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大切な人たちとの日々  作者: MIK
(本編にほとんど出番の無かった)リュイとベルデの為の番外編
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番外編 リュイとベルデの馴れ初め的な話 第一話

リュイは、クラスでグループに分かれて薬品の実験をしていた

目の前で黙々と実験を進める友、アズールを盗み見ていた

学校に通うようになって初めて出来た同年代の友達は、先ほどから向いのグループを気にしている

チラリと視線を向ける度にアズールの眉間に僅かに皺が寄り、器具を机の上に置くと深いため息をついてからリュイの横を通り過ぎた

不思議に思ったリュイは、背後を振り返るとアズールがクラスメイトの腕を掴んでいた

腕を掴まれているのは、薄荷色の髪の女子生徒だった

「動くな!」

アズールの大声に女子と同じグループだった女子たちがビクリと肩を揺らした

「リュイ、そいつらを見張っていてくれ、気を付けてな」

「ああ、わかった」

リュイがさり気なく器具を隠そうとした女子たちに穏やかに微笑みかけた

女子たちがリュイの顔に見とれた一瞬の隙に、器具を回収する

「あっ、あの・・・、手を洗っても?」

その中の一人がおどおどしながらリュイに話しかけた

「もちろん」

「ありがとうございます」

一瞬呆気に取られたような顔をした後にこりと笑って礼を言うとリュイの横をすり抜けようとした彼女の手を掴んだリュイがニッコリ笑った

「そちらの台の洗い場の方が近いですよ?どうぞ」

彼女の顔が青褪めていくのを横目に見ながら、俯いたまま顔を上げようとしない数人に目を向けた

彼女が発言したときにサッと道を開けて彼女の後ろに下がった

最初に手前に立っていたのは彼女を隠すためだろうとリュイは改めて、手を掴んだままにしている彼女に視線を戻した

今は同じように俯いている彼女はとても大人しそうに見えて、リュイは人は見かけによらないと言うのは本当だなと感心しているとアズールの冷静な声が聞こえて来た

「結果が出た」

いつの間にか数人の生徒がアズールを手伝っていた

それぞれから告げられた結果を聞いたアズールは、リュイが手を掴んでいる彼女の前まで歩いて来るとリュイに小声でささやいて薄荷色の髪の女子生徒を見た

「ベルデを頼む」

「・・・ああ」

リュイが掴んでいた手を離すとアズールは彼女に顔を上げるように言った

「貴方は自分のしたことを理解していますか?」

聞こえて来たアズールの声は酷く冷たかった

急に腕を掴まれたリュイが隣を見ると、薄荷色の髪の女子生徒、ベルデが目を見開いてアズールを見つめていた

どうやら自分に向けられた声ではないと分かっていても、アズールの声に怯えているようだ

「いいえ、私には何が何だか・・・」

一方、無表情のアズールに問いかけられた彼女はおどおどしながら答えた

「そうですか、分かっていなかったのなら」

「ええ、何も!」

渋い顔をしたアズールが彼女に声をかけた

先ほどとは違うアズールの穏やかな声に、一瞬彼女の口元に笑みがこぼれた

それとは対照的にリュイの隣で小さくベルデが悲鳴を上げた

「自分の行動に責任を持つことの大切さを学んだ方がいい」

ニヤリと笑ったアズールが彼女に器具を持たせると、自分の持っていた器具の中身を彼女の器具に開けた

「やめろーー!」

「いやああああ!!」

それまでただ見守っているだけだった教師が、叫び声を上げて器具を放り投げた彼女に駆け寄った

「やはり、先生もご存じでしたか」

アズールの冷たい声に我に返った教師が青褪めた

「そこまで!」

突然割り込んで来た声のした方を向くと、穏やかな顔をした校長が立っていた

「一緒に来てもらおうか、そこの君たちもな」

青褪めた教師と彼女に続いて、俯いたまま数人が続いて部屋を出て行った

静かになった実験室にアズールの声が響いた

「医務室に行ってきます」

アズールがベルデを見ると、リュイの手からベルデの手がするりと離れた

思わずベルデの後を追いかけて付いて来てしまったリュイは、前を歩いているアズールとベルデの微妙な距離感をジッと見つめていた


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