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082 闇魔法

 念のため、俺はガラシアさんに【闇魔法】の【ウィークネス・オブ・マインド】をかけてみた。本当のことを言っているのか、今一つ分からなかったからね。

 ちなみに【闇魔法】のスキルレベルが30なので、発動に成功する確率は50%なんだけど、何度か試してみたら成功したよ。

 これは対象者を『心神耗弱(こうじゃく)』状態にする初級魔法で、犯罪の取り調べなどでよく使われているらしい。聞かれたことに素直に答えるようになる自白剤みたいな魔法だね。ただ、特に後遺症は無いらしい。

 で、アンナさんや俺が()わる()わる尋問した結果、判明したのが以下の通り。


・強盗、傷害、殺人、強姦などの余罪は数えきれない。

・掘っ立て小屋のアジトはダミーで、本来のアジトは近くの洞窟に作られている。

・洞窟拠点には見張りと留守番役の盗賊が五人残っている。

・捕らえられた一般人は(現時点では)存在しない。

・武器や防具、金貨や銀貨などをかなりの量、貯め込んでいる。


 おいおい、どこが『貧乏な盗賊団』なんだよ。嘘八百じゃん。

「お兄ちゃん、どうするの?」

「ついでに残りの盗賊も一掃しようと思う。反対意見はあるかな?」

 ナナの問い掛けに俺が答えると、アンナさんが真剣な顔で質問してきた。

「その前に、サトルさん。先ほど街道上で四つの魔法を同時に発動していましたよね。あれは何ですか?あと、ここでは【闇魔法】までも…。三属性(トリプル)の魔術師だなんて嘘ですよね?」

「そうそう、私も気になってたよ。盗賊四人が同時に倒れたのって、同時に四つの魔法を撃ったってことだよね?いったい、何をやったの?」

 ナナにも『マルチキャスト』に関しては教えていないのだ。


 うーん、同じパーティーの仲間なんだし、俺が全属性の魔術師であることを言っちゃっても良いかな。仲間内で隠し事はダメだよね。

「秘密を守ると約束してくれるのなら真実を話すよ。実は…」

 意を決して、アンナさんとサリーに俺が全属性魔術師であることを伝えた。サリーはそうでもなかったけど、アンナさんは絶句していたよ。


 さらにアンナさんとナナには『マルチキャスト』の技術も教えてあげた。

 二属性(ダブル)の魔術師であるアンナさんなら、練習次第で使えるようになるだろう。ナナは【水魔法】だけなので、『マルチキャスト』はできないけどね。

 あ、俺の異世界転移やナナの異世界転生については秘密にしておいた。言っても、頭がおかしくなったと思われるのがオチだからね。


七属性(セプタプル)なんて、お伽話(とぎばなし)でも出てきませんよ。あまりにも荒唐無稽すぎて…。本当に常識はずれな方ですね、サトルさんは…」

 フリーズ状態から復帰したアンナさんが呆れた様子で俺に言った。セプ…何だって?

「私は魔術師じゃないからよく分かんないけど、それってすごいの?」

 サリーの疑問はもっともだ。魔術師ではない人にとっては、複数属性を使えることなんてそんなに大したことじゃないのかもしれない。

「すごいなんてものじゃないわ。うーん、どう言えば伝わるのかしら?この世界に生きている全人類の中で、頂点に立っているのがサトルさん…って言ったら良いのかな?」

 そんな大袈裟な…。いや、大袈裟でもないのか?


「まぁとにかく、盗賊団のもう一つのアジトへ行ってみよう。アンナさんとナナは馬車で待機。サリーと俺の二人で残りの盗賊たちを捕縛してこよう」

「「「了解!」」」

 うん、良い返事だ。てか、俺もいつの間にかリーダーらしくなってきた気がするよ。


 今回、少し短めなので、夕方にもう一話公開します。


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