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精神病の記憶  作者: 紺屋亮太
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10年前の記憶

ちょうど10年前だった。

古い友人のT君が飛び降り自殺未遂をした。

複雑骨折で車椅子に乗り現れた姿を今も思い出す。

今は音信不通で、家にも人は住んでいないようだ。


T君、君は今も生きていますか?

もう鬱病の薬から抜け出せましたか?

君は大きな病院に薬漬けにされ、頭の中では死ぬことしか考えられなかったようだ。

君の詩にも現れているね、久しぶりに読み返して背筋が凍る思いだったよ。

精神病院での短い日々を綴った詩。

僕が無理矢理書かせたよね。

僕は始めから君の投薬治療には反対だった、ただそれを言えるほどの知識と理解が無かったから、詩を書かせたり一緒に音楽を聴いたり、小説を読ませたりした。


始めから僕は薄々、分かっていた。

投薬治療は中毒者を作って、患者を薬漬けにし、薬代を巻き上げるビジネスだってね。

ヘロインや、昔のモルヒネと変わらない。


僕も精神病の薬を飲んでいた。

中学生で麻薬と変わらない薬だと知った。

親の前で薬をベランダから投げ捨てた。

僕は分かっていたよ。


T君のように馬鹿な医療による過剰な投薬で苦しんでいる友人が今いるんだ。

T君の苦しむ姿を見たし、その友人に自殺だけはさせたくない。

その友人には生きて欲しい。


T君、10年前、あの頃、僕達は、

いじめを受けていたね。


10代の頃は自殺した方が楽だったよね。


簡単な選択だし、親にも止める権利は無いよね。


黙って睡眠薬を沢山飲んで飛び降りたり、、、でも僕には無理だった。

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