表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
死獣神~生の書~  作者: 天馬光
67/76

死を呼ぶ龍

 闇に暗躍し、ターゲットの命を奪い取る裏稼業・殺し屋。

 これは、その中でも最強と謳われていた1人の元殺し屋と仲間達の新天地での物語。

 なんにしても、これで清志郎を誑かす存在は消えた。後は、彼に諸々の責任をとってもらうのみ。

 その最後の大仕上げに向けての前座として、陽動を買って出ていた犬飼親子とフローラ達が、ついに大広間に到着。銃を手に待ち構えていた清志郎と青年部のメンバー達と対峙した。


「そこまでだ。愚民共」


「愚民とは失礼ですわ。多くの方の命をあんな蛮行で奪ったあなた方の方が愚民ではなくって?」


「人は生まれつき愚民だが、正しき目標を持ち、その道を進むことで聖民となる」


「ふっ、よく言う。その可能性すら潰してしまうようなクズが吐いていいセリフではないな。目的のためなら手段を選ばん。それではブラック・ナイトと同類だな」

 話をしたところで平行線。こうなることは予想できていたが、それでいい。目的は、あくまで時間稼ぎなのだから。


「聞き捨てならんな。私があんな連中と同類だと?」


「同じです。大義のために大勢の人間を犠牲にしているのですから。どうしても違うと仰るなら、その高すぎるプライドが腐りきる前に、罪を償い、考えを改めてください」

 剣の柄に手をかけた黒蛇はせめてもの慈悲として投降するよう求めたが、清志郎の態度は変わらない。


「できんな。愚民は滅ぼさねばならん」


「そうか。ならば、死んでもらうしかないな。死の龍の手にかかって、な」

 忍がそう言った直後、清志郎の背後に通風口の蓋が落ちた。と同時に、青龍が音もなく降り立ち、清志郎の首を瞬時に切断。仕事を終えると、すぐさま閉めるための蓋を手に、ダクトへと戻っていった。


 時間にして僅か3秒。青年部のメンバーが気付いた時には、清志郎の首は既に床に転がっており、それを目にした少年少女達は取り乱す。


「せ、清志郎さんっ!」


「動くな! 最早、お前達の主は死んだ。死にたくなければ神妙にお縄につけ」

 警察である忍からの言葉、それと目の前の現実を前にしてはどうしようもない。敗北を悟った青年部のメンバー達は観念し、武器を捨てた。


 これで事件は解決した。けれど、青龍の顔は決して晴れやかなものではない。

 もし真がいなければ、いやそれ以前に、もっと早く彼女や清志郎と出会い、聖民党の道を正すことができたら、こんな結末にはならなかったかもしれない。

 そう思うと、2人への謝罪の言葉しか出てこなかった――――

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