事であり、日本の僕の生徒にもこの感動を伝えるとの旨の手紙を書き、エアーメイルで送った。もちろん英語で書いたが、きちんとした英語で書けた自信はない。だが、英会話にしろ何にしろ、人に何かを伝えようとするときに大切なものは別のようだ。マークとの会話だって、この日記に書いた英語ですらあっているかも分からない。しかし、僕の気持ちははっきりと彼らに伝わっている確信がある。

 生徒の皆さんは、この日記を読んでどのように感じたでしょうか。人間というのは自分から積極的に動けば、何かを創造できるようです。こうしたら恥ずかしい、こうしたら変ではないか、触らぬ神にたたりなし、等、自分からアクションを起こすことをためらっていては、何もできなくなってしまうと思います。僕が少しでも見知らぬ外国の方と話すことをためらっていたら、このような楽しい旅行はできなかったと思います。

 人間は何のために生れて来たのでしょうか。それは受験地獄のためでもなければ、不幸になるためでもありません。幸せになるためです。生まれた人は、すべての人間が、一角の人間になることができます。

 僕がこの日記を書いたのは、いつも明るく、元気に、何かに向かって積極的に取り組んでいれば、これだけ人生を楽しむことができるということを伝えたかったからです。もっと言えば、何事も嫌がらず、夢に向かって頑張れば、実現可能だということを伝えたかったからです。

 難しいことはありません。この日記では、できるだけ等身大の自分の考えを伝えるように書きました。それは、僕ができることくらい、僕が感じた幸せくらいは、生徒の皆さんにはこれからいくらでも感じられるものだということを伝えたかったからです。

 皆さんが幸せな人生を送ることを心より願っています。いや、皆さんが明るく元気に勇気をもって事に臨めば、必ずや幸せになるでしょう。自分の力を信じて、自分の考えで行動できるよう皆さんが精進することを、心より願っております。

1997年5月

                                           大沼 章

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