表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
17/19

ロトと魔剣

 オーディンがリッツに与えた剣。

 チュールの持つ剣とは対照的に、赤い宝石を鍔にはめこんだ、地味な剣だった。

 

 チュールのもつバルムンクの鍔には、真っ青なサファイアがはめ込んであり、そちらは装飾にこっていて、剣のもつ力とてまた、強かった。

 しかしリッツはまだ、バルムンクの存在を知らずにいた。

 さすがにオーディンも、このことだけは秘密にしていたので、知らずにすんでいたのだが。


「ゴモラを動かせ、ロト!」

 リッツは最初、その声を空耳と思い、剣を磨く作業に戻った。

「ゴモラを、創造のゴモラを復活させるのだ」

 リッツは今度こそ振り返った。

 すると肉の破片が死臭を漂わせて、うねうねとリッツに近づいてくる。

「化けものめ」

「ワシだ、ワシだ」

 肉のかたまりは・・・・・・ドルイドで、チュールに斬られたあと、呪術を施し、残った肉片に魂を込めていたおかげで生き残れた。

「ロトって、なんだ?」

 リッツは剣をおろしてドルイドに尋ねた。

「ロトとは・・・・・・神の使者、アブラハムの子だよ」

「へえ」

 リッツは鼻をこすった。

「俺がロトか? ヘッ。そのアブラハム・・・・・・ってのも俺、よく知らないんだけどな」

「いずれにせよ、ワシに従うのだ、ロト。ゴモラを動かせ」

「ゴモラ? そいつもよくワカラン」

 リッツはお手上げのポーズを取った。

「そのロトが町をソドムという巨人でつぶしたあと、ゴモラ、と言う双子の土人形で創造したとされる、つまり神にも匹敵する存在なのだよ」

 リッツは神、と言う単語に興味を抱いた。

「神?」

「そう。神だ・・・・・・やってみる価値はあると思うがね」

「やるやる!」

 リッツは二つ返事で答える。

「俺が神か、悪くねえな。そしたらハルカも俺のもんか?」

「ハルカどころか世界が手に入る。ふははは」

 リッツは鼻をこすると、オーディンからもらった剣を手にして、

「世界が俺のもの。そして俺は神になるのか・・・・・・」

 ばかめ、とドルイドの肉片は心で唱える。

「真に神となるのは、ワシだ。支配者にふさわしいのは、このワシだと言うことを思い知らせてやる・・・・・・チュールにオーディン!」   

このへんから後半部分のスタートです。

リッツの正体はロトだった?

というより、ロトの子孫という方が正しいのかも知れない。

ちなみにロトはアブラハムの子ではなく、甥と言うことですが、ここでは息子にしておいてください^^;

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