三人娘の冬休み　～高飛車と捻くれと素っ頓狂の危機一髪～

高飛車な死霊術師、グラナート・ゴールヌイ・フルゥスターリ。
捻くれ者な竜の息吹使い、陶　紫花。
そしてこの国の男爵家の一人娘、祓魔の血筋にして素っ頓狂この上ない、ラヴィリエ・シアン・ドゥ・シャッス。
貴族の子息が集まる学院に、初の女子生徒として入学した三人の学生生活も、冬休暇前の準備に慌ただしかった。
距離や実家の都合、はたまた成績不振のせいで冬休暇も寮に残ることになった三人に、学院に講師として勤める神官より、学院を守る結界の管理を手伝って貰えないか、と提案があった。
グラナートは貴族子女らしく求められれば応える誇りを胸に。
紫花は単純に、生活の為の小遣い稼ぎに。
ラヴィリエは、嘗て父も追ったこの学院の、六不思議の謎を追おうと諸手を上げて務めることにした。

酷く厄介な魔の者に、目をつけられるとは知る由もなく。

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