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新七十三話懲役無量大数女神年

いやー、一瞬で捕まっちまったなー


俺は地下の暗くて頑丈な壁の牢屋に入れられた

もちろん武器は全て没収、う○こ(アタッチメントも)と刃のない刀、使った覚えのない鎖鎌の鎖もだ


持ってるのが嘘発見器でバレちゃったので仕方なく没収されたのだ、そのあとクソ発見器で俺の中にはう○こが……


なんなんやあのクソ発見器は……せっかく貯めてたう○こが出されちゃった


そしてさりげなく追加されたスキル封じ兼ステータス封じの首輪……まあなにも減らないので痛くはない


「仕事の時間だ、逃げるなよ、飯の量が減るぞ」


そして再び裁判にかけられた俺の懲役は二百年になった……

減ってるのは気のせいだろうか?






「よう新人、脱獄失敗したんだってな?」


話がはやい、脱獄に協力してもらおうと思ったんだが全員スキル封じの首輪をしている、こいつらも脱獄失敗したっぽいな

そしてここの攻略方法がだいたいわかった、罪を犯せば減るんやろう、この人らの懲役年数を聞けばわかりそうだ


「テイマーさん今懲役何年ですか?俺は二百年です」


「俺ら全員二年やで、二百年ってなにしたん?」


「不法侵入とかです、それで最初に捕まったときは何年でした?」


「三年だったぞ、脱獄したときにまた裁判にかけられて二年になった、意外と増えなかったんよなー、というか俺らも不法侵入やったけどお前他になにしたん?」


「街の地面破壊しました、それくらい」


「わけわからん」


ホンマにわけわからん、俺だけ千年ってなんやねん

それでこいつらは減ることに気づいてないみたい、あと二年ここで働いてもらいましょうか

もちろん俺だけはここからの脱出を試みますよ


まずね、仕事なんてしなくていいんです

アーマーギアを組み立てません


逆に壊します!




「今日四機!」


「は?一機やん」


とんがり頭の後ろにはアーマギアが一機だけ


「は?ってなんやこれ、どないなってんねん!?」


「ちょっと待って俺のも減ってる!?」「僕のも!?」


作るのに夢中でみんな気づかなかったようだな


「俺が壊しました」


「新人!?お前……なにしてくれとんじゃ!!」

「よくも僕の!!」「俺の!!」「やりやがったな!!」

「新人めー!!」


殴り合いになった、懲役マイナス百年された






そして俺は一人になった、あいつらは釈放されてしもた


それから数日が経った


「おい!一人になったんだからもっと働け」


「やーでぃーす!おしーりぺんぺん!」


もちろん今日も仕事はサボるぞ

これで懲役マイナス百年ぐらいかな?






「飯だ、容器は食べるなよ」


とうとう量が一人分になった、ハンバーグと肉じゃがとカレーだ、ここ最近の中で一番いい組み合わせだ


まずはカレーを一口


「!?」


えりちゃんのカレーの味がする……でも具材の切り方がえりちゃんではない、えりちゃんのはもっと適当でこんなにきれいではない、でも味がえりちゃんのだ、なんで!?

他のも食べたが全てえりちゃんの味がする、というかえりちゃんが作りがちな料理だ……


あっ、もちろん容器はアイテム倉庫にぽいです

これで懲役マイナス十年ぐらいかな?


よし、これであとは脱走して捕まるだけ

脱走の分でなんとかできるだろう






『あっ、ミス発見じゃ!!』


女神はとあるミスを発見した


『帝国と獣王国の囚人が罪を犯すと懲役年数が減るバグが発生しておるっぽいのう、いいことをすると減る仕様なはずじゃったのに……戻しておこう、まあそもそもの話捕まるやつなんておらんけどな、ハッハッハッハッハ!』


後から見る派なのでゆうたが今なにをしているのか知らないのだ、ゆうた残念






俺は仕事に連れられるときに脱走しようとした、だがもちろん捕まって裁判にかけられた、これでいい


「判決を下す、飛鳥田ゆうた、有罪」


ここからや、ここからが大事なんや、異議ありでどんどん懲役が減っていくんや


「懲役」


ごくりっ


「千万年」


「千万年!?」


「私語は慎むように、次に私語したら年数を増やす」


「……」


バグったのかもしれん、でも異議ありで減ってくれるよな?


「異議あり!勤務態度極悪によりプラス百万年」


え……増えてるんだがバグですか?


「異議あり!食後に容器を返さなかったことによりプラス十兆年」


じゅじゅじゅじゅじゅっちょー!?


