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大切な人たちとの日々  作者: MIK
予感は現実に成る
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第四十五話 イオとロド(ランの先輩)、他の皆様

ロドは自分の大切な人たちにからかわれているイオの元に歩み寄った

戻って来たロドに気付いた男女たちが互いに顔を見合わせると、囲んでいたイオの後ろに回り込んで背中を押し出した

突然開けた視界にイオが驚くと、同じように驚いているロードが目の前にいた

「「仲良くね」」

「「頑張れよ」」

にやにや笑いながら男女たちが去って行き、ロドとイオが取り残された

「騒がしくてすまない」

「いえ、楽しかったです」

あまりの引き際の良さに苦笑しながらロドがイオに話しかけると、イオが微笑んだ

「彼らも“話が合う人”だから、今度きちんと紹介するね」

「はい!」

「ああ、セール君とは気が合いそうだよ」

「そうですか、早くシンザを幸せにして欲しいんですけど・・・」

イオが呟いて俯いた

「セール君なら大丈夫さ」

ロドの明るい声にイオが顔上げてくすくす笑った

「不思議ですね、ロドさんが言うと本当に大丈夫な気がしてきます」

「それは良かった、このまま別れるのは寂しいからお茶でもするかい?」

「はい」

ロドが微笑みながらイオに手を差し出すと、頬を染めたイオがその手を取って嬉しそうに笑った

店に入った2人はぐるりと店内を見渡すと同時に声を上げた

「「あの席にしませんか?」」

窓際の日差しが気持ちよさそうな席を同時に指差したロドとイオが、顔を見合わせたままぽかんとした

「お客様、お好きな席にどうぞ」

店員さんの声で我に帰った2人は同時に指差した席に着いた

注文を済ませると、ロドが鞄から本を取り出してイオに差し出した

「読んでいいよ」

本の表紙を見て目を輝かせたイオにロドが言った

嬉しそうに笑ったイオが本を読み始めた

落ちてくる薄茶色の髪を何度か耳にかけ直しながら真剣な顔で本を読むイオをロドが見つめた

きりの良いところまで読んだイオが顔を上げると、微笑んでいるロドと目が合った

「面白い?」

「はい、とても!」

「何か聞きたいことはある?」

「えっと、ここなんですが・・・」

イオがロドに本を見せようと本を持ち上げると、それを見たロドがイオの隣に移った

「どこ?」

「ここです」

そのまま、一冊の本を一緒に見ながら2人は語り合った

不意に触れ合った手にイオがびくりと肩を揺らすと、ロドがさり気なく手を離した

途端にイオの動きがぎこちなくなったので、ロドが向かい側の席に戻ろうと立ち上がるとイオがロドの袖を掴んで引きとめた

「隣にいて欲しいです」

ロドが頬を染めて自分を見上げたイオに息をのんだ

「駄目ですか?」

ロドがイオに見とれて突っ立っていると、何も言わないロドを見上げていたイオの目に薄っすら涙が浮かんだ

突然ロドが自分の頬を思い切り抓った

「痛っ!」

驚いたイオが立ち上がってロドの頬にそっと手を添えた

「大丈夫ですか?」

「ああ、痛いな・・・」

ロドが嬉しそうに呟くと、イオが声を荒げた

「あんなに思い切り抓ったら痛いに決まっているでしょう?全く何をしているんですか!」

テキパキと店員に冷えたタオルを頼んだイオが、キッとロドを睨んだ

「いや、もしかして夢かなって・・・」

ロドの呟きにイオが首を傾けた

「イオちゃんが、俺にあんな事言うなんて嬉し過ぎて・・・」

耳まで赤くなったロドが片手で顔を覆った

ロドの言うあんな事を言った自分を思い出したイオが固まった

店員がイオの手に乗せた冷えたタオルの感触で我に返ったイオが真っ赤になった

そのままストンと席に座ったイオが思わずタオルを自分の頬に当てた

結局イオの隣の席に座ったロドがイオを見て笑おうとして顔をしかめた

それを見たイオが慌ててロドの頬にタオルを当てた


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