六話初めての依頼...
魔王様に魔王軍に入ってくれと誘われた
「魔王軍ってそもそもなんですか?」
名前は怪しいから一応ね、この魔王様は怪しくないけど
いや見た目は怪しいけど
「魔王軍という名前はわらわの趣味じゃ、気にすることもない」
女神様みたいなやつね、趣味要素多いな
「それで魔王軍はわらわの仲間のしるしみたいなもんじゃ、おぬしなら入れてやってもいいからな」
「じゃあ俺は魔王様の仲間になるということですか?」
「そうじゃ、これからよろしくのう」
「はいよろこんで」
いいのか俺で?
「それじゃあ拠点を案内するぞ」
鍵を開けて小屋に入る
中はとても質素な内装でなぜか畳がひいてある
家具はベッドとちっちゃいちゃぶ台に冷蔵庫
キッチンとトイレとお風呂がついている
意外といいやないか、ついでに押し入れまであるし
「これからはここに住んでいいぞ」
「いいの?」
お金ないから助かる、でも自分で稼がないと
「じゃあ今からギルドで依頼受けてきます」
「それなら最初は魔物の解体がおすすめじゃぞ、役にたつ知識が得られたりするぞ」
「わかりました、それにしましょう」
このあと魔王様と別れ冒険者ギルドへ向かった
そしてカウンターのお姉さんに話しかける
「すいませんEランクの依頼ありませんか?」
お金ほしいし稼がないとね
「あちらにはってますよ」
Eランクで受けられる依頼は数個あった
馬小屋の掃除やら薬草採取などがあるな
俺はもちろんこれにする
魔物の解体
報酬出来高制
ランクE以上
カウンターのお姉さんに依頼を受けることを告げるとギルドの裏にある解体場につれられた
「こんにちは」
「よろしくな」
この人はガネットさん、ちょっといかつい獣人のおっさんだ、この世界に獣人いるんだ
たぶん女神の趣味やな、ファンタジーファンタジー
「はいよろしくお願いします」
「まずはこのベアウルフを解体するど」
いきなりごつい狼を持ってきた、動物園でもみたことない
ベアウルフ...でかさ3メートルぐらいの狼ゴブリンの5倍くらいの強さらしい
「こいつを解体するからよく見とけ」
「さくっ─|(省略)」すごくナイフを扱うのがうまい
終わった、タイムは3分
速い
「なれたらこんな感じだな、じゃあやってみろ」
「はいっ」
小さめのベアウルフを渡された、これならなんとか
3時間後
終わらなかった
ガネットさんにタイムアップを告げられた
目の前には血の海が広がっている
肉もばらばらになっている
こんなに俺って不器用なのか
「さすがに...これはね...」
さすがにガネットさんにも引かれた
器用値が低いのか原因らしい
器用値が20さえあれば1時間でできるらしい
俺のような器用値1のやつができることは限られるみたい
不器用でごめんなさい
狼もごめん
器用値を上げてから出直すことにして
ガネットさんに別れを告げる
「また器用になってから出直します」
「あぁそれがいい...」
ガネットは器用値を上げるのがものすごく難しいことを知っているが気をつかって言わなかった
そして俺は申し訳程度にもらった青銅貨3枚をにぎりしめ、魔王様のもとへ帰る
「ぷっはっはっはっは─」
魔王様にバカウケされた
たぶん俺が不器用なのを知っていてはめたのだろう
しらんけど
「おぬし器用値が1とは、ぷっはっはっはっはっ─」
はめられたわけではなかったが
そんなに笑わないでほしい
「すまんすまん、ついおもしろくて笑いすぎてしまったわ」
まあちょっとへこんだ
しかも収入30円やし
「それよりもステータスは見たか?」
「いや変わってないと思いますよ」
解体しただけやけどいちおう見とくか?
いやレベル上がった後放置してたわ...みるか
「出でよステータス」
ゆうた10歳
職業〈魔王軍幹部〉
レベル2
HP 11/11
力1
防御2
魔法1
器用1
俊敏1
MP 20/20
スキル〈弱体化〉
属性無
称号〈力尽きし者〉
レベル上がってるし職業が魔王軍幹部になってるし変な称号ついとるし名前ちゃんとなってるー!!
「変な称号がついとるのう」それは同意
レベルはゴブリンとの殴り合いの分やな
魔王様が倒したけどスキル使ってたから経験値をもらえたみたいだ
それで魔王軍にはいったけどいつの間にか幹部になっている、てかそれ職業なの?
「俺魔王軍幹部なんですか?」
「そうじゃな幹部じゃな」幹部らしい
あと力尽きし者ってなんや?
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〈力尽きし者〉─戦闘中に力尽きた者が得る称号
なんも効果ないしネタ称号やん
レベルが一上がってHPが一しか増えてないのはおかしいと思う
普通もうちょい増えんかな?
器用値は増えなかったな
次に期待する
「晩飯はいかがかな?」
もうそんな時間か
「ください」
「スライムのからあげかカレーライスどちらを食べたいのじゃ?、おすすめはもちろんスライムのからあげじゃ」
「カレーライスでお願いします」
カレーライスはうまかった
スライムはもう食わん
そしてやっぱり魔王様はいじわるだ