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大切な人たちとの日々  作者: MIK
予感は現実に成る
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第四十三話 セールとイオとロド(ランの先輩)

シンザの店も軌道に乗り始めた頃、シンザに頼まれた物を買いに出たセールが何かを気にしながら歩いてるイオを見つけた

不思議に思ってしばらく様子を伺っていると、どうやら道の反対側にある店のオープンスペースにいる男の人を見ていることに気が付いた

男の人は数人の男女と一緒に楽しそうに話し込んでいて、イオに気付いていないようだ

セールは自分に気づかずに通り過ぎようとしたイオに声をかけた

「おい、気づかずに通り過ぎる気か?」

「え?セール、いたの?」

「いたら悪いか?」

驚いたイオが声を上げると、男の人が何かを探すように辺りを見渡し始めた

横目で確認しつつセールが男の人からイオが見えなくなる位置にわざと立つと、目の前のイオがホッとしたような寂しそうな顔をした

「どうしたの、シンザに頼まれた?」

「ああ」

セールがシンザから渡されたイラストの描かれたリストをイオに見せると、イオがくすくす笑った

「シンザらしいわね、買う店は分かっているの?」

「ああ、雇われているから良くこき使われているさ」

「そう、良かったわね」

セールがにやりと笑うと、イオが笑い声を上げた

「イオちゃん、久し振りだね」

かけられた声にイオがパッと顔を向けると頬を染めた

そんなイオをさり気なく確認しつつセールがそちらへ顔を向けると、先ほどイオが気にしていた男の人が立っていた

「ロドさん、お久しぶりです」

イオに微笑みかけていたロドが、イオの隣に立っているセールをちらりと見た

「あ、幼馴染のセールです」

「セール君、こんにちわ」

ロドの目が探るように自分を見たことに気付いたセールは吹き出しそうになるのを何とか堪えた

「セール、こちらはラン姉さんの先輩で私の文通相手のロドさん」

「こんにちわ、ロドさん」

セールが微笑みながら挨拶を返して、イオに向き直る

「この間言っていた話の合う人?」

「ええ」

横からの視線を感じつつセールがにやりと笑うと、イオが狼狽えた

「シンザの話を遮った理由が分かった気がするよ」

セールの言葉にイオが視線を泳がせた

「じゃあ、またな」

「ええ」

セールは、横からの視線が慌てて逸らされるのを感じながらゆっくりとロドの方へ向いた

「ロドさんは、この後お暇ですか?」

「ああ、特に用は無い」

ロドが真っ直ぐセールを見た

「でも、あちらの方々は興味津々みたいですよ?」

セールが指差した方を見たロドがあ然とした

道の反対側にある店のオープンスペースで数人の男女がにやにやしながらこちらを見ていた

その内の何人かが声を上げた

「おい、ロド!早く紹介してくれよ」

「そうよ、イオちゃんなんでしょ」

「想像していたより可愛いわ!!」

「ロド、幸せ者め!」

「あいつら・・・ごめんね、イオちゃん」

眉間に皺を寄せていたロドが、申し訳なさそうにイオに謝った

「いえ、皆さん私のこと知ってるんですか?」

イオが不思議そうにロドを見上げた

答えようとしたロドを遮って、セールがロドに話しかけた

「ロドさん、どうやらイオに会いたがっているようなので、お暇なら彼らにイオを紹介してあげて下さい」

「ちょっとセール!?」

セールが試すようにロドを見た

「ああ、わかった」

「え、ロドさん?」

「時間は大丈夫かい?」

「ええ、いいんですか?」

あっさりと了承したロドにイオが慌てた

「ああ、彼らとも話が合うと思うよ、俺のせいでからかわれたらごめんね」

「え、大丈夫です!」

「イオ、ちょっと(お前の)ロドさん借りていいか?」

一部分だけイオにささやくように言ったセールにイオが固まった

その隙にセールがロドの腕を引っ張ってイオと距離を取った


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