No.killer【成り済まし】
「只今、No.の調査を行っております。
No.の調査の目的は個人の特定及び、経済対策、
生活の向上化等がメインとなり、それらの情報を得て、
皆様に、より良い生活を行って頂く為に使用致します。
回答は回収員が御自宅へと伺いますので、
提出の程、宜しくお願い申し上げます。
※尚、国民皆様には回答の義務があり、
場合によっては法的措置も考慮します。」
「は〰️ぁ、まっーたく馬鹿だよなあ、、
まーだやってんのか。こんなこと。」
時代は進歩し、幾つかの年号が変わり世界が変わり果てた頃、
国民には【No.】と呼ばれる番号が割り振られた。
その【No.】は一般的には知られていないが、
番号の桁により、待遇が異なる。
弱者を監視しつつ、搾り取った金でそれらを、
"上級国民"とやらの肥やしに使われる。
話が逸れてしまったが、いまや殆どが【No.】で済まされ、
その【No.】で生活している。
「そうだな、、まるで"囚人"みたいに。
例えが悪かったかな、、機械とでも呼ぶか。」
まあ、皮肉はさておき、国を信頼しきった馬鹿共は、
言われるがままに何の疑問も持たずそれに"同意"した。
そうして、こうなった。
富裕層との格差が増え、かつて国民と呼ばれた者達は、
一部を除き、大半が密集地へと場所を移された。
そうだな、まるであの時代のあの国の様に。
逆らう者は居なくなった。
と言うより、【逆らう】と言う概念が無くなったようだ。
何故なら逆らう意味すらも、持たないからだ。
【家畜】とでも言おうか。
「いいのさ、俺には関係ないからな。
馬鹿共のお陰で、充分と呼べる程の待遇を受け、
不満や不平等はない。
本当に有り難いぜ!!」
あの時代には幾つかの反乱分子が居た。
だが、自ら調べ自ら聞こうともしない奴等は、
情報操作により見事に操られ、
"希望"と呼ばれるものを自らの手で潰した。
「何とも滑稽なwwwwww
そもそも俺はって??
なぁ、人間様ってのは賢くなきゃいけねえ。
何故かって??
そーしなきゃ楽しく生きられないのさ!
No.の調査で"個人の特定"ってあったろ??
アレ、、何の為にやってるか分かるか?
お偉いお偉い上級国民様の【成り済まし】が居るからだよ。
そう、俺。"成り済まし"
まあ、きったねえ糞野郎共の真似をするのは、
反吐が出るがよ、、
だがそれのお陰でこの毎日さ、、
たまらねえよ!!!!
生きるって最高!!!!!!
」
あなたの知っている人は本当に、
あなたが知っていた人ですか?
あなたがやっていることは、
本当に正しい上でやっていますか?
それらを自らの頭できちんと考え、
自らの意思で調べ、自らの目で見ましたか??