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大切な人たちとの日々  作者: MIK
夫たちの苦笑いと妻たちの笑み
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第六十五話 アズール&ジヴィとリュイ&クラース

少し時間を巻き戻し、2組それぞれの父と息子の会話をどうぞ!


一足先に客間へ向かったアズールとジヴィは、客間のソファーに向い合わせで座っていた

「ジヴィ、リュイにローザとの交際の許しを求めたのは本当か?」

「はい、本当です」

「許しはもらえたのか?」

「いえ、まだです」

「そうか、ところで私はお前から何も聞いていないのだが?」

「すみません、今日家に帰った後で父さんに相談してから、後日リュイさんに許しを請いに行くつもりでした」

「それが何故こうなったのだ」

今まで自分としっかり目を合わせて話していたジヴィが一瞬僅かに目をそらした

「ジヴィ、まさか」

「いえ、誕生日会が始まる前にクラースが私たちを呼びに来たのですが、そこでニヴィとちょっとした言い合いになってしまい、呼びに行ったはずのクラースが帰って来ないので様子を見に来たリュイさんにお会いしたので先に許しを請いました」

すらすらと答えるジヴィを見ながら、アズールが更に問いかける

「ジヴィ、他には?」

僅かな沈黙の後ジヴィが答えた

「すみません、クラースとニヴィが言い合いになったのは私のせいです、リュイさんの前でしっかりローザを抱き締めていたので父さんを後回しにしました」

ジヴィの話を途中から額に手をやりながら聞いていたアズールが不思議そうにジヴィに問いかけた

「そもそも、お前はいつからローザが好きだったんだ」

「自覚したのはクラースが私たちを呼びに来る少し前です」

「それはまた急だな」

「今思えば、ローザと仲の良いニヴィを見て何とも言え無い気分になったのは嫉妬だったとわかるのですが・・・」

その時々のことを思い出しながら話していたジヴィの眉間にくっきりとした縦皺が出来ているのを見たアズールが苦笑を浮かべる

「そう言えば、お前はここの所ずっとそんな顔をしていたな」

「はい?」

不思議そうな顔をして聞き返してきたジヴィにアズールは自分の眉間を指さした

それだけですぐに納得したような顔をしたジヴィにアズールは笑いかけた

「ジヴィ」

「はい」

「頑張れよ」

「ありがとうございます」


書斎では執務用の机を挟んでリュイとクラースが向き合っていた

机の向こうで椅子に座ったリュイに、机の前に立っていたクラースが姿勢を正した

「ニヴィの気が変らないうちに結婚したいのです」

真面目な顔をしたクラースが真面目な声で言いきった

「ちゃんとした手順を踏まんかこの馬鹿息子が!!」

真面目に馬鹿なことを言いきったクラースをリュイが怒鳴りつけた

途端にクラースの顔が不安気に曇った

「寝て起きたらこれは俺の夢かもしれない」

弱弱しい声で呟いてから俯いてしまったクラースにリュイがやれやれとため息をついた

リュイは椅子から立ち上がると、机の向こうで俯いているクラースの頭をポンと軽く叩いた

クラースが顔を上げると、思いっきり両手で両頬を抓った

「いだあああ!!」

リュイはすぐに手を離すと何事もなかったかのように椅子に座った

「夢なのに痛いのか?」

「!?」

先ほどまで自分を恨めしそうに見ていたクラースがハッとした後少し赤くなっている頬に手を置いた

「あれ、夢じゃない!?」

「ああ、そうだな」

「ええええええええええ!」

「煩い、今頃驚くな!」

「ニヴィが俺のこと“嫌い”じゃないって言って・・・」

「どうした?」

「あれ、そう言えばニヴィは俺のこと好きなのかな?」

リュイを見て不安そうにクラースが首を傾けた

「は?」

「でも、ネックレスを受け取ってくれたし・・・」

「でも、ニヴィから抱き付いてくれたし///」

「でも、俺の“恋人”って言ってくれた!」

「でも、誕生日会で贈り物していいんだって言ってくれた!!」

リュイは暴走しているクラースを見ながら、冷静に悩んでいた

どうしてこれが首席なんだ

しかも、あのジヴィが次席と聞いている

ニヴィも本当にこれでいいのだろうか

色々呟いていたクラースが唐突に爽やかに言い切った

「うん、ニヴィは綺麗で可愛い!!!」

青い顔をしたリュイは、先ほど誕生日会で見たニヴィの顔を思い出していた

いや、あの笑顔は本物だった!!

青い顔をして声を出さずに悩んでいたリュイが唐突に顔を上げて微笑んだ

結局のところ、リュイとクラースは似た者通しの父と息子であった

「クラース、分かっているな?」

「はい、父さん」

「言ってみろ」

「はい、交際の許しを得てから、結婚の許しですね!!」

妻のベルデ譲りのきらきらした笑顔を浮かべながらクラースが言った

「ああ、しっかりな」

「はい!」

リュイは一抹の不安を覚えながらも、ここの所いつも以上に沈んでいた息子の嬉しそうな様子を嬉しそうに見た

少し顔色の良くなったリュイが椅子から立ち上がるとドアへ向かった

「さあ、ベルデたちのところへ行くとするか」

「はい」


書斎を後にして階段を降りると、丁度客間から出て来たアズールたちと合流した

行先を考えるまでもなくリビングから妻たちの楽しそうな声が聞こえて来た

アズールたちがついて来ているのを横目で確認したリュイは、リビングのドアを開けた


そして、満面の笑みを浮かべた妻たちに話しかけられるのであった


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