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私が高校デビューすることになった過去の出来事

 それは、私とアイツが中学三年生だった時の頃……。


「ハァ~……、何とか書類を無事に職員室まで持っていくことが出来たよ~……。もぅ~……、青葉先生ったらいつも大量の書類を職員室まで持って来さすんだからぁ~……。さて、書類も無事に職員室まで持って行ったことだし、早く教室に戻らないとね♪」


 私は頼まれた書類を職員室まで持って行き、それが終わると再び教室に戻ろうとしていたの。


 この時の私の姿は、長くて黒い髪をストレートにしていてメガネをかけているという、いわゆる地味で控え目な姿をしていたの。


 中学までの私は、いつもこういう姿をしていたんだよね……。何だか懐かしく感じるね♪ まあでも、今でも私はこの時の姿が好きだけどね♪


「フッフ~ン♪」


「「「ハハハッ!」」」


 ん……? 何だろう……?


「それにしても、やっぱ山崎は良いよな! 中学であの胸の大きさなんだからこりゃたまったもんじゃないぜ! それにとっても可愛いしな!」


「確かにそうだな! 俺ももろタイプだぜ!」


「僕は坂下さんが好きかな……」


「あ~、それも分かるぜ! 確かに坂下も可愛いよな!」


 うわ~……、クラスの男子が好きな女の子の話をしているんだけど~……。何か入るの気まずいかも……。ん……? って、よく見たらみっくんもいるじゃない! みっくんもこの話に参加していたんだね……。


 私が教室に戻ろうとすると、クラスの男子が好きな女の子の話をしていてそこにアイツもいることが分かり、私は少し動揺しながらもバレないように咄嗟に隠れていたの。


 嘘でしょ!? まさかみっくんもこの話に参加していたなんて……。あぁ~もぅ~、どうしよう……。


 彼の名前は今井湊翔。私が言うアイツは彼のことを指していたの。私と湊翔は小さい頃からの幼馴染で、私は湊翔のことをみっくんと呼んでいるの♪


 昔はみっちゃんって呼んでいたけど、湊翔にちゃん付けで呼ばれるのは恥ずかしいから、せめてくん付けにしてと言われて、それからみっくんって呼ぶようになったんだよね♪


 そんな私と湊翔は家も隣同士で、幼稚園、小学校、中学校もずっと一緒で、クラスも毎年同じクラスなの♪


 何かよくあるベタなあれよね……。でも私はみっくんとずっと一緒のクラスになれてすっごく幸せだよ♪


「なぁ、今井は誰のことが好きなんだ?」


「えっ……?」


 ドキッ……!


 クラスの男子が好きな女の子の話で盛り上がっていると、その内の一人がみっくんに誰が好きなのか聞いてきて、私は少しドキッとしていたの。


 はわわ~……、遂にこの時が来ちゃったよ~……。


 実のところを言うと、私はみっくんのことが好きだったの。一緒に過ごしていくうちに何か段々と好きになっていったんだよね♪


 みっくんと一緒に登下校したり勉強したり遊んだりしていくうちに何だかとっても楽しくてすっごく幸せな気持ちになっていって、これからも一緒に過ごしていきたいなと思うようになったんだよね♪ この気持ちは一体何だろうと思っていたら、それが恋だということに気付いたんだよね♪


「そりゃあれだろ? 今井は高嶋のことが好きだろ?」


「えっ……!?」


 嘘でしょ!? いきなり……!?


 クラスの男子がみっくんに好きな人が誰なのか聞いていると、別の男子がみっくんが私のことを好きだと言ってきて、みっくんも私もとても動揺し、かなり驚いていたの。


「えっ、そうなのか?」


「そうだと思うぜ。だって今井は高嶋とよく一緒に登下校しているし弁当も食べたりしているから、きっと好きなんだと思うぜ」


「マジかよ……」


 あはは……。まあそう思うのが普通よね……。でも、そういう風に思ってくれるの何だかとっても嬉しいかも♪


 みっくんが私のことを好きだと言ってくれた男子は、どうしてそう思ったのか理由を言ってくれて、それを聞いていた私は何だかとっても嬉しかったの♪


 だけど……、みっくんは私のことをどう思っているんだろう……? それはちょっと気になるかも……。


「お前、あんな奴が好きなのかよ……?」


「えっ……?」


 えっ……?


 するとここで、みっくんに好きな人が誰なのか聞いてきた言い出しっぺの男子が正気かと言わんばかりに、本当に私のことが好きなのかみっくんに聞いてきたの。


 何だろう……? 何だか凄く嫌な予感がする……。


「だってあの高嶋だぜ? あんな地味で根暗で陰キャな見た目をしているんだぜ? あんな奴を好きになるなんてどうかしてるよ」


「まあ、それは確かに分かるけどな」


「うん。僕もそう思う。なんか高嶋さんって、話しかけるなオーラがとても凄くて、何だかちょっと苦手なんだよね……」


「だろ? お前らもやっぱりそう思うよな!」


 何よコイツら……。私のことを好き勝手に言いやがって……! すっごくムカつく……!


 そして、その言い出しっぺの男子が私の悪口を言ったのを皮切りに、他の男子たちも私の悪口を立て続けに話してそれで盛り上がり、その光景を見ていた私は怒りを込み上げながらも何とかその気持ちを押さえていたの。


 確かに言ってることは合ってはいるけど、ここまでひどく馬鹿にされると、とても腹が立つし許されるものじゃないわね……。


「で、結局のところ今井は本当に高嶋のことが好きなのかよ?」


「えっと~……」


 いよいよ、みっくんの気持ちを知る時が来たわね……。みっくんは私のことをどう思っているんだろう……? 何だか凄くドキドキしちゃうね……。もし両想いだったらとっても嬉しいな♪


 そして遂に、言い出しっぺの男子がみっくんに私のことが本当に好きなのかどうか聞いてきたの。


「別に好きじゃないし……」


 えっ……?


