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死獣神~生の書~  作者: 天馬光
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ままならない仕事

 闇に暗躍し、ターゲットの命を奪い取る裏稼業・殺し屋。

 これは、その中でも最強と謳われていた1人の元殺し屋と仲間達の新天地での物語。

 翌々日の昼頃。スキャンダルと紗那との関係について、今後の方針を決めた龍はこの日、店に置いてあるテレビを見ていた。店内には柚と雲雀を除いた家族や、大牙達友人、それと帝虎と飛鳥、フローラとルドルフもいて、彼らも雑談しながら一緒に視聴している。

 それができるということは、つまり暇ということである。


「なーにやっとんねん。あんたら」

 おおよそ営業中とは思えない光景に、隣の店から出てきた雲雀は苦言を呈する。


「いやー、あまりにも暇だから、みんなでテレビでもって思って」


「そんなんやっとったら、余計に客来ぇへんわ。商売ナメとるんとちゃう?」


「ははは、面目ない」

 嫁からの正論に、龍は苦笑いをする。キャラに加えて商売上手でもあるため、頭が上がらないのだ。


 と、そこへ、帽子とサングラスとマスクで顔を隠した柚が、シェイラと共に店に来た。


「おひさ~。1ヶ月前のタコパ以来だね」


「シェイラさん。お久しぶりです」


「つーか、ネコ。お前、出歩いて大丈夫なのか?」

 宙からの問いに、柚は店内に入って変装を解きながら頷いた。

 あの週刊誌が発売されて以降、家では家族の誰かと、外出時はシェイラと一緒に行動し、変装を余儀なくされている。おかげで顔バレによる被害はないが、窮屈な生活を強いられている。


「柚、あんたこれからどうすんの?」


「どうするかは、まだ決めてない。何が最善なのか、その答えがまだ出ていないから」

 社長や監督のおかげで、諦めて即引退ということにはならずに済んだ。女優という職業に対しても、執着心が生まれた。

 けれど、自分が女優であり続けることを業界人やエピウス国民達は、はたして認めてくれるだろうか? 彼らが納得する最善の答えを柚はずっと模索し続けていた。


 せめて、彼女の苦しみの万分の一でも肩代わりしてやりたい。苦悩する幼馴染みを目にしてそう思う美夜と宙だが、こればっかりはどうしようもない。心の苦しみを背負うことなど誰にもできはしないし、答えは柚が自ら見つけなければならないのだから。

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