明けましておめでとう!!
2024年01月01日 (月) 07:04に掲載した「明けましておめでとうございます」の割烹で投稿したストーリーを少し改稿し、再掲したものになります。
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本好きの妖精香那は、友人達のところへと挨拶をしに来ました。
何故挨拶をするかと言うと、今日は大晦日だからです。
「今年1年仲良くしてくれてありがとう! 来年もよろしくね」
サッちゃん「よろしくー」
みーちゃん「こっちもありがとにゃー」
ねこまろ「1年間ありがとうにゃ」
くろねこまろ「来年もよろしくにゃー」
しろねこまろ「友達になってくれてありがとうにゃー」
こうしてお互いに挨拶をし終えると、見計らったかのようなタイミングでパンパンと花火の音が聞こえてきました。
どうやら今ちょうど年が明けたようです。
「「「「「「明けましておめでとう!!!!!!」」」」」」
全員の声が見事にハモっており、みんなはそのことに少し驚きながらも、嬉しそうに笑い合いました。
そして次は声を合わせて一緒にハモらせます。
「「「「「「今年もよろしくね!!!!!!」」」」」」
友達への挨拶を終えると、香那はすぐさまに魔女香月様の元へと向かって出かけました。
何故会いに行くのかと言うと、元旦に着物を着て、初詣をするためです。
香那のところでは、元旦にお祈りはしますが、特別な服を着るというような特殊な習慣はないので、大変楽しみにしていました。
暫く歩いて待ち合わせの場所まで行くと、香月様がもうすでに待っておりました。
「香月様、明けましておめでとうございます! 去年は大変お世話に挨なりました。今年もよろしくお願いします」
「香那ちゃん、明けましておめでとう! こちらこそ楽しかったわ。今年もよろしくね」
お互いに挨拶を済ませると、香月様はビビデバビデブーと呪文を唱えて、オオカミ姿に変えました。
すると香那は、梅の花の入った赤い着物に、金色の帯、そして頭の上には髪飾りと綺麗にセットされていました。
着たことのない服に興奮してしまいます。
「香那ちゃん、早く行かないと混んじゃうわよ」
香月様にそのように言われて、初詣は遅く行けば大変なことになるのを思い出し、慌てて彼女を追いかけたのでした。
暫くすると、神社と呼ばれるところに到着しました。
「これが鳥居なのね」
立派な鳥居が、次々と続いており、圧倒されてしまいます。
香那は失礼のないようにと、鳥居の前で1つ1つ丁寧にお辞儀をしながら入って真ん中の道を踏まないようにと、気を引き締めていきました。
そして、手水舎で両手を清めて向かいました。
「これが社なのね」
香那は鈴を鳴らし、お賽銭には十分に御縁があるようにと10円玉1つと5円玉1つを同時に入れます。
そして、不幸せにならないように節をズラし、しっかり90度に腰を曲げて二礼二拍手一礼をしました。
(今年1年も素敵な年を過ごすことが出来ますように)
香那は真剣にお詣りをして、表を上げました。
ふと隣を見ると、香月様が何やら真剣にお詣りをしていました。
2人は無事にお詣りを終え、後はゆっくり帰るのみ。
「香那ちゃん、折角だし気分転換も兼ねて、ウサギになってみない?」
突如提案され香那は驚いてしまいました。
(ウサギって、そう言えば神の使いとか言われているところもあるって聞いたわ。縁起も良さそうだし、何より気になるな)
「香月様、是非ウサギにしてください」
香月様は分かったわと言って呪文をとなえました。
ウサギになったことで、少しだけ寒さを感じるかな?
でも、思った以上に温かいので風邪などはひかないなと思いました。
耳を触ってみると、オオカミの耳とは異なって耳が長いので、全てを撫でるのには少しだけ時間がかかってしまいました。
気持ち良くてプウプウと思わず鳴いてしまいます。
そんな楽しんでいる香那を、香月様は微笑んで眺めていたのでした。
お詣りを終えた2人はゆっくりと帰っていきます。
帰りも同様に1つ1つの鳥居にお辞儀して、真ん中の道は通らないように気をつけて帰りました。
最初の場所に戻ってきて、今になってようやくちゃんとお詣り出来たんだと実感し、嬉しくなりました。
名残惜しいですが、そろそろ帰らなくてはいけません。
「はい。香那ちゃん、今回のお土産の可憐だーよ」
なんと渡されたのは2枚のカレンダー。
オオカミの姿とウサギの姿をした着物を来た香那の写真が共にありました。
「素敵なお土産ありがとうございます!」
「どういたしまして」
とても素敵な日を迎えた元旦。
今年も素敵な年になると香那は強く思ったのでした。
妖精香那:ひだまりのねこ様
サッちゃんとみーちゃん:アホリアSS様
ねこまろ、くろねこまろ、しろねこまろ:歌川 詩季様
オオカミ香那、ウサギ香那:四月咲 香月様
を使用させていただきました。