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大切な人たちとの日々  作者: MIK
蕾がほころびると
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第二十七話 シンザ(元ノラ)と幼稚な男の子たちとクラスメイトたちと医務室の先生とイオ

シンザが冷やしタオルを顔に当てながら先生の言葉を聞いていると、医務室のドアが開いてクラスメイトたちがぞろぞろ入って来た

「何だ?」

驚いている先生の前に青褪めた顔をした男の子が数人進み出た

シンザを見て俯いたが、周りのクラスメイトたちに険しい顔で睨み付けられて口を開いたが声が出ずに口をぱくぱくさせた

何かを察した先生が青褪めた男の子たちを連れて部屋の隅に移動した

男の子たちの話を聞き終えた先生が、それぞれの頭に拳骨を落としてから男の子たちを引き連れてシンザの前に立ち止った

「ひっ」

短く悲鳴を上げたシンザに男の子たちが項垂れた

シンザをかばうように前に出ようとしたクラスメイトたちを先生が手を前に出して押しとどめた

「話は聞いた、君は自分で転んだと言ったね」

「はい」

シンザが先生に答えると男の子たちが顔を上げてシンザを見た

「それを変えるつもりはあるかい?」

「無いです」

シンザがはっきり言うと男の子たちがその場に崩れ落ちた

「ごめんなさい」

口ぐちに謝り始めた男の子たちに先生が呆れたような声を出した

「少し考えればわかるじゃないか、そんなことすれば嫌われて当然!ってことが」

それを聞いた男の子たちからうめき声が上がった

「この子たちを許してあげるのかい?」

先生の言葉に男の子たちが肩をピクリと動かした

「許すも何も始めからその人たちは“何も関係ありません”、今までも、これからもそれは変わりません」

一瞬顔を上げた男の子たちが、再び項垂れた

「聞こえたなら、早く教室に戻りなさい」

動こうとしない男の子たちを先生がせかして医務室から追い出した

クラスメイトたちが心配そうな顔をしてシンザの周りに集まって来た

一斉に謝りだしたクラスメイトにシンザが驚いていると、先生が話しかけて来た

「よかったな、いいクラスメイトじゃないか」

「はい!」

笑おうとして痛みに顔をしかめたシンザを見て皆が笑った

「さあ、お前たちも教室に戻るんだぞ」

クラスメイトたちが医務室を出て行くと、先生がシンザを振り返って言った

「さあ、病院へ行くよ」

「え?」

「それだけ顔が腫れてるってことは、頭を打っている可能性もあるからちゃんと検査を受けないと」

「あ、はい、お願いします」

「お家の人に連絡していいかい?」

「えっと、母の欄の番号で合っているんですが母以外には言わないでください」

「わかったよ」

「じゃあ、調べて電話をかけてくるから待っているんだよ」

先生は新しく冷やしタオルをシンザに手渡すと医務室を出ていった

しばらくして戻って来た先生の自動車で病院に行くと入口で待っていた姉がシンザに駆け寄って来た

「お姉ちゃんどうしたの?」

「ちょっと大丈夫?今日は突然時間が出来たから家に寄って見たら母さんが慌てたから話を聞いて変わりに来たの」

「セールは?」

「ああ、昨日から師匠のところに泊まり込んでるわ」

「そう、良かった」

ほっとしたような声を出したシンザにイオが問いかけた

「そのまま帰ると母さんが倒れそうだし、アズールさんとランさんは論外だし、セールにも知られたくないのよね?」

しっかりと頷いたシンザを見たイオが悩んでいると、先生が話しかけて来た

「話を聞いてしまってすまないんだが、しばらく学校の寮から通えばいいんじゃないか?」

「すみません、私ったらお礼もいわずに、ありがとうございます、先生」

「いやいや、仕事の内だから大丈夫だよ」

慌てて先生と挨拶を交わしたイオがそのまま先生と相談を始めた

「えっと、学校の寮に入れればそれが一番いいんですが・・・」

「大丈夫、何とかするよ」

「いいんですか?よろしくお願いします」

「任せて下さい」


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