五十四話王様との謁見とご褒美
目が覚めると俺はなぜか女神空間にいた。まあ爆散の挙動がおかしかったしなんかのシステムが働いてここに転移したのかも?
というか女神が寝ている、さすがに起こすか?
『王子様のキスで起こしておくれーー』
「……」
起こしてくれって言ってるし起こしてあげよう。
俺は迷わず女神の両鼻に指をぶっさした。
『ふぎゃーー!! なにをするのじゃーー!!』
「はい、起きた」
指には女神の鼻クソがごっそりと、ぺろっ
「うわーー、鼻クソの味や」
『……そりゃそうじゃ』
これ以上はいらないので女神に返却した。
『おぬし、服でふくな……』
女神の白い服の一部が鼻クソ色に染まった。
あとダジャレ面白くないですよーー
『さてと、あっちの様子は、邪神がいない!?』
女神は映像の時間を巻き戻し倍速で再生する。
爆散で倒せたんかな?
『えっと、最後は光で消滅じゃし、どうやら勇者が倒したようじゃな』
「倒せてなかったんですか、それで牛が虫に見えたと?」
『これじゃな』
「Gに見える……」
俺の爆散で黒焦げになったんだろう、というか邪神強すぎない? それと俺の爆散は弱体化が決定した。
『おぬしへのご褒美じゃ』
「あれ? 俺なんかしましたか?」
『あれじゃ、ハー勇世界の分と今回の邪神討伐のお礼じゃ』
「ありがとうございます」
『まずは自動再生スキルじゃ、おぬしに必要そうじゃからな、それに伴い再生スキルは自動再生に移行するぞ』
えっと、勝手に再生スキルが発動するらしい……チートだ。
『ガチャン、おぬしは鎖から解放されたぞ』
「あーー、慣れすぎて忘れてました」
俺についていた鎖は外された、これ微妙に重かったし邪魔やったんよな。
『おぬしは強くなったし補助ツール不要じゃろ』
「補助ツール?」
『まあおぬしを無理やり強くするためちょうどいいところにおいといたのじゃ』
この鎖で七個のスキルを獲得したのか、今までありがとう
ああそう、全裸のおっさんからこっそり巨大化スキルをいただいたぞ。
『それでゆうた、なにか聞きたいことはあるか?』
「えっと、このあとえりちゃんに会うのどうしたら……」
『いってくるのじゃーー』
「ただいま……」
あれ? 誰もいいひん……
魔王軍本部に帰ってきたが誰もいないようだ。
「たっだいまーーー!!」
聞こえてないかもしれないので一応叫んでおく
「……」
本当に誰もいない、こういうときはあいつを呼ぶ。
「あーー、誰もいないなんて気のせいかーー(棒)」
『気のせい参上です、ゆうたさん戻ってきたんですね』
「みんなは?」
『王城で縮小パーテーを』
「もしかして祝勝パーティー?」
なんやこの検索のときに出てくるやつみたいな……
って王城!?
『ゆうたさんも行きましょう』
気のせいが手を引っ張ってくる。
「ちょっと待って、俺、城の一部破壊したし出禁じゃないん?」
滝汗とかしのぶみたいに……
『大丈夫ですよ、あれは事故ですから、それよりゆうたさん……いいものがもらえるようですよ』
なんか今の間が気になるがまあいいか
「大丈夫なんやったら行こか」
王城では祝勝パーティーが開かれている。
会場にはもちろん窓からこっそりと入ったぞ。
「やあゆうたくん」
窓のすぐ横にいたメカさんが話しかけてきた。
「どうしたんですか?」
もしかして怒られる?
「明日王城に来てくれ、王様と謁見してもらう」
「え!? えっけん!?」
『せっけん!?』
その後パーテーを楽しんだ。いや無理よ、えっけん……
「ハロー王様、いかがお過ごしでしょうか? ベイベー」
『ゆうたさん、絶対違います』
俺は明日の予行練習っぽいのをしている。
「じゃあどうしたらいいん?」
『練習なんていりませんよ、王様といえど女神様より下なのですから』
「それはそうか」
そういえば忘れてた、あれ女神なんやった。
そのとき、誰かに肩を叩かれた、目の前に気のせいがいるから気のせいじゃないということは、まさかゆうれ……
『わらわは女神じゃぞ』
「うぎゃーーー!!」
背後からぽんっと肩を叩かれたらびっくりするわ
「女神はなぜここにいるんですか?」
『え……わらわが嫌いか? 泣いちゃうぞ』
「……」
『というのは冗談で』
『「ごてっ!」』
俺と気のせいは盛大にこけた。
「それでなんなんですか?」
『おぬしえりちゃんにフラれたじゃろ、可哀想じゃし一緒に寝てやろうと思ってな』
実はえりちゃんと今夜話そうって言ったんだが……「えっと、もうちょい整理してからでいい?」とフラれました、でも予約はとれたからいいけど
「でも気のせいと寝るんで別にいらないですよ」
『ゆうたさん、わざわざ来てくださったのですからそんなひどいこと言わないであげてくださいよ』
『じゃあわらわがおぬしと寝たいと言ったら?』
「いいですよ、というかえりちゃんは最近どうしてるんや?」
『あやつはおぬしの母と寝るそうじゃ』
「あーー、そうなんですね」
あそこなんか仲良かったし
『それじゃあ一緒に寝るぞ』『私もご一緒します』
すやすや
『『寝るのはやっ、すやすや』』
朝目覚めると女神はいなかったがこんな置き石板が置かれていた。
『王様との謁見じゃがおぬしは一言もしゃべらなくていいぞ』
いやいや、わざわざ石板に書くな!!
