六話アスカの街の教会にて
『よし、治ったぞ』
「ありがとうございます」
俺は魔王様がすぐ来てくれたおかげでなんとか生き残ることができた、あとシスターさんもありがとうございます。
『それでおぬしに質問があるのじゃが、ゴブリンと戦っていてこのナイフで刺されたと』
「はい」
魔王様によるとあいつらはゴブリンだそう、だからゴブゴブ言ってたんだろう。
『それならおぬしが生き残るのはおかしい話じゃ』
確かにおかしい、俺はひっくいステータスのままなのにね
『スキルは使ったか?』
「いいえ、使い方も知りませんし」
『じーーーーーー』
シスターさんは魔王様を見つめている。
「忘れてたのじゃ」
「『ごてーー』」
シスターさんがくそスキルって言ってたから興味湧かなくなって詳細を聞かなかったんですけどね、まあ忘れてた。
『まあそれは後にして本当にレベルが上がっておらぬのか?』
「はい、出でよステータス」
ゆうた10歳
職業〈魔王軍幹部〉
レベル2
HP 11/11
力1
防御2
魔法1
器用1
俊敏1
MP 20/20
スキル〈弱体化〉
属性無
称号〈スライムを食し者〉
『思った通り上がっておるではないか、ってステータスは上がっておらぬではないか!』
ホントだ、レベルは上がってるけどステータスのどこが変わってるのかわからない、それより一番下のが気になる。
ってこれスライム食べたことバレるやん、いじられるやん
「HPが上がっておるぞ」
「エ○チピー!?」
もっとちゃうのでてきた……
『げほんっ』
「ほら前はHPが十ではなかったか?」
あれ? 普通の呼び方になってる……気のせいか?
「トントン」
肩を叩かれた、この予感は
『気のせいじゃないですか~』
「……」
「あっ! おぬし、わらわの大銅貨を返すのじゃーー!!」
『うぎゃーー、助けてくださーい!!』
「……」
魔王様と緑の妖精さんは外にとんでいった……
ありがとう緑の妖精さん、スライムを食べたことがバレないように気を逸らしてくれて、本当にありがとう
『それでおぬし、スライムはどんな味だったんじゃ?』
「うぎゃーー」
バレてたのか……スライムの味を説明した。
もちろん笑われた。
「はぁはぁーー、あやつ逃げ足速すぎじゃろ」
魔王様は緑の妖精さんを取り逃がしたようだ。
「それでスライムってどんな味だったんじゃ?」
「うぎゃーーー!!」
魔王様まで、もちろんスライムの味を説明した。
もちろん大笑いされた……
『それで話は戻るが、おぬしが戦ったゴブリンがあまりに弱かったのではないかということじゃ、おぬしはゴブリンのパンチで絶命するはずじゃし』
俺ってゴブリンのパンチで絶命するんや……
「じゃあなぜゆうたは生きてたのじゃ?」
『わからぬ、こういうときは女神様に聞くのじゃ』
いいの? そんな簡単に女神様に聞いちゃって……
『おぬし、もしやそんな簡単に女神様に聞いちゃっていいのか? と思っておらぬか?』
「そのとおりです」
シスターさんに顔から心を読まれた、一言一句同じ……奇跡だ。
『実は女神様は世界の異変をおさめるのが仕事なのじゃ、おかしいところがあったら女神様に伝えると直してくれるかも知れぬぞ、あと女神様も助かると思う、たまにごほうびをもらえるし』
女神様ってそんな仕事してるんや、って女神様も仕事してるんや、それでごほうびは欲しいかも
『では女神様に聞いてみるのじゃ、その間に魔王にスキルのことを教えてもらうのじゃぞ』
「わかったのじゃ、ゆうた、まずはステータスを開くのじゃ」
「出でよステータス」
「あーー、慣れたらそれを言わなくてもステータスを出せるようになるぞ」
「そうなんですか?」
「わざわざ出でよステータスと言うのは面倒じゃろ? っと女神様に提案したんじゃ、そしたらできるようにしてくれたのじゃ」
女神様優しっ、俺この世界に転生してよかったかもしれない。
「それでおぬしのスキルは弱体化じゃろ、ここをタップするんじゃ」
「タップ!?」
タップという言葉があることに驚きつつタップした。
スキル〈弱体化〉
使用すると使用された対象がほんの少しだけ弱くなる。(重ねがけはできない)
「ほんの少し……まあとりあえず使ってみるんじゃ、使うときは詠唱すればよい、詠唱をしなくても発動はするが詠唱したほうがなんやこう、いいんじゃ」
説明力よ
「まあ詠唱したらいいんですね、それでなにに使えば?」
「そうじゃな、あそこに隠れておる緑のやつでいいじゃろう」
あっ……緑の妖精さんだ、まあほんの少し弱くなるだけならねえ。
「じゃあやりますよ〈弱体化〉」
あれーー? なんかかかってる気はするんやけど……よくわからん。
「ではあれを追いかけてくる」
『ぎゃーー、って魔王さんさっきより速くないですかーー!?』
また魔王様が緑の妖精さんを外まで追いかけていった。スキルのことについて教えてもらえるのではなかったん?
『あれ? 魔王はどこに行ったんじゃ?』
「緑の妖精さんを外まで追いかけていきました」
『そうか、それで面白いことになっておったんじゃ、なんとゴブリンとスライムのステータスが逆だったようなんじゃ、おかしいじゃろ』
「笑っちゃっていいんですか? 女神様のミスやのに?」
『あっ……まあ女神様も大笑いしておったしいいんじゃないか?』
女神様本人が笑ってるならまあねえ……女神様って実はポンコツだったりしいひん?
『それでゆうたよ、魔王がいないうちに聞いておきたいことがある、おぬしはこれからどうしたいんじゃ?』
「どうしたいって……」
そんな急に言われても、まだこの世界に来て、魔王様のお宅訪問して、スライム蹴って食べて、ゴブリンにぼこられただけやし……
『じゃあ質問を変えよう、おぬし、魔王に惚れたな』
「ん!?」
なぜバレた!?
『おぬし、魔王をチラチラ見すぎじゃ、あんなのじゃ誰でもわかる、じきに魔王にもバレてしまうぞ』
「じゃあどうしたらバレないんですか?」
『魔王の元から離れるしかないじゃろう、おぬしは顔に出過ぎなんじゃ、じゃがまあ方法がないわけでもないが……』
「その方法とは?」
『これを被るんじゃ』
シスターさんは頭に被っていたものをはずした。
『ほれ、これを被るんじゃ』
シスターさんの顔はとても整っていて美しくてかわいい
最高に美少女だ……
魔王様に惚れる前に見ていたら確実に惚れていた……
『さあ、はやく、わらわは替えのを被ってくるからはやく被るんじゃ』
「あの、素人質問なんですけど、その替えのを俺が被ればいいのでは?」
『あっ……確かにそうじゃな』
このシスターさんは抜けている、すぐに俺に手渡したのを被りなおした。
『というのは嘘じゃ、どうじゃ? わらわの美少女さで緩和されたか?』
「どういうこと!?」




