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ラストワールド  作者: 落葉颯花
終末の序曲~始まってしまった『終わり』
3/20

終末の序曲~3     試合1

三話目の投稿が遅れてすみませんでした。そろそろ主人公の実力を明かしていこうと思います。



魔法を使うようになり人類は魔物への対抗のしかたを変えざるをえなくなった。いままでのように銃や爆弾、戦車などによる遠距離攻撃ではなく、大昔のような剣や弓などによる中距離、近距離戦闘に、である。なぜそのような武器に変わっていったか、それにはさまざまな理由がある。まず、魔法の技術があまり発展していなかったことだ。大昔から魔法は確かに研究されていたが、そのほとんどは戦闘のためのものではなかった。物を動かしたり、水を延々と生み出したりと、戦闘に役立てそうなものはすくなかった。そのせいで昔の文献を引っ張り出し、これまた昔の戦争で使われていたような道具をつくりだした。

それから30年、魔物への対抗法はより研究され、進化した。銃などにも魔法技術が使用できるようになり。戦闘の幅は、大きく広がっている。だがそれでも剣などによる戦法は消えていない。主な理由は確実性である。魔法は、発動した場所から離れれば離れるほど減衰する。威力が弱ければ生命力の高い魔物は殺せない、そのため、いまだに剣などによる戦法は消えていない。



*******



「はあ・・・」


今日の出来事を思い出すとため息がでる。なぜああなってしまったのか。その主な原因は自分にあると言っていいだろう。立石の言う通りだ。相手の素性をもうすこし知っておけばああはならなかった。それに相手への対応も人との話し方などをもうすこし知っていれば逃げ出したりはせず相手を交渉で落とすこともできたはずだ。そのことを思い出すと余計にため息が


「はあ~~~」


でる。

まあ、いつまでも家の裏庭でそうしているわけにはいかないのでさっそくいつもの習慣を始めた。



******



私は水雪香菜、水雪祐理を兄にもつごく平凡な中学三年生だ。しかし、皆から見ると平凡ではないらしい。兄や皆はいつも私を褒める。だが私はそんなに素晴らしい人間ではない。思い出したくもないが一年とすこし前の私を皆見ればわかるはずだ。兄が言うように魔法の才能は確かに他の人よりはあるだろう。だが今の新しい学校のクラスメイト達は私を聖女のようだと言う。しかしそれは大きな間違いだ。一年とすこし前の私は・・・・・いや、このことは思い出さないほうがいいだろう。思い出すとあの時に戻ってしまうきがするのだ。少し思い詰めすぎてしまった。最早習慣となってしまった勉強をやめ、窓を開けて裏庭をみる。そこでは兄が習慣としている鍛錬が行われている。


「本当、お兄ちゃんのほうが全然平凡じゃないと思うけどなあ・・・」


そこで起きている現象をみればだれでも驚くはずだ。まず兄は木刀を持って立っている。そして少したつと・・・・


ピッ


音がしたと思ったときには兄はそこに居らず、やや離れているところに全く同じ体勢で立っている。


ピッ


また音がしたと思うと、またやや離れたところにいる。これのひたすら繰り返し。兄が言っていたのだがこの技は転歩と言うらしい。ノーモーションで瞬間移動のように直線移動する技で、兄が昔通っていた魔殺二天流とかいう刀を扱う流派の技だったはずだ。なんでもこの技には階級が十個ほどあり、近年最強と言われた人でも五階級程度しか使えないのを兄はあっさり最強の十階級まで会得してしまったらしい。なんでも十階級は、初代以外は誰も扱えず。ほぼ伝説のようになっていたらしい。その上、初代のことを、皆輝閃と呼んでいたらしく。兄も刀術界では輝閃と呼ばれているらしい。輝閃の由来は「輝く閃光のように」と言う速さを表しているらしい。まあ、兄は魔法の点である弱点を背負っているが、それを補って余り得るほどの技だと私は思っている。こうやって兄のことを考えていると・・・・


「やっぱりお兄ちゃんは凄いなあ・・・・」


と思うのだった・・・・



********



「やっほ~い、戦技の時間だ~」


立石が言った通り、今日は丸一日戦技の時間である。お昼の時間まで行い。またお昼を食べてからまた戦技らしい。戦技は前半の1~5組と、後半の6~11組の二組に分かれて行う。行われる訓練室が六つしかなく、日にちを二日に分けて行う。そのため、まとめて行うために丸一日ぶっ通しで行われる。なので普通の人の反応は・・・・


