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大切な人たちとの日々  作者: MIK
何かが始まりそうな予感
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第二十三話 セールとシンザ(元ノラ)とイオ

雲一つない晴天の中、教会では2組の結婚式が同時に執り行われていた

花嫁を見せびらかすように出て来たリュイ、それとは逆に隠すように出て来たアズールがそれぞれの花嫁を見て幸せそうに微笑んだ

あの後リュイとアズールは交際の許しをそれぞれの両親たちから貰い、その1年後には早くも結婚の許しを得ていた

そのまま、式の準備期間としてはぎりぎりだったがリュイとベルデ、アズールの18歳の成人の式もまとめて祝おうと言うことになり盛大な計画に4組の両親たちは当の本人たちより盛り上がっていた

ただ、そのまま任せておくと暴走しそうだったのでしっかり締めることを忘れなかった4人であったが、周りを見渡して少し後悔をし始めていた

却下したはずの案を文句が言えないようにさり気なく取り入れているのをそこかしこに見つけてげんなりした顔をしている子供たちを両親たちが満足気に見ていた

会場ではスーツを着たセールを見たシンザがイオの後ろに隠れて出て来なくなっていた

セールと目が合うとイオの後ろに隠れてしまうのだ

いつも自分を見つけると駆け寄って来るシンザに避けられて不機嫌なセールを周りの女の人たちがちらちら見ていた

それをじっと見ていたシンザが頬を膨らませてむうと唸った

女の人がセールに向って歩いて行くのを見たシンザがセールに駆け寄った

「セール!」

自分に駆け寄って来たシンザを見下ろしたセールがしゃがみ込んで視線を合わせてくれた

「随分可愛い恰好しているな」

「ありがとう」

セールに褒められて嬉しくなったシンザが笑うと、セールに抱き上げられた

シンザはすぐ近くにあるセールの耳に顔を寄せるとささやいた

「セール、かっこいい」

「ありがとうな」

シンザを見て笑ったセールの頬にシンザが顔を近づけると口を押し付けた

「おい?」

「お兄ちゃんの真似」

「俺は男なんだが・・・」

少し落ち込んでしまったセールを見たシンザが謝った

「ごめんなさい」

「いや、謝らなくてもいい、ありがとうな」

セールが微笑みながらシンザの頭を撫ぜるとシンザが嬉しそうに笑った

少し離れたところでその様子を見ていたイオが、セールをちらちら見ていた女の人たちが興味をなくしたかのように散らばっていったのを眺めながら呟いた

「あれは無意識なの?・・・自分の妹だけど、末恐ろしいわ」

髪をきちんとセットしたセールの穏やかな表情とスーツのせいで、子連れで結婚式に出席した既婚者のように周りから認識されていたのだった

シンザは、イオの後ろから出て来なかったのが嘘のようにそのままセールに一日中くっついていた


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