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大切な人たちとの日々  作者: MIK
(本編にほとんど出番の無かった)リュイとベルデの為の番外編
88/94

番外編 ベルデとリュイの長い一日 第四話

リビングに入ると、何故かホッとした顔をした男と目が合った

「どうした?」

「いえ、リュイ様お誕生日、おめでとうごさいます」

男の言葉に笑顔で整列していた使用人たちが一斉に頭を下げた

「さあ、持ち場に戻りなさい」

「はい!」

そして、一斉に散らばって行った

「あれ、俺の誕生日って今日だっけ?」

「はい、食堂へどうぞ」

食事を終えて、リビングに戻りソファーに座ってくつろいでいるとデザートが運ばれてきた

「私も一緒に作ったの」

「美味しそうだ、これは何?」

「少し珍しい果物を取り寄せたの、間に合わないかと冷や冷やしたわ」

そう言って微笑んだベルデにリュイがハッとした顔を向けた

「え、買い物って」

「そう、果物とか材料とか後はお花かな」

「何か手伝いたかったのよ」

「ありがとう、ベルデ」

「リュイがここまで自分の誕生日のことを忘れていると思っていなかったから、一人で行ったのだけど一緒に行っても良かったかも」

「ああ、次は一緒に行こう」

「ええ、楽しみだわ」

そこでハッとしたベルデが悲しそうな顔をした

「あ、お仕事お疲れ様でした」

「あ、ああ、次までに誕生日休みでも普及させようかな」

「まあ」

リュイがニヤリと笑うとベルデがくすくす笑った

デザートを食べ終え、お茶を飲みながら嬉しそうにしているリュイにベルデが話しかけた

「リュイ、あのね」

「ん?」

リュイがカップをテーブルに置いてベルデに向き直ると頬を染めたベルデがリュイを見上げた

「えっと、あのね」

「うん」

口ごもるベルデにリュイが優しく返事をすると、自分のお腹にそっと手で触れたベルデが言った

「プレゼントと言うわけではないんだけれど、えっと、赤ちゃんが出来ました」

「え?」

一瞬呆然としたリュイが、満面の笑みを浮かべるとベルデをギュッと抱き締め慌てて力を緩め呟いた

「ベルデの赤ちゃん」

「私とリュイの赤ちゃんよ」

「ありがとう、ベルデ、幸せすぎる」

ベルデがリュイの肩に頭を乗せて微笑んだ

「私もリュイが喜んでくれて嬉しいわ」

「女の子かな、男の子かな」

「まだ分からないわよ」

「ベルデに似た可愛い女の子がいいな」

「リュイに似た格好良い男の子もいいわ」

くすくす笑い合う2人の背後でわざとらしい咳払いが聞こえた

「何だ?」

「お医者様からの手紙とお預かりしていた本です」

「手紙が後2通あるように見えるのだが・・・」

「1通が奥様、もう一通が旦那様からです」

男の言葉に微妙な顔をしたリュイがベルデに問いかけた

「ベルデ、報告は俺が最後?」

「買い物から帰って来たときに伝えようとしたんだけど、言えなくて・・・」

「う・・・」

「仕方なくその後手紙を出すように頼んだんだけど、返事にしては早すぎるから偶然じゃないかしら」

「いや、間違いなく返事だと思う」

リュイが嫌そうに呟いた

「怖いおばあちゃんと情けないおじいちゃんがいるけど、無事に産まれてくれよな」

医者の手紙を読み終えたリュイがベルデのお腹に手を乗せて赤ちゃんに話しかけると、ベルデが呆れたように笑った

「もう、リュイったら」


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