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第1話

ミュルンは仕事を探すため町の街路を歩いていたが……。

「皆さん〜元気にしてたかな? ワタシは何時も元気だよ〜!! じゃあ今日も歌うねぇ〜」


 城の特設ステージで、ワタシは何時も歌っている。まあ休暇の時は、ちゃんと休むけどね。

 他にも歌い手は数名いるから大丈夫。だけどね……それでも、ワタシの仕事が多いんだよなぁ……てへ♪

 あっ、そうそう……ワタシはミュルン・シンフォニアス。年齢……言っちゃう? プルンプルンほっぺの十七歳だよ。

 そんでねえ……ワタシは二ヶ月前に……。あーごめんなさい、ワタシの番がまわって来ちゃった。じゃあ歌ってくるね♡


 ――約二ヶ月前――


 あーあ……仕事を探してこいって。なんでワタシだけなの? お兄様や、お姉様たちは学園に入れてもらえたのに……ワタシも行きたいなぁ。


 そう思いながらワタシは商業ギルドに向かい歩いていた。


 ワタシの家は男爵の位を持つ貴族だ。だけど兄弟が多いせいもあり九番目のワタシは王立ルビアベル学園に通わせてもらえなかった。

 そうお金がかかるからである。


 気持ちを紛らわせるためにメロディを口ずさみながら街路を歩くことにした。

 すると広場の掲示板に人集りができていたので、なんだろうと思い覗いてみる。


 掲示板には――


【試験を行い数名の歌い手を決める。内容は歌唱力と魔法による演出――……】


 と書かれていた。


「これって……」


 面白そう……それに年齢や男女問わずって書いてあるわ。ちゃんと賃金ももらえる。


 ワタシは何時も持ち歩いているメモ紙とペンをバッグの中から取り出して募集内容を書き込んだ。


「申し込み期日は今日から三日後まで……」


 必要な物を持って城の外に設置されたテントに行って手続きをすればいいのね。あと十九歳以下の場合は親の承諾がいる。

 なんて言われるかなぁ。駄目だったら、どうしよう……。


 そう思いながら屋敷に向かい歩き出した。


 ⭐︎❇︎⭐︎❇︎⭐︎


 屋敷に戻りワタシは、お母さまの部屋へと向かう。

 部屋の前までくると緊張してしまい中に入ることを躊躇ってしまった。


 お母さまに話さないと……先に進めない。だけど……怖い……。


 ゴクリと唾を飲み込み深呼吸をしたあと、ノックをして扉を開けると部屋の中へ入った。


 ⭐︎❇︎⭐︎❇︎⭐︎


 部屋の中へ入るとワタシは、ゆっくりとお母さまの方へ歩み寄る。


「ミュルン……用があるのなら、サッサと来なさい!」

「はい!?」


 そう言われワタシは、サッと速足でお母さまの所へ向かう。


「なんなのですか? 動きがぎこちないようだけれど、まさか何かやらかした訳ではありませんよね」

「いえ、今日は何も失態などしていません」

「それならば良いのですが。それで、なんの用があるのです?」


 どうしても言い出しづらかったので持っていたメモ紙をお母さまにみせた。

 そのメモ紙をお母さまは、ワタシから奪うようにとる。


「何かと思えば城の歌い手の募集じゃない。もしかして試験を受けたいのですか?」

「は、はい! わ、ワタシが受かるとも思えないけど……だけど試験を……」

「そうね……受けてみなさい。ミュルン、貴女が何処までできるか試したいなら……そうしなさい」

「お母さま……」


 反対されるんじゃないかと思っていたワタシは嬉しさの余り涙が溢れでた。


「その代わり、やるからには徹底して勉強しなさい。そうねえ……音楽と魔法の先生に来てもらいましょう」

「そこまで……するのですか?」

「当然です!」


 それを聞きワタシは苦笑する。

 その後お母さまは、お父さまが帰って来たら伝えてくれると言ってくれた。

 それを聞き、ワタシは安心する。


「ミュルン……申し込みに持って行く書類が揃い次第わたします。それまでは自主的に勉強するのですよ」

「はい、分かりました。早速、今やれることをしたいと思います」


 そう言いワタシは会釈をしたあと部屋を出て自室へと向かった。

読んで頂きありがとうございますヽ(^o^)


この作品は6話10000文字以内の短編になります!

全て今日(2025/3/12)のうちに更新予定ですo(^_-)O


では次話もよろしくお願いします(*^▽^*)

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