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彼との彩食  作者: 日戸 暁
第2章 合鍵と家と二人の飯
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目玉焼き


目玉焼きとトースト。キャベツと玉ねぎとベーコンの、カレー風味スープ。

切り干し大根とミックスビーンズのトマトペースト和え。

休日の朝ごはん。


彼はコンビニ夜勤明けで、これを食ったら寝直すそうだ。

こんな時くらい、俺が作れたらいいのだが。


台所は俺の城だ。

そう言って彼は今朝も飯を作ってくれた。

「簡単で悪いな」と。




『目玉焼き、サラダ添え』

日曜の昼。

「俺、バイト行ってくる。朝飯は目玉焼きとサラダだけだが、文句言うなよ」

と起こされたが。

食卓に並んでいるのはきつね色のトーストとカフェオレ。

薄切りの胡瓜とヘタを取り半分に切ったプチトマトに胡椒とワインビネガーをかけたサラダ。焦げていない目玉焼き、それも卵2個分。チンしたモヤシとキャベツをカレー粉入りヨーグルトで和えた温野菜の小鉢まで付いている。

文句も何も、充分だ。

休日の遅めのモーニングを俺はじっくり味わった。




【目玉焼きとサラダ 俺の過去の飯ver.】


小学生の時、俺は父が単身赴任で留守だった。専業主婦だった母は、いつから行っているか分からん買い物から18 時くらいに帰ってきて、夕飯を作る。


裏の焦げた目玉焼き1個に、ちぎったレタスにマヨネーズをつけただけのサラダ。それに茶碗一杯の白飯。


食後に、母が買ってきた菓子が山ほど出て、好きなだけ食うよう言われたのを思い出す。

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