女騎士が勇者に勝つ方法
とある小王国。
ほどほどの繁栄に恵まれ、ここ数十年は他国との戦争も起こっていない。庶民ものんびりと過ごせていたが―――そこに、女神の加護を授かった『勇者』が生まれた。
一世代に一人、世界の何処かに現れるとされる『勇者』。
強大な力を持ち、危機に陥った人々を救うという。
しかし今代の勇者の周りには、魔王が復活するような大きな争いなど起こらなかった。
とはいえ、完全に平穏だったとも言えない。
大きな力があれば、そこに必ず歪みが生まれる。力を利用しようとする者、恐れて遠ざけようとする者、好奇心だけで近づこうとする者、媚びを売って阿る者―――それらの中心に立つ『勇者』もまた、一筋縄ではいかない人物だった
歪みというか、騒動を巻き起こす性格。
端的に言ってしまえば―――今代の『勇者』は、とても欲望に正直だ。
だから、女騎士アリサは悩まされている。
「まったく……まったく、アイツときたら!」
速足で歩きながらも、背筋を真っ直ぐに伸ばした姿勢はまったく崩れない。綺麗な金髪を風に靡かせながら、王城からの道をずんずんと進んでいく。
人通りの多い道なので、ちらちらと視線が注がれる。
剣技大会で幾度も優勝したことのあるアリサは、『勇者』に劣らない有名人だ。
そうでなくとも凛とした姿には誰もが目を引かれる。
たとえ身を震わせるほどの怒りを抱えていても、アリサは騎士としての姿勢を崩さない。大勢からの尊敬や期待、憧憬を受ける身なのだ。
それを裏切ってはいけないと自覚もしている。
だから正面だけを見据えて、行き交う人々の中を堂々と歩いていく。
「決闘だと。よくも、ぬけぬけと……」
自宅に着いて、一人だけの部屋でようやく激情の枷を外す。
くしゃりと顔を歪めた。
『勇者』との決闘。結果は分かりきっている。
アリサとて剣技を磨いてきた自負があり、だからこそ実力を正確に判断できる。
女神の加護を持つ勇者。その力は常人が肩を並べようとするのもおこがましいほどだ。
しかし騎士として逃げるなど許されるはずもなく―――。
「…………どうしよぅぅぅぅ~~~」
頭を抱えてへたり込んだ。
剣を振るう騎士であると同時に、アリサは優雅に生きる貴族でもある。
当然、自宅はそこそこに広いお屋敷で、家事などを任せるために侍女も雇っている。
とりわけフェルマは、幼馴染でもあって最も信頼できる侍女だ。
なので、少々乱暴な態度も許される。
「またですか」
まあ、少々どころではない絶対零度の眼差しが突き刺さるのだが。
「呆れますね。アリサお嬢様は、学習することをご存知ないのでしょうか」
「うぅ、そこまで言わなくてもいいじゃないか」
アリサは涙目になってテーブルに突っ伏していた。
腰を下ろしたソファは柔らかく、部屋に置かれた他の調度品も趣味の良い物が揃えられている。紅茶の香りも漂う私室は、屋敷の中でも一番落ち着ける場所だ。
秘密の相談をするにも適している。
けれどまあ、それでもフェルマが居るだけで冷ややかな緊迫感に支配されてしまう。
「決闘と仰いましたが」
主人を萎縮させているのにも構わず、フェルマは淡々と問い掛ける。
「どうしてそのような事態になったのでしょう?」
「そうだな。まずは詳しい経緯を話さないと相談もなにも……」
「まあ大方の推察はできますが。お嬢様はとても単純ですから。完璧クールメイドのわたくしであれば、その行動や動機を読み取るなど犬の餌を用意するよりも簡単です」
「おまえ、私をバカにしたいだけだろう!」
ムキー!、と耳まで真っ赤にして抗議するアリサ。
普段はこんな風に感情を出さないので、周囲からは冷徹な騎士だと思われている。だけど実際のアリサは、とても激情家で、というか―――。
「お嬢様は、とてもチョロいですから」
「んなっ……言うに事欠いて、チョロいとは何だ!? チョロいとは!」
「思考が浅く、行動が短絡的、容易に制御可能な人物を示して使われる言葉です。相手を揶揄する意味合いも多分に含まれておりまして……」
「意味を聞いてるんじゃない!」
バシバシとテーブルを叩く。
それでも置かれた紅茶を零さないあたり、アリサはまだ理性を残していた。
怒りっぽいとはいえ、アリサはけっして愚かではない。なによりも常に騎士として誇らしくあろうとしている。他者の目がある公の場では、怒りに身を任せたりはしない。
騎士とは、己を捨ててでも弱き人々を守ろうとする者だ。
つまり、自分のことで怒りはしない。
けれどアリサは、激情に駆られて勇者との決闘を受けてしまった。
何故、そんな事態に陥ったのか?
