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29.制約はありますが

お越しくださりありがとうございます。

セリーヌとレンの物語、のんびり進行中です。


後々関わってくる部分なので、送受信魔法石の説明を詳しく書いています。

 絵が壊滅的に下手。

 そんなところまで前世のままなんて……。


 やっばりただの«セ»に直そうと考えていたら、レンが私の手を取りました。

「毎回書かなければならないわけではないし! お揃いにしよ。ねっ?」

 レンがいわゆる「お願い」のポーズでウルウル目で見つめてきます。

 うぅ、自分の顔の使い方をよく分かってらっしゃいますわ。

「……人に見せる機会はないですわよね?」

「無いよ!」

「信用しますわよ」

「……大丈夫だよ」

 この間は何でしょう。

 

「もし見られるようなことがあったら……何してもらおうかしら」

 ちょっと意地悪く微笑んでみます。

 今私、悪役令嬢っぽかったかしら。

「え、セリーナからのお願いなんて僕にとってご褒美でしかないでしょう」

 一瞬にして顔に熱が集まりました。

 そんな事さらっと言えるなんてずるいですわ。

「そ、そんな事言って知りませんわよ」

「大丈夫。どんな願い事でも叶えるよ」

 私の額に一つキスを落としました。

「絶対約束ですわよ」

「約束するよ」

 甘い雰囲気に照れくさくなり、こほんと1つ咳をすると、

「では次行きましょう」

 ごまかすように話題を変えました。そんな私の頭をぽんぽんとレンは撫でてくれます。

「じゃあ次は指紋と合言葉の登録だね」

「どうやって設定しますの?」

「じゃあ僕が最初にやるよ」

レンは右手の人差し指を真ん中に当てると、合言葉を唱えました。

「セリーヌ=マクラインに永遠の愛を」

 アクアマリンが一瞬煌めき、すぐに光は宝石へ吸収されるように消えました。

「これで僕の送信用は完成、セリーヌもやってみて」

 ……愛が重いですわ。

「では、私の番ですわね」

 うーん。呪文で私が知っているのは……、

「アブダカタブラ!」

 先ほどのようにエメラルドが煌めきました。

「セリーヌ、ちょ、ちょっと待って! それ、破壊の呪文!」

 あら、大変。

「え、じゃあ私がこの呪文を唱えたら、何かが破壊させてしまいますの?」

 送信する旅に破壊されたらたまったものではありません。

「まだ僕たちは魔法が使えないし大丈夫だよ。それにこの呪文はかなり強力だから、魔力量の相当多い者しか使えないんだ。今まで歴史上記録に残っている限りは2回しか使われたことが無いよ」

 ほっとしました。

「では、大丈夫ですね」

「でも合言葉に破壊の呪文は使ってほしくないから、変えようね」

 あれですね。「我は暗黒の破壊神」みたいに名乗っているようなものですわね。

 それはかなり痛いです。

 無難に「ちちんぷいぷい」にしようとしたら、これは「蚊に刺されたようなかゆみを相手に与える呪文」だそうで、こちらは少ない魔力量で誰にでもできてしまうので、これまた止めようという事になりました。

 もう面倒くさくなり自分のフルネームにしました。

 レンが「僕の名前にしないの?」と尻尾を振って訴えてきましたが、そこはスルーさせていただきます。


 セットも完了し、実験に移りました。

「一番変えたところはここだよ」

 レンがアクアマリンを押すと「セリーヌ」と音を発しました。今回は前回と違い電子音差は残るものの、男性的な声になっていました。

「セリーヌのはエメラルドを押すと「レン」と発するようになっているよ」

 エメラルドを押してみます。今度は「レン」と女性的な声が発せられました。

「凄い……」

「さすがにこの短期間で細かい設定は無理だったから、せめて名前だけでも呼び合えるようにしたかったんだ」

 試しにそのまま文字を打って送ってみます。

「レンスコイテスワ(レン、凄いですわ)」

 以前のホラー感はなく、無機質ではありますがスムーズに女性的な声が発せられました。

「レン、成功ですわね。この短期間で、本当に凄い」

「句読点も使えないから、ちょっと理解するのに努力は必要だけどね。でもこれでいつでもセリーヌと繋がれると思うと、領地に帰っても頑張れそうだよ」


 この後も、色々二人で試してみた結果、以下のことが分かりました。

・濁点(例:ば)、半濁点(例:ぱ)、拗音(小さい文字 例:ゃ)、促音(小さい「っ」)は使えない。

・句読点(、。)は使えない。

・出せる音は9音まで。

・打ち間違えても直せない。

・録音機能はない。

・次のが送られてきたら、前のメッセージは消される。

・いつ送ったのかは分からない。

・何度でも再生できる。

・あまり魔力を使わない。

・宝石に設定した「レン」「セリーヌ」は1文字と数える。


「結構制約有りますわね。でも魔力をあまり使わないのはいいですわ」

「これだけ使ってもほとんど消費されていないから、頻繁に使っても1年は持ちそうだね」

 いつでもレンと繋がっていられる。そう思うだけで幸せが胸に広がります。


 でもやっぱり離れたくないわ。

お読みくださりありがとうございます。

お気に召してくださいましたら、評価お願いいたします。


今日のお昼はラーメンでした。サッポロ一番は塩派です。

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