第六十話 ジヴィとローザとニヴィ
「ローザ」
ローザの頬を撫でながらジヴィが呼びかけると、くすぐったそうに笑った後ローザが目を開けた
「ジヴィさ、ん?」
不思議そうにジヴィを見上げたローザに、ジヴィが微笑みかけた
「ジヴィでいいよ?」
「・・・ジ、ヴィ?」
「良く出来ました」
ジヴィが自分の膝の上に頭をのせたままボーっとしているローザの頭を撫でると、ローザが嬉しそうに笑った
「クッキーはローザも作ったの?」
「でも、少し焦げてしまったの・・・」
悲しそうにジヴィから視線を逸らしたローザの頬を撫でながら、ジヴィが答えた
「大丈夫、美味しいよ」
「本当?嬉しい!」
ジヴィの言葉に、ローザが満面の笑みを浮かべた
「っ!?」
「可愛すぎるー!!」
余りの破壊力にジヴィはローザを抱き起して、そのまま腕の中に抱き込んだ
ニヴィは向かい側のソファーの上で悶えている
「ええええええええええっ!!」
「!?」
突然ジヴィに抱き締められているローザが叫び、声に驚いて緩んだジヴィの腕からローサが距離を取った
「ローザ、どうした?」
また距離を取られたジヴィが不機嫌そうに問いかけると、ローザがおろおろしながら返事をした
「ご、ごめんなさい!いつもの夢だと思ってたんです!ごめんなさい!!」
ローザの言葉にジヴィが満面の笑みを浮かべた
「ローザ、もう一度言ってくれるかな?」
「えっと、ごめんなさい?」
「その前」
「夢だと」
「その前」
「いつも?」
不思議そうに答えたローザに、ジヴィがにやりと笑った
「そう、ローザは俺のことをいいつも夢に見てくれているんだね」
ローザがまた首まで真っ赤になった
「ジヴィ、嬉しいのは分かるけどいい加減にしないとローザがまた気を失ってしまうわ」
「ああ、そうだね」
「気を失っていてもローザは可愛いけどね」
「え!?」
ジヴィが呟くと、ローザが驚いた顔をしてジヴィを見つめた
「ん?」
「ジヴィさん」
「さっきはちゃんと呼んでくれたよね?」
「///ジ、ヴィ」
「何?」
「わ、私がジ、ヴィの夢を見ていたら嬉しいの?怒ってないの?」
「何で怒ると思ったの?」
「だって、最近私を見て不快そうにしていたから・・・」
「?」
意味が分からなくて困ったように首を傾けたジヴィに、ニヴィが呆れたように呟いた
「眉間の皺よ・・・」
「ああ、あれはローザがニヴィにしか笑いかけないのが不快だっただけだ」
「え///!?」
「俺の方が、ローザに嫌われるようなことをしてしまったのかと」
「そんな、恥ずかしかっただけで・・・」
「ジヴィのことで悩んでいるローザは凄く可愛かったんだから!」
ニヴィのうっとりとした顔をチラリと見たジヴィが、満面の笑みを浮かべてローザを見つめた
「今度聞かせてね、ローザ」
「えぇっ」
「聞かせてくれるよね?ローザ」
「は、はぃ」
自分の頬を手で押さえて恥ずかしがるローザをジヴィとニヴィが緩んだ顔をして見ていた
「あ、そうだ」
ジヴィの声にローザが顔を上げると、ジヴィがローザに優しく微笑みかけた
「ローザ」
「はい」
ローザが恐る恐る返事をすると、ジヴィがローザとの距離を少し詰めて顔を覗き込んだ
「好きだよ」
「っ、私は大好きです!」
「それは、嬉しいね」
ジヴィは満面の笑みを浮かべたローザを引き寄せるとぎゅっと抱き締めた
(近い内にリュイさんに挨拶に行かないとな、あ、その前に父さんか・・・)