「アイツは、許せないことを言ったんだ……」
ギチリ、とアリサは歯噛みする。握り締めた拳も震わせた。
主人がここまでの激怒を抑え込むのは只事ではないと、割と呑気に構えていたフェルマも息を呑む。
決闘に至るまで、看過できない事情があったのではないか?
例えば、大切な誰かを侮辱されたとか。
もしやその誰かとは―――と、仄かな期待もフェルマの胸に生まれる。
「弱いと……私のことを、弱いと言った」
「……は?」
「許せないだろう! 『おまえなんか小枝一本でも勝てるぜ~』とか小躍りしながら挑発してきたんだぞ!」
「阿呆ですか、この野郎」
ペシーン!、と小気味良い音。
フェルマの手には、何処から取り出したのかハリセンが握られていた。
「あ、阿呆とは何だ!? だいたいフェルマは、私に対する敬意が足りない。主人に手を上げるとは何事だ? そのハリセンも何処から出した!?」
「ツッコミが多すぎです。ひとつに絞ってください」
「おまえのツッコミ処が多すぎるんだろうが!」
ぎゃあぎゃあと喚くアリサだが、フェルマは涼やかな顔で受け流す。
主人と侍女が繰り広げるには騒々しすぎる光景。だけどまあ、この二人にとってはいつもの日常に過ぎない。
「はぁ。ともかくも決闘に至った経緯は理解しました」
「許せないだろう? 私がどれだけ剣術を磨いてきたか、それを侮辱するとは……」
「自慢話はどうでもよいので置いておきます」
「んなっ!? ちょっと待て、だからおまえは主人に対する敬意を……」
「それで、今度は何を賭けたのですか?」
問われて、アリサは固まる。
さらに注がれる疑惑の眼差しに対しても、そっと顔を背けた。
「前回は、限定プリンでしたか」
「ち、違うぞ。今回はもっとまともな」
「その前は郊外に現れた魔獣の討伐権利でしたか。思えばこれが一番まともでしたね。さらに前は拾った子犬の名前……あれは王女様が仲裁に入ってくださって助かりましたね。お二人ともネーミングセンスがなさすぎです」
「ゲモランジャは良い名前ではないか」
「寝言は寝て仰ってください」
それよりも、とフェルマは話を戻す。
決闘を行うこと自体も問題だが、やはり何を賭けたのかは重要だ。
アリサも観念して、項垂れながらも口を開いた。
「その、言い難いのだが…………を賭けると」
「急に内気キャラになっても似合いませんよ。ハッキリと仰ってください」
「ああもう、分かった! 貞操だ!」
「…………は?」
間の抜けた声が零れた。
完璧クールメイドを自称しているフェルマだが、これは仕方ない反応だろう。
「己の耳を疑いたくなる言葉が聞こえたように思えるのですが。申し訳ございませんが、もう一度仰っていただけますか?」
「……貞操だ。勇者と、私は貞操を賭けて決闘することになった」
「阿呆ですね」
もはやそれしか言えなかった。
決闘―――。
暴力によって物事を決めるその手法は、時には野蛮だと非難される。しかし原始的な手法だからこそ歴史は古く、また命を賭す覚悟が尊ばれることもあって、神聖な行いとも認められている。
そう、決闘とは神聖で誇り高い行いである必要がある。
けっして己の欲望を満たすための道具に貶めてはならない。
「この国で初めて決闘を行ったのは騎士アインザースと言われています。彼は見ず知らずの少女を貴族の横暴から救うため……聞いているのですか?」
「え……あ、もちろんちゃんと聞いていたぞ」
「はぁ。五十文字以上の話だと眠くなるのは相変わらずですか」
「失敬な。いまなら百文字くらいは大丈夫だぞ。たぶん」
「……なるほど。子供の頃に比べれば大変な成長ですね」
お嬢様の成長に感動いたしました、とフェルマは涙を拭ってみせる。
もちろん皮肉だ。
だけどアリサは嬉しそうにドヤ顔を晒すばかりで、まったく通じていない。
「まあ分かっていたことですが……ともかく、話を本題へ戻しましょう」
「ん? 何の話だっけ?」
「鳥頭ですか。勇者様と決闘をなさるのでしょう?」
「そ、そうだ。負ける訳にはいかんのだ」
アリサはぐっと拳を握り直す。
もしも言われなければ当日まで忘れていたのではないかと、フェルマは何度目になるか分からない溜め息を零した。
とはいえ、放置してそのまま決闘に出すのもよろしくない。
貞操を賭けるというだけでも騎士としては醜聞になる。実際に敗北したとなれば、もはやアリサ一人の問題では片付かない。これまでのお遊びのような決闘とは、まったく事情が異なってくるのだ。
「負ける訳にはいかないと仰いますが……」
