8/28
俺と家
「……」
「えっと……」
合鍵をもらった翌日の土曜日。
完全に彼の家に越すかどうかは今後決めるとして、取り敢えず彼の家で暮らすにあたり、生鮮食品の処分と、衣類の替えや身の回りの物を取るために俺は自分の1DKのアパートに戻った。
彼も手伝いに来てくれたのだが、俺の家の冷蔵庫の中を見て、絶句していた。
「あの、みやと、」
「ししくら、今までよく生きてたな」
と少し憐れむような目で見られてしまった。
ついでに長く俺の家を空けられるように、大掃除もする。……カーテン洗ったの、何年ぶりだろう。
昼頃。
冷凍庫には飯が1つと、年末の肉の冷凍が一塊。
カップ麺も尽きている。
2人前の飯もないし、なんか買いに出ようとする俺に、
彼は「お前、この冷凍飯となんか良い肉、食っちまえば?」と言って、バターライスと、胡椒と醤油で香ばしく仕上げた焼き肉をささっと作ってくれた。
ちなみに彼は、自前の握り飯を持ってきていた。はなから俺ん家で食えるとは思っていなかったようだ。よくお分かりで……。




