バラエティー豊かなトラップ
闇に暗躍し、ターゲットの命を奪い取る裏稼業・殺し屋。
これは、その中でも最強と謳われていた1人の元殺し屋と仲間達の新天地での物語。
退路は闇と黒鳥達が守ってくれている。これで安心して戦えるはず。なのだが、ペガサスには何か気がかりがあるらしく、どこか浮かない表情をしている。
「どないしたん? ペガサス」
「いや、どうもね。防犯カメラの監視だけで、あそこまで瞬時に増援を送れるのかな? って」
要するに何が言いたいかというと、最新のカメラや通信機器であっても電波を扱い、人の言葉で伝達している以上、どうしてもラグが生じる。それを感じさせず、こちらの動きをタ見計らったかのようにタイミングよく兵を動かすことなど、人間に可能なのだろうか? と。
「それってつまり、私の千里眼みたいに、施設内の侵攻状況が手に取るようにわかってる人が、軍師である可能性が高いってこと?」
「もしくは予知能力者だね。いずれにしても、その人物が防衛システムの中枢を握ってると思う」
「それはだいぶ厄介そうやな」
まだ見ぬ敵の実力に、朱雀らは不安を感じる。
その時、背後から金属が擦れながら落ちる音がした。
「ん? 何や? 今の音」
「ギロチンみたいだったけど」
黒猫が口にしたワードに嫌な予感を感じた3人は、恐る恐る振り返った。
その予感は的中していた。元来た道の方から、ギロチンの刃が何枚も勢いよく落下しながら、こちらに迫ってきているのだ。
「マジか! こんなんナシや! 2人共走れぇっ!」
言われるまでもない。3人はなます切りにされまいと、ギロチンの刃から全力で逃げた。
「ギロチンシャッターとか反則や! 責任者出てこーいっ!」
「罰ゲームみたいで斬新ね。○ロンボーとかがやってそう」
「言うとる場合かボケ猫! このままやと、あれで三枚おろしにされてまうぞ!」
と、朱雀はツッコむが、それは少し違う。そこにいち早く気付いたのはペガサスだった。
「……いや。どうやら敵は、僕らをサイコロステーキにしたいみたいだよ」
「あ?」
「ほら、あれ」
ペガサスが前方を指差した直後、網目状のレーザーが無慈悲に向かって来た。
「わーっ! レーザーとか最悪や!」
「○ツノコプロからの○イオハザード。バラエティー豊かね」
「せやから! って、言うとる場合ちゃうわ。ペガサス、レーザー止めぇっ!」
「OK。2人はギロチンの方をよろしく」
その指示に頷くと、ペガサスはレーザーをバリアで防ぎ、朱雀と黒猫はギロチンを粉砕した。




