表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
大切な人たちとの日々  作者: MIK
すれ違いと真っ向勝負
19/94

第十九話 アズールとベルデ

アズールは先ほどランの家に行った時のことを詳しくベルデに話した

「アズールはどうしてその時間ならランさんは家にいないと思ったの?」

「近頃そうだったから、そうだと思った」

「そう、でランさんを見たときに時計で時間を確認したのね?」

「ああ、つい、それは悪かったと思っている」

「そう、ならいいわ」

「セール君とイオちゃんの様子からランさんが家にいるのを、アズールに黙っているように言われていたんじゃないかと私は思うのだけど・・・」

「何で?」

「私の考え過ぎかもしれないけど、ランさんもアズールがいつ来るのか大体分かっていたんじゃないのかしら?」

「ランさんは俺の研修先を知らないんだぞ?」

「成績優秀で卒業した人たちの研修先なんて皆知っているも同然よ、ランさんの学生のときの交流範囲も広かったし知らないと言うことは無いと思うわよ?」

「それと、何となく分かるけど確認のために一応聞くわね、笑ったランさんに背を向けたのは何故?」

「・・・久しぶりに見た笑顔が可愛すぎて直視出来なかった・・・」

顔を赤くして口ごもりながら答えたアズールにベルデが呆れた声を出した

「はい、はい、そんなことだと思っていたわよ」

「もし、アズールが話の途中に、突然ランさんに顔を背けられたらどう思うのよ」

「それは、ショックだな」

思い浮かべただけで青くなったアズールを見てベルデがくすくす笑った

「で、振り返ったらランさんが泣いてて慌てて自分の手で涙を拭ってしまったと?」

「・・・ああ」

視線を泳がしながらアズールが小さく答えた

「今更照れてどうするのよ・・・」

ベルデがため息いをついた

「頬に触れた瞬間に手を払われたのではないのでしょう?」

「ああ、しばらくそのままだった」

少し赤くなっている手を見下ろしたアズールが呟いた

「ランさん、自分が泣いているのに気付いてなかったのか・・・」

「ん?」

ベルデが小さく何かを呟いて、聞き取れなかったアズールが聞き返した

「アズール」

「ああ」

「近い内にランさんがいる時間に家に行ってみたらいいんじゃない?」

「何でだ?」

にやにやしながら自分を見るベルデにアズールが眉間に皺をよせた

「今度は何が合ってもちゃんと伝えてから帰って来るのよ?伝えないで帰って来ない!!」

急に真面目な表情になったベルデに圧倒されたアズールが驚きながらも頷いた

「ああ、わかった」

「よし、それならもう大丈夫ね、私用事を思い出したから帰るね」

「ああ、話を聞いてくれてありがとう」

ベルデを玄関まで送ってドアを開けようとしたアズールが怪訝そうな顔をしてベルデを見た

「アズール、どうしたの?」

「そう言えば、俺に何か聞いて欲しいことがあったんじゃないのか?」

アズールの言葉に目を丸くしたベルデが笑い声を上げた

「おい」

不機嫌そうな声を出したアズールにベルデが笑いかけた

「大丈夫、もう解決したわ」

「そうか、それならいいが・・・」

「私これから、リュイと喧嘩?してくるわね」

まるで楽しくて仕方がないと言わんばかりの声でベルデが言った

「は?」

「じゃあ、ランさんによろしくね」

スキップでも始めそうな軽やかな足取りでベルデが帰っていった

「まあ、大丈夫か・・・」

喧嘩と言いながら笑顔を浮かべて首を傾けていたベルデを思い浮かべたアズールが苦笑しながら呟いた


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