「よって飛鳥田ゆうたの懲役は十兆千百万年、しっかり反省するように」


「えー」


「異議あり!今のは裁判官への反抗的な態度であり私語、プラス百兆年」


まーた増えちゃった


「はー」


「異議あり!今のはタメ息、プラス一年」


「要ります?それ?あっ……」


ついツッコミを


「異議あり!異議にツッコミ、プラス無量大数年」


「おんぎゃー!!!!」


最終的に俺の懲役年数は無量大数女神年になった

もうわけわかんない






「飯だ!もう容器を食べるなよ、絶対だぞ!」


今回は寸胴沖縄そばと寸胴皿うどんと寸胴ちゃんぽんだ

なぜその組み合わせ!?これはシェフが作ったな

どうやらえりちゃんとシェフが交互に作ってるみたいだ


えりちゃんは近くにいる、そろそろ会いたいしそろそろここから出たい、でもなー攻略法が全くわからんのよなー

懲役年数はカンストしてしまったようやし減らすのはもう無理そうだ、ならば脱獄はといえば絶対無理やし何回も失敗してるし


とはいえ無量大数女神年ここに居座ることも不可能というか減ってもすぐ増えるしどうしたらいいねん!!


まあ最後は女神に頼るしかないわけですよ


>帝国の牢屋に入れられていろいろやったら武器没収されたり懲役年数が無量大数女神年になって詰んだんですけどどうしたらいいですか?


これでよし、あとは女神を待つのみ


>忙しい後にして!?とりあえず全スキル使えるようにしたからなんとかするんじゃw


女神ありがとう……それでは脱獄を開始する


「爆裂」


あれ?あっ……スキル封じの首輪がぁ!!


>女神助けて、スキル封じの首輪でスキル使えないんですが


>忙しい……ステータス元に戻しといた、これでなんとかするんじゃ、あー忙しい


ありがとう女神、さすがや、今度こそ脱獄を開始する


鉄格子を両手で開く


「んごーーーーーー!!」


ビクともしない……これ硬すぎやろ

壊せない最強の鉄格子か、笑えるぜ、俺の無力さに……


ならば壊せるはずの壁に全力のパーンチ!


「どりゃーーー!!ぎーーーん……ぶるぶるっ」


壁もビクともしない、拳が痛ぇー

あっ……思い出したスキル封じの首輪なだけでなくステータス封じの首輪……


>女神ステータス封じの首輪してたわ、助けてくれー!!


>え!?えりちゃんいるじゃろ、なんとかしてもらえ、忙しいから後にして、それまでチャットを切っておくぞ

あまりに遅いと迎えに行くからのう、あー忙しい忙しい


「……」


女神さん……まあ最低保障はできたしまあいいか

でもなにもしないわけにもいかない

精一杯足掻かせてもらおう



まずここに紙とペンがあります

それと今回は寸胴を一つ用意しました、中身の皿うどんはアイテム倉庫にぶちまけました


それでこの寸胴をひっくり返します、そして紙を鼻くそで張り付け……紙に鼻くそがついただけかよ


耳くそなら……俺カサカサやし無理か、散らばって落ちてった


いいや、いいのがあった


米粒ですねー、はい

最初からこれでよかったやないかー、チャーハンのやけど問題なくひっついた


ではあとはメッセージを残すのみ、もちろん


えりちゃん大好き、ゆうたより……って違うわ!

違わないけど、まあちゃんと今の状況を書いたぞ


そして返却、あとはえりちゃんに届くのを祈るのみ


「飯だ……お前やっと我慢できたんだな、一つだけど」


「頑張りました……」


なんだこれ






「寸胴が一つ帰ってきたぞ!」


寸胴まで食べる囚人の飯を作っていると思っていたえりちゃんはびっくりした


「ゆうた!?」


寸胴の裏に米で張られていた紙にゆうたよりと書かれている、ゆうたって寸胴食べるんや……ネタになるなと思っただろう、知らんけど


「あの、今までお世話になりました、ゆうたを助けに行ってきます」


「おう、またこいよ」


「はい!」






「ドカーン!」「ドカーン!」「ドカーン!」


えりちゃんに手紙を出してからしばらく経った、えりちゃん派手にやってんなー


「ゆうた!」


あれー?通気口からえりちゃんが出てきたんだが……

じゃああの音なに?その前に


「えりぢゃーん!!」


「ゆうたー!!」


ゆうたとえりちゃんは約一週間ぶりに再会し抱き合った

無量大数女神は女神が勝手に作りました、えっぐいでかい数字です!

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