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大切な人たちとの日々  作者: MIK
猫らしくない猫を飼い、子守をする
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第十話 アズールとノラ(元野良猫)とベルデとラン

アズールが家の前まで来ると、ノラがどこからともなく歩いて来て足に頭をこすりつけた

「また、窓から出たのか?怪我しないように気を付けるんだぞ」

アズールの小言にノラがニャと鳴いた

アズールが歩き出すと、少し歩いたところで足に重みを感じたので立ち止まり足元を見た

「ノラ、何をしているのかな?」

アズールの足にしがみついているノラと目が合った

ノラはウニャァーンと鳴くと家と反対方向へ数歩、歩いてからアズールを振り返った

「一緒に散歩に行きたいの?」

ノラがンニャと短く鳴いた

「わかった、荷物を置いて着替えてくるから少し待ってて」

ノラがニャーと鳴いてから毛づくろいを始めた

着替えて戻るとノラがグゥウと不満げな声を出した

アズールが謝りながら顎の下を撫でると尻尾をゆっくり振って機嫌をなおした

歩き出したノラの後ろについて行くと一軒の家の門の前で止まって後ろを振り返った

「ノラ!?」

門の前でであくびをして丸くなったノラを慌てて抱き上げていると背後で声が聞こえたので振り返った

「アズール?」

「ベルデ?」

「あら2人とも知り合いだったの?」

驚いた顔で呼び合ったアズールとベルデをランが不思議そうに見た

ノラがアズールの腕から抜け出すと、ランの前に座ってンニャと鳴いた

「あら、ノラちゃん」

ランがしゃがんで耳の後ろを撫でるとノラがゴロゴロと喉を鳴らした

「わあ、かわいい」

ノラがベルデの声に驚いたようにニャと短く鳴いてからアズールに飛びついた

アズールが慌てて抱きかかえるとノラがウニャァーンと鳴いて頭をこすりつけて来た

「アズール、猫飼ってたっけ?」

「お前らの頭に花が咲いてる間に飼い始めた」

「わ、私は別に・・・」

アズールの言葉にベルデが口ごもった

「リュイが惚気を垂れ流しているぞ」

「なっ!?」

ベルデが真っ赤になって口をぱくぱくさせているのを見たアズールが更に追い打ちをかけた

「ああ、あれはしばらく誰にも止められないと思うぞ、諦めろ」

「そんなの嫌過ぎるわよ!」

ベルデが叫んだ

ベルデの声にノラがグゥと不快そうな唸り声をあげたのを見たアズールが宥めるようにノラの背中を撫でながらベルデをジトッとした目で見た

「ベルデ、煩い・・・」

「なっ!」

アズールに怒鳴り返そうとしたベルデがノラを見てそのまま口を閉じた

「まあ、こんなところで話しているのも何だし中へどうぞ?」

いつの間にか門を開けてこちらを振り返ったランが2人に声をかけた

「お邪魔します」

ベルデが門をくぐった

「あら?」

動かないアズールを見たランが首を傾けた

「ノラの散歩について来ただけなので、これで失礼します」

そう言って頭を下げたアズールをノラが尻尾でべしべし叩いた

「ノラ、地味に痛いんだけど」

ノラの顔を覗き込もうと腕を緩めた瞬間ノラがするりと抜け出してランの前に座った

「あらあら」

自分の足に手をかけてウニャァーンと鳴いたノラを抱き上げながらランが困ったようにアズールを見た

「どうしましょう?」

「・・・突然ですみませんが、お邪魔させていただきます」

ランの腕の中で寛いでいるノラを恨めしそうに見たアズールをランがくすくす笑った


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