神の孤独
「ディアン・ケヒト、って神様なら、チュールさんの右腕も治せるかもしれないのにね」
ハルカが砂漠を歩きながら、チュールに言った。
「思いつきだけで俺にそんな希望を持たせるな。この時代には神すらいないんだろ」
「あなたがいるじゃない!」
とハルカ。
チュールは立ち止まり、後ろを歩いていた彼女を振り返る。
「お前、知っていたのか」
「あたりまえでしょ。隠してもムダよ。奇跡を起こせるのは、神様だけ・・・・・・」
そのとたん、チュールの表情から刺々しさが消えて、微笑むようになった。
「神様だから特別。ほんとうにそう思うのか」
「違うの?」
「ああ、違うね」
錬金術で泉を創り、オアシスが生まれ、チュールはそこに腰を下ろした。
「お前、神も孤独をいやがるって事、知らないだろ」
水を飲んでから、チュールがハルカに寂しげなまなざしを向ける。
「神とて、妻を寝取られるし、激しく誰かを愛したいと思うし、憎たらしいヤツを殺したいと思うよ。それが生きているということであれば。そうだろう」
「誰かに寝取られたんだ、奥さん」
チュールは、よけいなことまでしゃべってしまったと、顔を赤くしていた。
「孤独なの?」
チュールは答えずにいようかと悩んだが無意識のうち、うなずいていた。
ハルカはそんなチュールがかわいそうでたまらなくなり、背中をなでた。
「かわいそうね、あなた・・・・・・」
「だったら慰めてくれ」
「してるじゃない;」
「いや、別の方法で・・・・・・」
まったく、何考えてるんだか、我らのチュール^^;
というか、拒まないハルカ、お前もどうかと思うぞ;
かくしてハルカは、チュールの子を宿したのであった(汗。
いいのか、この展開!;
チュール、キャラ変わってるだろ;_| ̄|○
昔はスケベなヤツじゃなかったのにw