おばさん、それはまずいんですよ
道でばったり。
?「あらーだいちゃんじゃない!久しぶりねー!」
だいちゃん「あ、ヒロシのおばさん。お久しぶりです」
まさかのヒロシ母登場。
だ「ヒロシは?」
ヒ母「バイトよバイト!デイリーヤマ○キ!」
だ「(まだやってるんだ)……頑張ってますね」
ヒ母「もうねーいい歳してふらふらしてーまいっちゃうわー!(その割りに明るい)」
ヒロシ母は根明。
(ヒロシとある意味そっくり)
ヒ母「あ、ちょっと待って、待っててだいちゃん!」
だ「はあ……」
待つこと30分。
ヒ母「待ったー!?」
だ「はあ、まあ、だいぶ」
ヒロシと激似な母。
だ「まあいいですけど(慣れてる)何持ってきたんですか?」
ヒ母「これねーだいちゃんにあげるわ!うち、いっぱいあってねー!」
だ「おばさん声でかいっすね」
ヒ母「やあだあーだいちゃんてば!おばさん照れちゃうわー!(?)」
だ「そうっすか(やっぱり慣れてる)」
ヒ母「はいっ!」
だ「これは……」
ヒ母「ヤマ○キ春のパン祭りで貰えるボウルだけど」
だ「えっΣ(・∀・)」
これが噂のと思っただいちゃん。
だ「い、いいんですか?確か、ヒロシがすっごい集めてるって……(てか、いらない……)」
ヒ母「いーいーのーよー!あの子毎年毎年貰ってきて、うちいっぱいあるんだから!」
だ「いっぱいって……」
ヒ母「50枚くらい?」
だ「あり過ぎΣ(・∀・)」
ヒ母「でっしょー?貰って貰って!だいちゃんほら、一人暮らしだって聞いたしね!」
春のパン祭りボウルが、何かの足しになるのかは謎。
ヒ母「ね?」
だ「は、はあ……」
だいちゃん、押しに負ける。
しばらくして。
ヒロシ「はあ……」
だ「よう、ヒロシ。……どうした?元気ないな(バイトくびになったとか?)」
憔悴のヒロシ。
ヒ「実はさ、3年前の春のパン祭りでまっつん(※松た○子)がCMで使ってたのと同じ型のボウルが、どっかいっちゃって……はあ」
だ「もっと別のことで落ち込めよ」
ヒ「だってだって!あれ、シール30枚必要でさーなかなか貯まらなくて俺、かなり苦戦したのにさー……はあ」
ため息が止まらないヒロシ。
だ「そのボウルだって、きっとどっかにあ……Σ(・∀・)」
――回想――
ヒ母「はいっ!」
だ「これは……」
ヒ母「ヤマ○キ春のパン祭りで貰えるボウルだけど」
――回想終了――
だ「あれか」
ヒ「え?」
だ「いや、何でもない何でも」
ヒ「そう?じゃあ俺、バイト行くから……はあ」
心なしか、自転車もゆっくりなヒロシ。
それを見送るだいちゃん。
だ「やばいな、ヒロシの憔悴ぶり、尋常じゃな……」
ヒ母「あらーだいちゃん!」
だ「あ、おばさん!あの、この間のボウルなんですけど、」
ヒ母「あらー気に入ってくれたー!?じゃ、ちょっと待ってて!また持ってくるか「それはまずいんですよ」……何で?(きょとん)」
だ「何ででもです。ヒロシが激痩せします」
ヒ母「やあだーだいちゃんてば超☆意味わっかんなーい!」
だ「おばさん、若いのはいいんですがとにかく春のパン祭りシリーズはだめです。門外不出でお願いします」
ヒ母「えー」
だ「えーじゃないです」
ヒ母「50枚あるのに?」
だ「あり過ぎですがだめです」
ヒ母「えー」
えーと言いたいヒロシ母の気持ちもわかる。
後日、だいちゃんはそっとヒロシ母に3年前の春のパン祭りでまっつんがCMで使ってたというボウルを返却。
ヒロシは、
ヒ「あ、だいちゃーん!」
だ「ヒロシ……(絶句)」
ヒ「あ、ばれたー?悩みがなくなってね、そしたらたくさん食べちゃってー」
太っていた。