主人を支える侍女として、フェルマも少々気を引き締めなくてはいけない。
冷めてしまった紅茶を淹れ直しつつ、話を切り出した。
「お互いに、実力はもう把握しきっているのでは?」
「まあそうだな。幾度も剣を合わせているのだし……」
「では、結果も分かりきっているかと」
ぐぅ、と苦々しげな声を零してアリサは押し黙る。
悔しいが認めざるを得ない。だからこそ、こうして悩んでいるのだ。
すでに勝敗は明らかだ、と。
女神の加護を受けた勇者は、世界の危機さえも打ち倒すとされている。その手に握られた聖剣は山を断ち、海を裂き、伝説の魔王すら滅する。さすがにそこまでの力は今代の勇者も見せてはいないが、小枝一本で騎士を叩きのめすくらいはやってのけた。
もちろんアリサは容易く討ち取られるような雑兵ではない。
何匹もの魔獣を一人で屠っているし、他国との戦争こそ経験していないが、小競り合いでは敵軍を震え上がらせるほどの活躍をしたこともある。
しかし、勇者が相手となると―――。
全力で剣を合わせても、数合ともたないだろう。
「そ、それでもだな、相手はあの勇者だぞ。手段を選ばなければ勝算はあるはずだ」
正々堂々の戦いを重んじるアリサだが、勝利のためならば卑怯な策だって認める。
短慮で、鳥頭でも、それなりに知恵は回るのだ。
期待を込めた眼差しで、アリサは頼れる侍女を熱く見つめる。
「作戦ですか」
頼られたフェルマは、うんざりとした表情を返す。
「あれは二回目の決闘でしたか。騎士団員に声を掛けて、決闘だというのに一対百以上の戦いになりましたね」
「……全員まとめて一撃で吹き飛んでいたな」
「その次は、闘技場全体に罠を仕掛けていましたね」
「……すべて踏み抜いたが、問題にもならなかったな」
「さらには食事に痺れ薬を仕込むという卑劣な小細工もありましたが……」
「そんなことあったのか?」
「は?」
「え?」
互いに顔を見合わせ、アリサとフェルマは揃って首を捻る。
しばしの沈黙の後、ともかくも、とフェルマが結論を述べた。
「どんな小細工も通用しません。勝敗は明らかです」
「うぅ、しかしだな……」
「今回も、〝お嬢様の〟圧勝ですよ」
そう、アリサは強い。
剣を合わせて数合ともたないのは、勇者の方だ。
それこそ小枝一本でも、アリサは勇者に対して完勝できるだろう。
けっして勇者が弱いのではなく、アリサが規格外なだけだった。立派な騎士となるために修行を重ねる内に、とてつもない極みにまで達してしまったのだ。
修行の旅の先で、たまたま封印の解かれた魔王を倒してしまったり。
数百年ぶりに目覚めた邪龍を剣の一振りで両断したり。
噴火しそうな火山を凍りつかせたり。呪いで腐敗した海を浄化したり―――。
なんかすごいことを数えきれないほど重ねている。
とはいえ、力だけでは解決できない問題もある。
「決闘では間違いなく勝てる。でもな、その、あんまり勝ちすぎると……嫌われそうというか、アイツが可哀想というか……」
もじもじと、内気な乙女のように縮こまるアリサ。
いやまあ乙女には違いないのだが。
「まさか、わざと負けたいと仰るのですか? 貞操を捧げたいと?」
「そ、そこまでは言ってない! だけどほら、なんだ、もうちょっと段階を踏んで口説いてもらえれば、私だってそう邪険にはしないというか……」
つまりは、そういうこと。
フェルマはもう溜め息も出ない。代わりに、チッ!、と遠慮ない舌打ちを零した。
「仕方ありませんね。主人の恋路を応援するのも侍女の務めです」
「こ、恋路など! 違うぞ、私はただ……」
「勇者様との仲を深める秘策があるのですが」
「是非、教えてくれ!」
目を輝かせて、フェルマの手を握る。
ぐぐっと迫るアリサは、まるで情熱的に愛を囁いているようでもあった。
当然ながら、本人にそんなつもりはないのだけど―――。
「……分かりました。ですから、放していただけますか」
「ん? あ、そうだな。しかしどうした? 急に耳まで赤くして、熱でもあるのか?」
「なんでもありません」
小さく咳払いをして、フェルマは冷ややかな表情を取り戻す。
素直になれない。
その一点に関してだけは、似た者主従だった。
「お嬢様はお忘れのようですが、決闘とは互いに何かを賭けるものです。つまり―――」
示されたのは単純な策。
けれどそれは暗闇に差し込む一条の光のように、アリサの胸に希望を灯した。
闘技場に歓声が響く。
大地が割れ、炎が竜巻の如く吹き荒れ、剣戟がすべてを切り裂く―――そんな派手な戦いが行われた直後だ。新たに女神から聖剣を授かった勇者は、正しく伝説に語り継がれるような力を振るってみせた。
