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大切な人たちとの日々  作者: MIK
(本編にほとんど出番の無かった)リュイとベルデの為の番外編
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番外編 リュイとベルデの馴れ初め的な話 第三話

辿りついた部屋には、校長と数人の女性たちが待っていた

勧められた椅子にそれぞれが座ると、校長が話し始めた

「女子生徒には直ちに自主退学と全寮制の学校への転入処置を、加担した教師には解雇と裁かれて相応しい罰を与えることになった」

「はい」

真っ直ぐベルデを見て話す校長に、ベルデは顔を上げて固い表情で頷いた

「私からは以上だ」

「はい」

ベルデが頷くのを見た校長が目配せすると、リュイの父親が話し始めた

「これから話すことは他言無用です」

「はい」

「あまり詳しいことを伝えることは出来ませんが、今回の一件のお蔭で一族の組織がらみの不正を暴くことが出来ました」

「今後は芋づる式に証拠が出て来ることでしょう」

「被害者である貴方に彼らから危害が加わることは一切ありません」

「しばらく事後処理が落ち着くまで、こちらの護衛を付けます」

「わかりました」

自分を真っ直ぐに見て頷いたベルデに、リュイの父親が微笑みかけた

「まあ、本当は家で預かるのが一番安全なのですが」

目を輝かせたリュイをチラリと見たリュイの父親がニヤリと笑った

「嫁入り前の大切な娘さんを預かるのは簡単なことではないので今回は致し方ありません」

リュイの父親はリュイが項垂れたのを横目で見ながらベルデに謝った

「迷惑をかけてしまってすまないね」

「いえ」

「楽しみは取っておくことにするよ」

「はい?」

くすくす笑ってリュイを見たリュイの父親の呟きに、ベルデが首を傾げた

リュイの父親は表情を改めるとアズールに話しかけた

「アズール君、お疲れ様でした」

「今後も是非、リュイとベルデちゃんを頼むね」

リュイの父親に微笑まれたアズールが苦笑を浮かべた

「はい、もちろんです、馬に蹴られる趣味はありません」

「そうか、そうか」

和やかな雰囲気が流れた室内が突然騒々しくなった

「やっぱり、無理です!」

「「私も!」」

部屋の中にいた数人の女性たちが我先にとベルデの前に駆け寄って来て一斉に頭を下げた

「え?」

「潜入していたとは言え、不快な思いをさせてしまってすみませんでした!」

「えええ!!」

「心の中だけで謝るのならと特別に同席を許してあげたと言うのに・・・」

「全く、ベルデちゃんが人間不信になったらどうするんですか」

「す、すみません」

リュイの父親の黒い笑顔に女性たちが後ずさった

「皆さん本当は一体おいくつなんですか!!」

叫び声を上げたベルデが目を輝かせて女性たちを見ているのを見て、リュイの父親が脱力した

そこなのか!と誰もが驚いて声を出せずに目を見開いて固まっているのを見たベルデがおろおろし始めた

「あ、女性に年齢を尋ねるなんて大変失礼でした、すみません」

椅子から立ち上がって恥ずかしそうに頭を下げたベルデに女性たちが悶えた

リュイとアズールがそっとベルデの前に立って視界を遮ると、リュイの父親と校長が立ち上がって悶えている女性たちを部屋から追い出した

校長の咳払いでリュイとアズールが椅子に戻った時には、一人残らず退出させられた後だった

「あれ?」

ベルデが不思議そうに呟いたが、皆何事もなかったかのように振る舞った

そわそわし始めたリュイが椅子から立ち上がるとベルデの前に跪いて手を差し出した

「え!?」

「どうか、僕と結婚を前提にお付き合いして下さい!!」

リュイの真剣な眼差しを受けて一瞬で真っ赤になったベルデが耐え切れずに、椅子から飛び降りてアズールの椅子の後ろに逃げ込んだ

校長はにやにやしながら、リュイの父親はくすくす笑いながら子供達を見守っている

リュイがアズールをキッと睨んだ

「アズール、決闘だ!」

「断わる」

「なっ!痛っ!!」

「応援してくれている友達に喧嘩売るなんて何て嘆かわしい」

即答したアズールになおもくってかかろうとしたリュイの頭をリュイの父親が叩いた

「え?アズールは応援してくれているの?」

「ああ、どちらの応援もしている」

リュイが不思議そうに首を傾げた

「ベルデ、何か答えておかないとリュイはどこでも同じことをするぞ?」

「え?」

アズールがベルデに声をかけるとそっと椅子の影から出て来たベルデが、恐る恐るリュイを見上げて答えた

「友達からお願いします」


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