七十五話宮殿のセキュリティがガバガバすぎる!
「ねえ、そこのかわいこちゃん」
「私でしょうか?」
「そうそう君、この後どう?」
「キモッ」
「……」
石化、お前はどこでナンパしとんねんここ宮殿やぞ、皇帝おんねんぞ、ってフラれて石化してやがる。
あれはほっとこう。
宮殿にやってきたのは俺とえりちゃん、テイマー、とんがり頭だ、楽園は……さっきと顔変わってる、前に帝国でやらかしたから顔を変えているそうだ、なんだそりゃ。
土偶顔は血界から出られないので放置
ミイラは倒れたので放置、石化は?
「次や次、こんどこそは」
ついてきた、そして持っていく物は寸胴に入った味噌汁だ。これで勝負だ皇帝、もちろん服は囚人服から着替えたぞ。
女神ガチ神と書かれたダサTと下は女神にもらった水着だ。
これしかなかったんだ、文句言うな!
「うっきーー、ここには上様がおられまするぞ、用がないなら帰るのだ」
猿だ、まず顔が猿だ、しゃべり方も猿だ。
ケツを掻いたぞ、たぶん赤いな。
そしてその手で鼻をほじる。
「くっせーー」
「「「……」」」
「なんだお前たち!」
こっちのセリフじゃ、なにしとんねん!
「皇帝に謝りに来ました」
「そうか、入れ、奥に皇帝はおられるぞ」
猿さん、そんな簡単にここを通していいんか……セキュリティカバカバやぞ。
間違えたバカバカやぞ。
「わしが皇帝だ、用があるなら申せ」
ちょんまげのじいさんが豪華な椅子に座っている、なんかすっごい違和感を感じるが気にしないぞ。
「謝りに来ました」
とんがり頭、なにについて謝るんか話さんと……って緊張して石化しとる。
「なにについての謝罪だ?」
「う○こです」
「「「……」」」
もうあいつアカンわ、テイマーなんとかしろ
俺は目線で合図を送った。
「アーマーギアをう○こに変えたことについての謝罪です」
ちっがーーーう! なに即興で事件作っとんねん、やってないやろ。
「あーー、あれか」
ええーーー!? 口が半開きのえりちゃんと目があった。アーマーギアう○こに変えたん!? マジで!?
ほんで話したテイマーもびっくりすな!
「まあ直接謝罪に来たのだから許そう」
許すんかい! じゃあ本題のほうもいけるかな?
「刑務所を破壊したのは俺たちです」
「あーあれね、無駄にでかいから壊そうとしていたのだ、許そう」
いいんかい、がばがばやな、セキュリティも皇帝も、それじゃあ俺の個人的な謝罪を
「あと俺は刑務所から脱走しました、すいませんでした」
「君は飛鳥田ゆうた、罪名は……確認する、少し待つんだ」
おーー、これ話ちゃってよかった感じ?
「ゆうた、もしやばかったら逃げよ」
「えりちゃん、そのときは頼んだ」
「俺らも手伝うぞ」
「ありがとうテイマー」
でも逆に許されれば……ガバガバやしいけるかな?
長い紙を巻きながら皇帝が戻ってきた。
「君、罪犯しすぎでは?」
その紙には俺がやったことが事細かに書かれている。
「君は寸胴を食べたのか!?」
「そこですか!?」
なぜみんなそこに引っ掛かる、ってお前らも驚くなよ。
「まあ許そう」
ガバガバだーー
「しかしこのまま許すのでは裁判所に示しがつかん」
まあそうですよねーー、許されなかったとき用に用意してある味噌汁(バネットさん作)をえりちゃんが作ったことにして出すぞ。
「ではこれをどうぞ」
「これは味噌汁ではないか、こんなもので示しがつくと」
「とりあえず食べてみてください」
えりちゃんが器に取り分け皇帝に差し出した。
「ごくごく」
毒味なし!? セキュリティがガバガバだ。
「なんだこの味は!? 濃厚なうまみが口の中に染み渡って、まるで海だ」
すみません、よくわかりません
「この料理を作った者は?」
「はい」
えりちゃんが手を上げた。
「では飛鳥田ゆうた、君のことを許す、その代わりそのおなごに宮廷料理人になってもらう」
「え!?」
このままではえりちゃんがとられてしまう、なにか考えないと
「はい!」
えりちゃんが手を上げた。
「なんだ?」
「その味噌汁は私じゃなくて私の師匠が作った料理です」
「ほう、ではその師匠に宮廷料理人になってもらおうか、その師匠はどこにいる誰なんだ?」
「刑務所の料理人、バネットさんです」
バネットさんを身代わりにした、さすがえりちゃんというか元からこういう作戦だ。
「わかった、サル! 手配せよ!」
「ははっ、仰せのままに」
あの猿顔ガチで呼び名も猿なんや
「では飛鳥田ゆうた、君を許す、他に用件はないか?」
もうない、これでやっと武器探しができる。
「俺あります」
ん? 楽園が手を上げた、一発ギャグのノリだ。
スベって逮捕とかマジでやめてね。
「なんだ? 申せ」
「【変身──皇帝】」
楽園は皇帝に変身した。
「前に本物の皇帝の真似をしてた偽物が俺です」
そんなやばいことやってたん!? そりゃ顔変える……か
というかセキュリティガバガバすぎるねん!
「お前……あの逃亡していまだに見つかっていない皇帝の偽物か?」
「はい、そうです」
「許さん!!」
急な威圧感でみんなが石化した。
「プゥーー」
なんてタイミングでかわいいおならすんねん、石化よぉ!
「ハッハッハッハッハ、おもしろいから許そう」
許すんや……
「でもお前は許さんぞ、サル! こいつを牢屋に」
残念だ楽園、さらばだ。
「……」
「サル?」
「……」
「あっ、サルは料理人を手配しにいったのかっていない!?」
どうやら楽園は逃げたようだ。
「まあ今回だけは見逃してやろう」
セキュリティよ。
「それでお前たち、今後帝国に来るときは検問所を通るように! では帰れ」
俺たちは宮殿から出てきた。
「よかったな許されて」
「よかったわーー」
「おい! お前たち! なに勝手に宮殿に入ってるんだ!」
「「え?」」
皇帝と話して許されたことを告げると帰された。
「次からは勝手に入らないように!」
この宮殿、セキュリティがガバガバすぎる!!




