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大切な人たちとの日々  作者: MIK
(本編にほとんど出番の無かった)リュイとベルデの為の番外編
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番外編 リュイは回想にふける

第67話の夜のお話です

リュイはクラースの誕生日会を無事終えた日の夜、はしゃぎ過ぎて疲れたのかベッドに入るとあっとゆう間に眠りに落ちてしまったベルデの寝顔を幸せそうに見つめていた

窓から差し込む月明かりに照らし出されたベルデは、肌の白さが際立って幻想的な雰囲気を作りだしていた

あまりの静けさに不安になったリュイが、ベルデの口元に手をかざした

手の平に規則正しいベルデの呼吸を感じ取ったリュイが微笑んだ

リュイは手をおろしてベルデの顔を覗き込んだ

特徴的な猫のような吊り目を閉じているベルデは普段より幼く見える

始めてじっくりベルデの寝顔を見た日に、リュイは寝顔を眺められる特権に酔いしれた

ぐっすり寝ている時以外は視線に気付いてすぐに起きてしまうベルデは、自分を幸せそうに見つめているリュイに気付くと結構重いボディーブローをリュイにお見舞いして背を向けてしまうのであった

鈍い痛みに耐えながらもリュイが微笑んでいるのは、それがベルデの照れ隠しだと知っているからであって打たれるのが嬉しい訳ではない

穏やかな寝顔を見て安心したリュイはベッドに広がっているベルデの髪をすくい上げた

いつもベルデは乾かした後緩く編んでから寝るのだが、今日は乾かしただけで眠ってしまった

リュイは手の上で月の光を反射してきらきら輝いている髪を眺めると、ゆっくりベッドの上に落とした

ベルデの癖の無い真っ直ぐな髪がサラサラと音を立てて流れる様にベッドの上に散らばり、薄荷色の髪から爽やかな甘い香りが立ち上った

前にリュイがベルデは髪もいい匂いだねと言うと、真っ赤になったベルデが化粧台から持って来た小瓶の蓋を外してリュイの前に突き出した

鼻を直撃した爽やか過ぎる香りにリュイが顔をしかめるとベルデが不思議そうに首を傾けた

髪の手入れ用の精油なのだと説明を受けたリュイが、蓋を閉めた小瓶を化粧台に置いて戻って来たベルデをギュッと抱き締めるとそのまま髪に顔を埋めて大きく息を吸った

顔を上げてやっぱりベルデはいい匂いがするねと満面の笑みを浮かべたリュイの足を、真っ赤になったベルデが思いきり踏んだ

余計なことまで思い出したリュイがそのときの足の痛みを思い出して低くうめき声を上げた

リュイが上げたうめき声に反応したベルデが悲しそうに顔を歪めた

「リュイ・・・」

ベルデの呟きに髪から視線を上げたリュイがハッとした

ベルデを良く知らない人には釣り目と照れた時の行動のせいで短気で気が強いと思われるのだが、実際は極度の照れやで細かいことにも気を使いとても繊細だ

無意識なのにリュイのうめき声を聞いて心配してくれるくらい優しくて可愛いベルデはリュイの宝物である

リュイは本当のベルデを知っているのが自分だけではないことが悔しい反面ベルデを大切に思ってくれている人たちがいることに安心するのであった

リュイは安心させるようにベルデの頬をゆっくり撫でた

「大丈夫」

声をかけながら頬を撫でているとベルデの顔が次第に穏やかになって来たのを見たリュイがそっと手を離すと、ベルデがリュイの手を追いかけるように顔を動かしたのを見てニヤリと笑った

リュイはそっとベルデとの距離を詰めると再びベルデの頬に手を伸ばした

自分の手に擦り寄って来たベルデに笑みを深めたリュイの手がなめらかなベルデの肌の感触を確かめる様に動き出すと、眉間に皺を寄せたベルデがその手を振り払うように腕を動かした

苦笑したリュイが勢いの付き過ぎたベルデの腕を優しく受け止めた

自分の手で簡単に掴んでしまえる細い腕をじっと見つめた後、体を起こしたリュイが腕の内側に吸い寄せられるように口付けた

びくりと動いたベルデがもう片方の腕を振り上げたが、口付けたままフッと笑ったリュイがもう一方の手で優しく受け止めた

ベルデの腕を受け止めたリュイが勢いの強さにベルデをチラリと見た

「ベルデ、起きたんだね」

寝たふりをするベルデにニヤリと笑ったリュイがベルデの耳元で低くささやいた

「へぇ、俺のこと無視するんだ」

ビクッと肩を動かしたベルデが恐る恐る目を開くと、顔を覗き込むように見下ろしていたリュイに目を見張った

月明かりを反射して光っている澄んだ青色、リュイの目にベルデが見とれているとリュイがくすくす笑い出した

「俺の目よりベルデの目の方がよっぽど綺麗なのにね」

「そんなことない、私は好き」

軽く目を見開いたリュイにベルデが微笑んだ

「どんな宝石より綺麗な青色が・・・」

リュイの顔が見る見るうちに赤くなった

慌ててそっぽを向いたリュイを見たベルデがくすくす笑っていると、突然リュイがベルデの両腕を離して横になった

笑い過ぎたと不安気な顔をしたベルデを横になったリュイが抱き寄せた

「おやすみ」

「リュイ?」

ベルデの不安そうな声にリュイが答えた

「俺も好きだ、お前の金色」

嬉しそうに小さく笑ったベルデが頭の下に添えられたリュイの腕にそっと頭を置いて目を閉じた

ベルデの頭の重みを感じたリュイが口元を緩めて目を閉じた

程なくしてリュイとベルデは寝息を立て始めた


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