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死獣神~生の書~  作者: 天馬光
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我が子のために

 闇に暗躍し、ターゲットの命を奪い取る裏稼業・殺し屋。

 これは、その中でも最強と謳われていた1人の元殺し屋と仲間達の新天地での物語。

 前回のことから、1回限りの助っ人にリヴァイヴを使うべきではないと判断したペガサスは、足りない人手を補うために、地獄に落ちて咎人(とがびと)となったブラック・ナイトのメンバーに、一晩だけ恩赦を与えるよう、中学時代の同級生だった悪魔経由で閻魔大王に要請したそうだ。

 特例中の特例だけに拒否される恐れもあったが、神様からの口添えもあって承諾。闇ら数名が派遣されることになった。


「ちなみに今、犬飼親子のところには黒蛇が、未来さんのところには茅が、黒仙人さんのところには朔馬と黒柴がいる」


「黒蛇さん達も……黒龍さんと鴉さんは?」


「黒龍さんは『黒猫を苦しめた自分に助けに行く資格はない』と自ら辞退した。鴉はこちらの味方をすることが刑期短縮に繋がると思ったらしく、かなりごねていたが、黒龍さんと一緒に留守番することになったよ」


「そっか……」

 黒龍もいるかもしれないと思った黒猫は、少しションボリしたが、心強い味方が来たことに変わりはない。両親の強さは娘である彼女がよく知っているからだ。


 そんな両親に黒猫は、より本気で戦えるようになればと、自らの得物を手渡した。

 母にはドリルリストを。ここまで丸腰で来たということもあり、黒揚羽は拷問のスペシャリストにはうってつけなこの武器を素直に受け取った。

 父には本来の持ち主ということで、菊一文字零式・真打を。しかし、こちらは断られてしまった。同じ刀の影打を装備しているというのもあるが、『その刀は既に柚の刀だ』という認識があったからだ。


 代わりと言ってはなんだが、黒鳥も闇達と一緒に残ることにした。黒猫達の方は自分がいなくてもなんとかなるが、増援で来た3人の方は、いくら手練れといえども、この物量相手では苦戦する可能性がある。と、考えてのことだった。


「黒鳥さん、かたじけない」


「気にしないで。さぁ、ここは私達に任せて、あなた達は先に行きなさい」

 ここまで信頼されたらNoとは言えない。

 『来るな』と言ったのに来た鳳凰へのお説教や、両親との積もる話を後にした黒猫達は、立ち塞がる敵を蹴散らすと、黒鳥達に雑魚の相手を任せて、メインコンピューター室へと向かった。


 その背中を両親は優しい眼差しで見送る。


「いい娘を持ったわね。2人共」


「えぇ。誇らしい限りです」


「もちろん、妻としても母としてもいい人ですよ。女としては、ちょっとあれですけど」


「ははは、知ってるさ。これでも親だからな。さ、そんな愛すべき家族のためにも、ここは奮起するとするか」

 黒猫のことをそう評すると、4人は眼前の敵に得物を向け、片っ端から相手をした――――

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