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043 デルトを出立

 お屋敷の玄関前にはエイミーお嬢様(と侍女のアンナさん)が乗車するための馬車が停まっていて、その周りに騎士と冒険者たちが(たむろ)している。

 ほどなくして準備のできたお嬢様たちが屋敷から出てきて、別荘の人たちに見送られながら出発したのが、まだ夜も明けたばかりの早朝だった。

 その隊列は先頭から、まず騎乗した騎士が二人、次に『白銀の狼』と俺たち『(あかつき)双翼(そうよく)』が乗る馬車、騎乗したマックス隊長、エイミーお嬢様とアンナさんが乗る馬車、最後尾に二人の騎士と続いている。

 馬による機動性を発揮できる態勢であり、領都リブラまでは二日間の日程となる。さて、襲撃者はやってくるかな?


 ここで『白銀の狼』のパーティーメンバーを紹介しておこう。

 まずリーダーのバッツさん(マウントバッテン氏)のステータスが以下の通り。


・名前:マウントバッテン

・種族:獣人族

・状態:健康

・職業:冒険者(Bランク)

・スキル:

 ・鑑定        73/100

 ・耐鑑定       44/100

 ・魔法抵抗      59/100

 ・剣術        87/110

 ・斧術        91/110

 ・徒手格闘術     76/110


 一か月前と比べて、特に上昇しているスキルは無い。

 しかし、現時点のスキルレベルであっても、マックス隊長のステータスと比較するとその強さ(優秀さ)がよく分かるってものだ。


・名前:マクシミリアン・ロードレイク(ロードレイク騎士爵家嫡男)

・種族:人族

・状態:健康

・職業:アインホールド伯爵家騎士団員

・スキル:

 ・耐鑑定       32/100

 ・魔法抵抗      43/100

 ・剣術        67/100

 ・槍術        41/100

 ・徒手格闘術     71/100

 ・乗馬術       59/100


 うん、タイマンだとバッツさんが勝つだろうが、騎乗した状態であればマックス隊長にも多少の勝ち目はあるかもしれない…。

 で、ほかのメンバーだけど、あと三人いる。


 まずは〈斥候〉役の女性。冒険者になってからちょうど一年くらいだそうだ。皆からは『サリー』の愛称で呼ばれている。


・名前:サーサリアム

・種族:獣人族

・状態:健康

・職業:冒険者(Eランク)

・スキル:

 ・鑑定        22/100

 ・耐鑑定       18/100

 ・索敵        44/100

 ・罠感知       41/100

 ・魔法抵抗      21/100

 ・剣術        39/100

 ・徒手格闘術      8/100


 なかなか優秀な数値じゃないかな?

 【索敵】と【罠感知】が役に立ちそう…。

 ちなみに、獣人族だけど猫耳、兎耳、狐耳といった萌え要素は無かった。残念…。


 次に〈前衛(タンク)〉として活躍する盾役の男性。寡黙な人で、しゃべっているのをほとんど見たことが無い。

 バッツさんと同年代くらいかな?全体的に『四角い』といった印象の人だ。


・名前:ハルク

・種族:人族

・状態:健康

・職業:冒険者(Cランク)

・スキル:

 ・耐鑑定       37/100

 ・魔法抵抗      43/100

 ・斧術        67/100

 ・徒手格闘術     54/100

 ・盾防御       88/100

 ・解体        52/100


 身体が隠れるくらいの大盾を左手で持っていて、片手で振れるくらいの小さな斧を右手に握っている。

 バッツさんが2メートル近い身長なんだけど、この人も同じくらいの身長で、しかも横幅があるからさらに大きく感じる。寡黙なこともあって威圧感が半端ないんだけど、気性はとても穏やかで優しい人だ。


 最後が一見すると冒険者ではなく、どこかの研究員か?…というような格好をした女性だ。

 度の強そうなグルグル眼鏡をかけていて、なんと白衣(って白衣かよ!)を着ている。髪の毛は、手入れをせずに伸ばしっぱなしにした感じで腰くらいまであるよ。

 あと、眼鏡のせいで美人かどうかは分からないんだけど、年齢は20代半ばってところかな。


・名前:イーリス

・種族:人族

・状態:健康

・職業:冒険者(Eランク)

・スキル:

 ・鑑定        63/100

 ・耐鑑定       27/100

 ・魔法抵抗      18/100

 ・錬金術       69/100

 ・操車術       44/100

 ・投擲        17/100

 ----------

 ・土魔法        0/100


 冒険者なのに戦闘力が皆無だ(【徒手格闘術】すら無い!)。【投擲】はあるけど、スキルレベルが低い。

 その代わりに【鑑定】と【錬金術】が突出している。

 ちなみに【錬金術】と言っても、鉄などの卑金属を黄金などの貴金属に変換するわけではない。これはポーションを作成するスキルなのだ。

 『治癒ポーション』『魔力回復ポーション』だけでなく、『爆発ポーション』や『毒ポーション』も作れるらしい(材料があれば…)。

 で、戦闘スタイルは〈後衛(回復士)〉がメインで、たまに『爆発ポーション』や『毒ポーション』を魔獣に投げつけることもあるそうだ。まぁ【投擲】スキルが低いから狙ったところに飛んでいかず、バッツさんを爆発に巻き込んだりもするらしい(…ってダメじゃん!)。

 せっかく【土魔法】の適性があるのに習っていないし、今後も習うつもりは無いってのが実にもったいない。ちなみに、本人は『ポーション屋』を自称している(変な人なのだ)。


 そう言えば、『白銀の狼』では弓士を募集していたけど、応募者はいなかったそうだ(現時点で)。領都リブラで再募集をかけてみるってバッツさんは言ってたけどね。

 こんな癖のあるメンバーを(たば)ねるリーダーのバッツさんは大したものだと思う(俺なら無理だ…)。


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