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大切な人たちとの日々  作者: MIK
猫らしくない猫を飼い、子守をする
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第十一話 アズールとノラ(元野良猫)とベルデとラン(&女の人)とセールとイオ

アズールが家の中に入るとノラがランの腕から飛び降りてそっとベビーベットに近付いた

恐る恐る中を覗き込もうとしているノラをアズールが抱き上げて一緒に覗き込んだ

「この間ハンカチを汚されたことをちゃんと覚えているのね」

「ノラちゃん、凄いのね」

ランに頭を撫でられたノラがニャと小さく鳴いた

「当たり前じゃないかって言っているように見えるのは私だけなの?」

ベルデがノラを見ながら不思議そうに首を傾けて呟いた

「いえ」

「いや」

微笑みを浮かべたランと顔を緩ませたアズールがそれぞれ答えた

アズールの顔を見たベルデが驚いたような声を出した

「アズールって親?猫馬鹿だったのね・・・」

「いや、ノラ限定だな」

即答したアズールにベルデが呆れた顔をした

そのままノラを撫で始めたアズールにノラがごろごろと喉を鳴らした

「ノラは賢い」

ウニャ!ごろごろ

「ノラは可愛い」

ウニャァーン!!ごろごろ

「ノラは良く脱走する」

グゥウ?

「ノラは結構気まぐれ」

シャー!

「ノラ?」

段々上機嫌になっていくノラに周りがくすくす笑い、威嚇した時には堪え切れずに吹き出した

「中に人が入っているみたいな猫ね」

ベルデが笑いならがノラを見ると、ノラがグゥと低く唸った

アズールがノラの顎の下を優しく撫でると気持ちよさそうに目を閉じた

「う、あっ!」

「あら、セール起きていたの?」

皆で一斉にベビーベットを覗き込むといつの間にか座ってこちらを見上げていたセールと目が合った

アズールの腕の中からセールを覗き込むようにノラが顔を出すとセールが手を伸ばして声を上げて笑った

「おあ!おーあ!!」

皆が首を傾ける中ノラがセールに顔を近づけてくんくん匂いを嗅ぎ始めた

目をきらきらさせてノラを見ていたセールが動いているノラの耳を突然ガシッっと掴んだ

ノラがシャーと威嚇すると、セールがきゃっきゃと嬉しそうに笑った

ぼさぼさになった耳の毛繕いを始めたノラの背中をアズールがそっと撫ぜた

「ノラ、大丈夫か?」

ノラがグゥウと低く唸った

「おあ!」

セールの声にノラがビクッと身を縮めた

「もしかして、ノラって言ってるのかしら?」

ノラの様子を見ていたベルデが呟いた

ランがセールの顔を見ながらノラを撫でると、セールがベッドの柵につかまって立ち上がり声を上げた

「おあ!」

ノラが耳を後ろに倒した

部屋のドアが開いてお茶が運ばれて来た

「冷めないうちにどうぞ」

ベビーベッドの近くのソファーに座りお茶を飲んでいると子供の泣く声が聞こえて来た

アズールとベルデがセールを見るが、アズールの膝の上にいるノラを見てにこにこしていた

「あら、少し失礼するわね」

「はい」

ランが部屋を出て行った

先ほどお茶を運んで来た女の人と一緒に戻って来たランは腕に子供を抱いていた

女の人がランに謝りながら食器を下げて行った

ランの腕の中にいる子供が鼻をすすりながら、赤くなった目で周りを見渡しアズールと目が合うと笑った

ランは一度セールのいるベッドに子供をおろし顔を拭いて鼻をかませてから、抱き上げて2人と1匹に紹介した

「ノラちゃん、ベルデちゃん、アズール君、セールの乳兄弟のイオちゃんよ」

「あー」

イオがアズールの方に手を伸ばして声を上げた

「え?」

驚いたアズールがランを見ると、ランがノラに話しかけていた

「ノラちゃん、アズール君を少し借りてもいいかしら?」

ンニャと鳴いて膝の上から降りたノラにアズールが驚く

「あうーう」

「はいはい」

ランがイオに呼びかけながらアズールに手渡した

イオはアズールの膝の上でもぞもぞと動いていたがしばらくすると落ち着いて、嬉しそうに笑い声を上げた

「よろしくね」

少し緊張しているアズールを横目に見ながらノラがソファーの隅であくびをして丸くなった


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