雨の日の誕生日会
2024年06月23日 (日) 07:12に掲載した「レビューとお誕生日イラスト、AIイラストをいただきました&企画に参加しました&新作投稿しました」で投稿したストーリーを少し改稿し、再掲載したものになります。
https://mypage.syosetu.com/mypageblog/view/userid/2545579/blogkey/3308529/
魔女の香月様に呼び出され、香那が彼女の家に入ると、大きなクラッカーの音が鳴り響きました。
「香那ちゃん、お誕生日おめでとう!!」
すると香月様はお誕生日の歌を流しながら、元気よく迎えてくれました。
「今日は折角だからこの姿で過ごしたら?」
香月様は杖を一振りして狼に変身させます。
いつもの可愛いオオカミ姿に、今回の衣装は清楚なワンピースを用意してくれました。
「香那ちゃん、これは私からの誕生日プレゼントよ」
「わあ、素敵。本当にありがとうございます。」
渡してくれたのは、雨宿りしているオオカミ香那が載っているカレンダー。
この季節にピッタリな素敵なイラストです。
彼女はもう一度お礼を言って帰ると、彼女は改めておめでとうと声をかけて見送ってくれました。
今日は見事な快晴でしたので、香那はそのまま家に帰らず外で過ごすことにしました。
気分よくお散歩をしていると、先程の天気が嘘のように突如雨が降ってきたのです。
「あら大変、このままだと折角着せてもらった素敵なワンピースが濡れてしまうわ」
香那は慌てて近くにあった東屋に入り、少しの間雨宿りすることにしました。
香那は雨が止むのを待っておりましたが、全く止む気配がありません。
このままだと友人達が開いてくれるお誕生日パーティーの約束の時間に間に合わなくなってしまいます。
しかし、このままだとびしょ濡れになり酷い格好で参加してしまうことになるので、香那はどうすれば良いか分からず、そのまま雨が止むのを待ち続けました。
時間が経つほど体も冷えていきますし、心も共に沈んでいっているのがよく分かり、嫌気がさしてきます。
早く止まないかなと願っていた頃、後ろから誰か近づく足跡が聞こえました。
こんな雨の中、誰が歩いてくるのだろうと不思議に思い、後ろを振り返るといつも聞いている声と聞き馴染みのない声が聞こえてきたのです。
「香那ちゃん探したよ〜」
「濡れてない? 大丈夫?」
心配して声をかけてくれたのは、しろねこまろとくろねこまろ。
香那は大丈夫だよありがとうと返事をすると、大変安心したようで笑顔を浮かべておりました。
「香那ちゃん、お誕生日おめでとう!」
そう第一声を上げてくれたのは、ねこまろでした。
香那は3匹にありがとうとお礼を言います。
わざわざ迎えに来てくれたのが嬉しくてたまりません。
しかし、1匹馴染みのない猫がいて、香那は少し驚いてしまいました。
「初めて、香那ちゃん。僕はとらねこまろだよ。よろしくね」
「あら、ねこまろ達のお友達! 嬉しいわ。私は香那、よろしくね」
まさかここで新たなお友達が出来るとは大変嬉しいサプライズでした。
「じゃあ帰りましょうか」
香那はねこまろ達が持ってきてくれた傘に入って、ねこまろ達の家に向かいました。
暫くすると、ねこまろ達の家に着き、家に入ると大きなクラッカー音が響き渡りました。
「「香那ちゃん、お誕生日おめでとう!」」
そう言ってクラッカーを鳴らしてくれたのはぶたまろ、お花を渡してくれたのはくままろです。
「あら、ぶたまろもくままろもお久しぶり!」
「お久しぶり、会えて嬉しいよ」
「この日に間に合って良かった」
数ヶ月の再会で香那は涙が出そうなほど嬉しくなります。
「「香那ちゃん、お誕生日おめでとう!」」
ケーキを用意して祝ってくれたのは、うさまろとねこまろです。
「うさまろもお久しぶり!」
「一緒に祝えて嬉しいわ」
「ねこまろ、いつの間にそっちにいたの?」
「まあ主催者だからね」
ねこまろが余裕の笑みで白い歯を見せてきたので、香那はその様子が少し可笑しく思えて思わず、笑い声をあげてしまいます。
「香那ちゃん、お誕生日おめでとう!」
「香那ちゃん、お誕生日おめでとうにゃ〜」
さっちゃんとミーちゃんにも祝ってもらいました。
香那はこんなに多くの友人から祝ってもらい感謝感激です。
これは間違いなく素敵な誕生日になると確信した香那。
実際に、誕生日に相応しいとても楽しい1日を過ごしたのでした。
妖精香那:ひだまりのねこ様
オオカミ香那:四月咲 香月様
ねこまろ、くろねこまろ、しろねこまろ、とらねこまろ、ふだまろ、くままろ、うさまろ
:歌川 詩季様
サッちゃんとみーちゃん:アホリアSS様
を使用させていただきました。