「お、終わりだ・・・・」

「ああ、神よ・・・哀れな私を・・」

「○×▽□✩態様キエェェェェェェェェェ」


こんな感じである・・・

いや、本当三人目の人大丈夫か?・・・あ、担架で運ばれた・・・

だから立石みたいな変態以外は皆グダ~~っとしている。


「さて、皆並んで~~」


さっきのように怪我人が多く出るので(怪我人?)先生は六~七人ついている。実は戦技の先生はもっと大勢いるのだが今は他の部屋で教えている。先ほど言った通り、訓練室は六つある、戦技は近距離と遠距離の二つを選べる。それを一~三年で使うので六部屋である。訓練室は真っ白で、碁盤の目のように線が広がっているだけで他は何もない。材質はここ30年で発見された魔法合金で名前の通り魔法を使用してつくられている。なのでちょっとやそっとでは壊れない。(威力の凄まじい極大魔法でも使ったら話は別だが・・・)


「最初は顔合わせを兼ねて試合を行う。」


なぜか凄まじく嫌な予感がした・・・


「最初にやりたいやつは手を挙げろ。」


・・・・・・・


「はい!やりたいです!!」


この変態が・・・絶対巻き込むなよ・・・


「ん?他には誰もいねえな。お前、名前は?」

「立石ですっ!!」


呼ぶな・・・俺を呼ぶなよ・・・


「誰とやりたい?お前の独断で決めていいぞ」

「水雪祐理君とやりたいです!」


ぐあああああああ!!・・・


「だそうだぞ・・・・水雪でてこ~い。」


なんか面白かったので先生のノリにあわせて


「は~い」


と言ってやった。もうヤケだ!!


「フィールドはこの訓練室全体だ。他の生徒達は全員壁にくっつかってろ。」

「ルールは簡単だ。この訓練用の武器はしっかり選んできただろう?それを使って戦え。勝利条件は相手の急所、もしくは一定以上ペイントを付けたら勝ちだ。使っていい魔法は強化魔法のみ、わかったな。」


「「はい」」


訓練用の武器というのは現代の魔法武器を模して作られたものだ。現代の近接戦闘用の魔法武器は昔からすればとても奇怪な形をしている。魔法を流さない状態ではほとんど柄だけ。魔力を流すと中にある魔法合金が反応し、記憶している形になる。剣ならば柄から刃が出てくるように形成される。槍ならば円筒状の柄から下にまず柄が生え、それと同時に上にも柄~刃とでてくる。これを模してつくられており。出てくるのは魔力を結集させて半実体化したもので、人や物にはあたらないが、同じ訓練用の道具には当たる。と言うものだ。それが今俺達の着ている訓練服に当たるとペイントのような跡がつく。それを利用して訓練を行う。それと、先ほど先生が言っていた強化魔法と言うのは現在の魔法で「五大魔法」と呼ばれるものの一つで、自分の肉体にのみ何かを「強化」する概念を与えると言うものだ。(概念を与えられはするが、ある程度決まったこと以外は余り与えられない。)

例:肉体の「硬さ」を強化。

と言うものである。

お互いに武器を実体化して構えあう。俺の選んだ武器は太刀と呼ばれるやや長い日本刀だ。対して立石の選んだ武器は少々奇怪な形をしていた。おそらく武器としては槍に分類される。柄の部分は普通なのだが、刃の部分が余りにも大き過ぎる。今立石は槍を縦にしているが、その状態では刃が大きな逆V字に見える。その刃の部分は柄の三割ほどまでとどいている。このような大きな刃を持った武器は最近できたものだ。今までのように人を殺しやすいように、ではなく強い生命力を持った魔物を殺すための武器だ。あの形なら突撃槍としても投擲槍としても使えるはずだ。半実体とは言え、しっかり重さはあるのでそれを軽々と扱っている立石はこの生徒たちのなかでも実力はあるほうだろう。


「ずっと、お前とやりたかったんだ。」


と言いながら槍を俺に向け、やや腰を落とすようにして構える。


「俺は・・・やりたくなかったよ。」


はあ、とため息をつくようにして立石を見る。刀は降ろし、脱力するようにしている。


「その構えでいいのか?」


と、ちょっとむっとしたように立石がいう。


「これでいいんだ・・・。攻撃的なやつには流すように戦ったほうがいいだろ?」


なるほど、といった感じで立石が唇の端を吊り上げたところで先生が言った。


「二人共、準備はいいか?」


二人が頷く。


「それでは、はじめっ!!」


二人の戦いが始まった


次の話でようやくバトルです!!

一話と二話の改稿しました。主人公達の通う学校の名前がかわりました。

「魔術科第二高等学校」~「東京魔法兵士養成高校」

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