あと置き石板ってなんなん!!
気のせいに急かされながら謁見の間にやってきた。あれが王様か、横方向にでかいおっさんだ。
「え、ええとまずは勇者」
俺の他にも謁見に呼ばれた人がいる。
とーちゃんとえりちゃんと滝汗だ、どうやら邪神戦で活躍した人はすごい物がもらえるらしい
滝汗? えりちゃん? 活躍?
「勇者にはお望み通りお金を好きなだけやろう」
「ありがとうございます」
うーん、前世と同じことしようとしてる、というか好きなだけっていいの?
「次に滝汗、これからの冒険に役立つであろう薬草(毒草)をやろう」
「薬草(薬草)!?」
たぶんそれユニさんが買い集めた薬草やな
ただの在庫処分ちゃう?
というか俺なにがもらえんの?
「次は魔王えりちゃん、メンバーの功績を讃えクラン魔王軍がSランククランに昇格だ」
ごめんそれ知らん、そんなんあったんか
それで次俺の番か
「最後に一番の大活躍をした魔王ゆうた」
え!? 一番!? まあ倒したんとーちゃんやけど……
というかこれはあるか? なにもらえるんやろ?
「まずはアスカの地を与えよう、君の領地だ」
「え!?」
予想外の物がもらえたんだが、というかあの秘境!?
なぜだ!?
「アスカの地は管理が行き届いていないからめんどくさいし君にあげることになった」
「……」
ということはいらないんですね、いらないものをうまいこと処分しようとしてやがる……
「それに伴い家名を与える、アスカだ」
「ということはアスカダゆうたですか」
「違う、アスカだ」
「アスカダ?」
「もうそれでいい」
俺の名字が決まったアスカダだ、漢字は飛鳥田にしよう、前世と同じ名字だ。無理やり変えたった。
「それと君個人の冒険者ランクはSランクに昇格する」
え!? ってそんなんあったっけ? もう覚えてないわ
「最後に」
最後に!? まだあるん!?
「娘をやろう」
娘!? ってことはもしかして
「ドール、女神」
「はい、お父様」『はいはーい』
「……」
なんか二人と婚約することになった……
で、えりちゃんはなぜ笑顔なの……
俺は魔王軍本部に帰ってきた、明日か明後日に二人が来るそうだ、女神はとっくに来てたけど
「ゆうた薬草あげるわ! いらんし」
滝汗は大量の薬草をくれた、まあいいか
「魔王様冒険者ランクSランクと領地と家名ゲットと婚約者二人ゲットおめでとうございます」
次にフレアさんが来た、また変なもん作ったんか?
「……」
「どうかされましたか?」
作ってない様子だ、一安心。
「そや、薬草いります?」
「いただいてよろしいのですか?」
「いいですよ、もういらないので」
売っても大した金にならんし欲しそうなフレアさんにお礼としてあげるのだ、有効活用!!
「それで校長は?」
「二日酔いです、それで私たち今から帰るんです」
「じゃあフレアさんさようなら」
俺は手を振った、校長昨日飲みまくってたからな
「さようなら魔王様、また魔法国に来てくださいね、美味しいもの用意しておきますね」
「いらないですよ~」
フレアさんは帰っていった、あんまり行きたくないな、次行ったらまた、というかマヨネーズシェイクのこと忘れてるようだな、へへへへ
「あ! 魔王様、マヨネーズシェイクの感想を聞くのを忘れてました」
「市販のマヨネーズそのままでお願いします!」
ゆっくりしてるととーちゃんとかーちゃんが来た。
「ゆうた、明日から俺ら旅に出るわ」
「そう、いってら」
「ゆうた、ぎゅーーー」
かーちゃん抱きつくなって、まあずっと会ってなかったからしたくなるやろうけど
「じゃあね」
たぶん俺とえりちゃんがいちゃいちゃできるようにしばらく出かけるんだろう、ありがとうとーちゃん、かーちゃん
俺頑張ってえりちゃんに告るわ
しばらくすると滝汗がとんできた、ここ屋内やのに……
「ゆうた! さっきあげた草やけど毒草やったわ!」
「……」
ちょっと待ってさっきフレアさんにあげちゃったって、ドクソ、じゃなくて毒草、でも魔法国やし使い道あるよな?
『そんなことより滝汗ちゃん、危ないので屋内で飛ばないでくださいね』
ずっととんでるお前が言うな!!