「それ、本当か?」


「うっ、うん、本当だよ……。あっ、あんな奴全然好きなタイプじゃないから! あんな陰キャ女子、俺の好みじゃないし……!」


 全然好きなタイプじゃないから……? そんな……、嘘でしょ……?


 ショックだった……。みっくんは私のことを好きじゃない上に全然好きなタイプじゃないと言っていて、それを聞いていた私は涙をポタポタと落としながら、辛くて悲しい感情を露わにしていたの……。


 さっきの言葉、絶対に嘘だよね……? だって、みっくんはこんな姿である私のことを可愛いって言ってくれたじゃない……! それなのにどうしてあんなことを言ったの……?


「ダハハッ! だよな! 今井もあんな高嶋みたいな奴を好きになるわけないよな!」


「あっ、当たり前だろ! 俺があんな奴を好きになるわけなんかないし!」


「まあ、そりゃそうだな。一緒に過ごしたりしているのはあくまで友達としてだもんな! あんな奴を好きになるのはどうかしてるからな!」


「うん。本当に良かったよ。今井くんが高嶋さんを好きにならなくて。高嶋さんを好きになる人なんかこの世にいないからね!」


「確かに! それは言えてるな!」


「「「ハハハッ!」」」


 ……ぐっ……!


 私は聞くに耐えられずその場から立ち去り、遠くへと走り出してそのまま屋上へと向かったの。



「うっ……、ぐす……。みっくん……、私のこと……好きじゃ……なかったんだね……」


 そして私は屋上に着くと、感情を爆発しそのまま泣き続けていたの……。


 他の人に何を言われようが別に気にしなかったけど、みっくんが私のことを好きじゃないと言ったり、悪口を言ったりするのは正直耐えられなかった……。


「グスッ……。ひどいよみっくん……。私のことをそんな風に思っていたなんて……」


 みっくんが私のことを全然好きなタイプじゃないと言ったり、陰キャ女子と思っていたことに私はショックで更に泣き崩れていたの……。


 みっくん、そんなひどいこと一度も私に言ったことがなかったのに、心の中では私のことをそんな風に思っていたんだね……。


「うぅ~……、もぅ~! みっくんのバカアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァ~~~~~~~~~~ッ!」


 私は誰もいない屋上で、心に思っていたことを思いっきり全力で泣き叫んだの。


 正直こうでもしないと、辛い気持ちには耐えられないからね……。でも、今ので何だかちょっとスッキリしたかも♪


「私、やっぱりみっくんのことが好きだよ~……。結果失恋しちゃったけど絶対に諦めたくないから! だから決めた! 私高校デビューをするから! そして、みっくんを絶対に見返して、必ず振り向かせるんだからぁ~!」


 そして私は引き続き屋上で叫び、あることを決めたの。それは私が高校デビューをして、みっくんを絶対に見返して、必ず振り向かせることだったの。


 結果フラれた形になっちゃったけど、私はやっぱり今でもみっくんのことが大好きだし、いつかは恋人になれたらいいなと思ったんだよね♪


 そうなの。私が高校デビューをすることになった理由は、みっくんが私のことを「あんな奴、全然好きなタイプじゃないから」と言ったこの一言がきっかけだったの。


 この日の出来事が私の運命を大きく変えることになったんだよね……。正直あまり思い出したくなかったけど……。


 それからの私は、あの会話を聞いていたのがバレないようにみっくんといつものように接し、一緒に登下校したりお弁当を食べたりゲームをして遊んだりしていたの。


 一応、どうしてあんなことを言ったのか聞けるチャンスは何度かあったんだけど、結局聞けずにいたんだよね……。


 だって、聞くのが怖くて仕方なかったんだもん……! それに正直、これ以上ないくらいにとっても楽しかったんだよね……。私といる時のみっくんはいつもの優しいみっくんだった……。本当にあんなひどいことを言ったのか思えないぐらいにね……。だからこそ、どうしてみっくんは私のことをあんなひどく言ったのかますます疑問に感じてしまったんだよね……。


 そして、中学を卒業した後は卒業記念でみっくんと一緒にお出かけしたりカラオケで歌ったりした以外はみっくんとは一切会わないようにし、高校に入学するまでの間、私は美容院に行って長かった髪を切り、更にその髪を染め、メガネを外しコンタクトに変え、ピアスも付けるようにし(正直、ピアスはかなり痛かったよ~……)、メイクもしっかり整え、後はおしゃれなんかしちゃったりして、バッチリ可愛く決めたりしていたの♪


 これも全部、私が高校デビューをして可愛くなったことをみっくんに驚かすためなんだから♪



「そうして、その日々の積み重ねをしていくうちに今の姿になったんだよね♪ フッフ~ン♪ どんなもんだい☆! これならきっと、みっくんも絶対に驚くよね♪」


 あの時の過去の出来事を振り返り終え、私は再び鏡の中に写っている自分を見つめ、あれから可愛くなっていることを改めて確認し、これならきっとみっくんを驚かせることにとても自信満々だったの♪


 みっくんが今の私を見て、どんな反応をするのかとっても楽しみ♪


「お姉ちゃ~ん、ご飯出来たよ~♪」


「は~い♪ 今行く~♪」


 私が鏡の中に写っている自分の姿を見て、夢中になっていると、妹のあかりからご飯が出来たと知らせが来たので、私は学校のカバンを持ち、そのまま食卓へと向かったの。

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