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大切な人たちとの日々  作者: MIK
(本編にほとんど出番の無かった)リュイとベルデの為の番外編
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番外編 リュイとベルデの馴れ初め的な話 第四話

「本当!!」

ベルデの答えにリュイが満面の笑みを浮かべた

それを見たベルデが目を見張って小さく呟いた

「リュイ、綺麗・・・」

ベルデがリュイに見とれていると、リュイがベルデを抱き締めた

幸せそうなリュイの腕の中でおろおろしていたベルデがそっとリュイの上着を握りしめた

アズールがやれやれと肩をすくめてからリュイの父親を手招きした

「ちょっと気になることがあるので、静かについて来て下さい」

「ああ」

アズールは壁際にそって移動して先ほど女性たちを追い出したドアに手をかけると一気に開いた

「あ」

一斉に敬礼をした女性たちが恐る恐るリュイの父親を見上げた

「何をしているのかな?」

リュイの父親が一歩出ると女性たちが一歩下がった

アズールがドアを閉めてから女性たちに向き直った

「このくらいで怖気づくなら諦めた方がいい」

「なっ!」

「そうだね」

「ベルデ様の警護を是非させて下さい」

「駄目だね、大事な未来の娘の警護を任せるには君たちでは力不足だ」

女性たちが顔を歪めた

「まあ、彼女がうちに来るときがきたら警備を強化するかもしれないが」

リュイの父親の言葉に彼女たちがハッと顔を上げて目を輝かせた

「うちの警備が出来るくらいの力量を身につけられるかな?」

ニヤリと笑ったリュイの父親に彼女たちが我先にと駆け出して行った

「もっと詳しく条件を出さなくていいんですか?」

不思議そうなアズールの声にリュイの父親が微笑んだ

「彼女たちを鍛えるのが君の父親だから、問題ないよ」

「ああ、そうなんですね」

「君は卒業したら私のところへ来るのだろう?」

「はい、どこまで力をつけられるか分かりませんがその時が来たら伺います」

「そうか、楽しみにしているよ」

「ありがとうございます、でもその前に」

「何だい?」

「母が伺うかもしれません、申し訳ありません」

頭を下げたアズールにリュイの父親が苦笑いした

「それは慣れているから大丈夫だ、君は気にしなくていいよ」

リュイの父親がアズールの頭をポンと軽く叩いた

「それにしても、君の両親は仲が良いよね、あいつは家でどんな感じなの?」

「・・・ご想像にお任せします」

遠くを見つめながら答えたアズールの肩をリュイの父親がポンと叩いた

「すまない」

「いえ」

「戻るか」

「はい」

2人はドアを開けるとまだベルデを抱き締めているリュイのもとへ早足で向った

リュイの父親がリュイを引きはがすと、ふらりとよろけたベルデをアズールが支えた

ボーっとしているベルデがアズールを見上げた

「頬を抓ってくれる?」

「分かった」

アズールがベルデの頬に触れると、自分の父親に首根っこを掴まれているリュイが暴れ出した

「痛いわ・・・」

アズールが頬を抓るとベルデがウットリと呟いた

思わずアズールが身を引くと、ベルデがリュイに頬に手を添えたまま微笑みかけた

暴れていたリュイがぴたりと動きを止めた

見つめ合うリュイとベルデにアズールがため息をつくと椅子から立ち上がった校長がニヤニヤしながら、同時に立ち上がった女性の腰に手をまわして引き寄せ部屋を出て行った

「後は教頭に任せてあるから宜しく」

去り際の校長の言葉にリュイの父親が頭を抱えた

「俺だって、可愛い妻とお茶がしたいのに!今日も残業だ、校長のように補佐官に仕事を投げるか」

ぶつぶつ呟きだした自分の父親に、押さえられたままのリュイが見上げて微笑みかけた

「母さんが仕事中のお父さん凄く素敵なの、いつか貴方にも見せてあげたいわと息子に惚気ていましたよ?」

「何!?いかん、楽な方へ流されるところだった」

軽く頭を振ったリュイの父親をアズールが残念そうに見つめて呟いた

「家とそう変わらないかもしれないな」

先ほどドアから出て行った女性が部屋に戻って来た

「通路を通って戻る必要もないから、こちらから返るといいわ」

ドアから出るとそこは、校長室だった

アズールが振り返ると、確かにそこから出て来たのにドアは跡形もなかった

アズールが壁をジィッと眺めていると校長が近づいて来て目の前でドアを開けた

「これで何時でも医務室に休憩しに行けるんだ」

嬉しそうに胸を張る校長をアズールが残念そうに見つめた


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