そして―――。
「…………くすん」
闘技場の真ん中で膝を抱えて丸まった、栗色髪の少女。
彼女が、勇者だ。
アリサの一撃で真っ二つに叩き折られた聖剣も、その横に転がっていた。
「あー……なんだ、その、すまんな。ちょっと剣を払うだけのつもりだったのだが」
「聖剣なのに! 新しく加護も貰ったのに! 女神様がこれなら絶対勝てるって言ってたのに!」
「それほど凄い剣だとも思わなかったがな。それに剣に頼るようでは……ああいや、なにも貶すつもりはないんだ」
涙目になっている勇者レオナに対して、アリサは懸命に慰めの言葉を探す。
勝者が敗者に何を言っても傷を抉るだけ。
普通はそうなのだが、レオナの場合は少々異なっている。
「うぅ……アリサちゃんが優しい。結婚して!」
「んなっ!? あのなぁ、負けたばかりでおまえは何を……」
「だって好きなんだもん! 絶対に諦めないよ!」
強気なのに折れやすく、でも立ち直りも早い。
そんなレオナから繰り返し迫られて、アリサも始めの内は呆れるばかりだった。
けれどまあ、好意は好意だ。さほど悪い気はしない。
剣にあけくれ、勇者も魔王も圧倒するほどの力を付けたアリサだが、それで何もかもが思うままとはいかない。目の前の勇者には困らされているし、決闘前にも悩んでいた。
なにより、大きな力はやはり歪みを生む。
強大すぎるアリサを疎む者も出てくる。
権威を振りかざす貴族を打ち倒したり、世間では名の知れた剣豪を闘技大会で完敗させたり―――そのたびに、アリサは孤独になっていった。
だというのに、レオナは欠片の躊躇すら抱かずに踏み込んでくる。
そういう意味では、間違いなく勇者だ。
まあ女同士という障害はあるが、アリサも細かいことは気にしない。
「おまえの好意はな、その、私も悪く思ってないというか……」
「そうだよ、わたしは悪くない! アリサちゃんが可愛すぎるのが悪いの!」
「ぁ、ぅ、可愛いって、そんな……と、ともかくだ!」
頬を紅く染めながらも、アリサは強引に話を引き戻す。
決闘に勝つのはいつも通り。
けれどここから、フェルマ考案の秘策が炸裂する。
「決闘の前に約束したな。私が勝ったら、なんでも言うことを聞くと」
「うん、いいよ。わたしの処女だってあげちゃう」
「しょっ……こ、公衆の面前だぞ! 破廉恥なことを言うな!」
わぁわぁと真っ赤になってアリサは喚き散らす。
ひとしきり怒鳴って、なんとか冷静さを取り戻すと、今度こそ秘策を炸裂させるべく懐に手を伸ばした。
「これを読め」
取り出したのは一通の封書。それをレオナへと手渡す。
「これって、まさか……アリサちゃんが私に恋文を!?」
「ち、違う! いいか、断じて恋文じゃないぞ。そりゃあまあそういう意図がないとも言い切れないのだが、あくまで勝者としての要求を書いただけで……」
目を背けて、アリサはもにょもにょと口ごもる。
いつも強情になって伝えたい気持ちも伝えられない。そんなアリサにとっては、事前に手紙をしたためておくのは有効な手段だろう。
もっとも、素直に文章を綴るというのも、それはそれで難しいのだが―――。
「結局、フェルマに代筆を頼んでしまったがな。それでも私の気持ちは、その、やっぱり恥ずかしいが、充分に伝わると……ん?」
ふと、アリサは首を傾げる。
目の前にいるレオナは地面に座り込んだまま、渡された手紙を喜々として開いていた。
だけどその表情がおかしい。
目は虚ろで、呆然と、まるで魂が燃え尽きたような有り様を晒している。
仮にも恋文を受け取ったにしてはあまりにも奇妙―――。
そのレオナの手から、握られていた手紙がはらりと落ちた。
『私の尻穴を舐めろ』
…………は?
ぽかんと口を開いたまま、アリサも凍りついてしまう。
まったく身に覚えがない。
どうして自分の手紙に、こんな理解不能な文字が並んでいるのか―――。
「……分かったよ、アリサちゃん。いきなりのハードプレイだけど、わたし頑張る!」
「ま、待て! これはなにかの間違いで―――」
羞恥に染まった女騎士の絶叫が、闘技場に響き渡った。
後に、自称完璧クールメイドは語る。
勝手に筆が動いてしまった。世の中には不思議なこともあるものですね、と。
女騎士と勇者、それに侍女を交えた恋物語は続いていく―――。
続くと書いてあるけど続きません(たぶん
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