表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

42/120

新四十二話魔王祭

昨晩は久しぶりに魔王様と二人きりで寝られた、幸福感がすごかった、やっぱり俺は魔王様が大好きだ


「それじゃあ祭りに行くぞ、ほら」


「はい」


俺は魔王様と手をつなぎお祭り会場へ向かった、なんて最高な時間だ


「ゆうた、あっちでうたない射的とすくわない金魚すくい、そっちで食べないかき氷屋があるぞ」


うーん、クセがつぇー、全部なにするやつやねん


「おいお前が魔王ゆうただな!!」


どこかから話しかけられた、声は女の人みたいだ

でも確実に知らん人だ、声を聞いたことがないって魔王様が服の袖を引っ張ってきた


「ゆうた、上じゃ」


「上?……ぎゃー!」


露出度の高い巨乳のお姉さんが変な姿で浮いている

まるでバイクに乗っているような姿で


「お前がマヨネーズを買い占めたんだろ!!」


「?」


どっちかといえばないんだが……


「違います」


「店の人に聞いた!魔王ゆうた、お前の元にマヨネーズが渡っているはずだ」


「そんなことはないぞ」


「お前には聞いていない」


「あのーとにかく違うんで、誤解です」


「それよりゆうたという名前が気に入らん!お前を倒す【エアバイク】」


謎の女は俺に向かってエアバイクで走ってきた!?

って攻撃!?理不尽な理由で襲いかかってきたぞこいつ


「【ファイアボール】ゆうた、逃げるんじゃー」


女にファイアボールが命中したがえー

効いてないやん


「私にそんな攻撃は効かない、【エアカッター】」


風の刃をとばしてきた、それでなんで戦闘になってんねん、というかやばっ、とりあえず魔王の杖出して


「【爆散】【ファイアボール】ドカーーーン!!」


「うがーーー!!どんっ……」


嘘でしょ、倒せたんだが……魔王の杖つえー

謎の女は地面にめりこんでる


「ゆうた、とりあえずやつを捕まえるぞ」


「ガチャン」


謎の女は俺の鎖で捕まえた……詰所まではこのまま我慢だ




「くそっ、捕まっちまった」


魔王様がもう片方の手を捕まえているので逃げることができない


「引き渡しに来たぞ」


「じゃあその鎖をはずしてください」


「わかったのじゃ、ガチャガチャ」


兵士の言うとおり魔王様は鎖をはずした


「この時を待っていた【エアスライド】」


「「あっ!!」」


謎の女が逃げてしまった……あちゃー


「と、とりあえず祭りを楽しむとするか?」


「そうですね」


逃げられたんだからしょうがない、俺たちは祭りの会場に戻った、さっきのはなかったことにしよう






「魔王様!マヨネーズ買い占めてマヨネーズジュース屋さん始めましたー」


フレアさんなに売ってんねん……ってマヨネーズ買い占めた犯人お前かーーー!!

しかもなにその金額、俺以外に買わせる気ないやん

それになんなん、魔王ゆうた様だけ無償提供て


「ほらほら試食どうぞ、魔王さんもいいですよ」


マヨネーズジュースなるものを渡されたが飲むのに迷う

魔王様と目が合った、まあ飲んでみましょう


口の中に含んでぷしゅーーー


「なにこれ……まっず……」「まずい……」


二人で吹き出してしまった


「魔王ゆうたさん、私にかかっちゃいましたけど」


「あー、すいません」


たまたま通りかかった校長にかけてしまった、なんかすいません


「というかまずいんですかー、どうしましょうこんなに作ってしまったのに……」


えっぐい量のマヨネーズジュースが置かれている


「とりあえずなんか使えそうなんでもらっていいですか?」


「もらうのか?」「いいんですか?」


「まあ、使えそうなんで」


こんなまずいジュース使い所わりとありそう、復活したら気のせいにかけたり、女神にかけたりあるからね

俺はアイテム倉庫にたっぷりのマヨネーズジュースを入れた


というかフレアさん危ないな、注意しておこう


「フレアさん、買い占めるのと変なの作るのやめてくださいね」


「魔王様、わかりました買い占めずにちゃんとしたものを作ります」


うーん、まあいいか


「あっ、それでもうすぐ花火がうち上がりますよ、早めに場所取りしてくださいね、今からアナウンスしてきますので」


「花火?花火が見られるのか?」


魔王様って花火好きなんや、俺はなー別に好きじゃないんよなー花火、近所で花火大会やってたけどうるさかっただけやしなー


「すごい花火が用意されてますよ、特に最後にものすごいのがうち上がりますよ」


「それは期待しておくぞ」


「じゃあ行ってらっしゃい魔王様方、あっちの方がよく見えますよー」




「ゆうた、花火を見に行くぞ」


まあ魔王様と見る花火やしいいものになるか


「行きましょう」




「まもなく花火の時間です、見たい方は花火会場に集合してください!」


すでにいい場所がとれている、魔王様とはラストの花火予想で盛り上がっている


「最後は星形ですよ」


「いやいや大玉じゃよ」


「……」


盛り上がっている、まあ嘘ですけど


実は手を繋いでてそんな気分ではないんです

いやー花火大会で告白ってのも悪くはない、けどとてもいまじゃない気がする


「ドーン、ドーン!」


花火が始まった


「キレイじゃな」


「そうですね」


魔王様が手を絡めてくる……これは恋人つなぎでは?

というかすごい密着だ、え?魔王様?


「ゆうた、どうじゃ?思い出したか?」


「なにをですか?」


「それなら別にいいんじゃ」


え?本当になんのことかわからない……


「あの魔王様」


「いやー、わらわの勘違いじゃ、前世のときに好きな人がおってそやつにおぬしが似てるような気がして」


「前世!?」


「あれ?もしやわらわが転生者なのを言うの忘れてたのか?」


「魔王様って転生者だったんですか!?」


「本当に言うの忘れてたのか、まあよい、それで前世であやつに最後に会ったときやったことをやってみたんじゃが」


魔王様に俺に似ている人のことについて語られた……

なんか本当に内容が似ている、というかきつい

俺のことじゃないと思うと胸が苦しい


「魔王様……きついです」


「すまぬ、それでおぬしがあやつと同一人物じゃないかと思ったんじゃ」


「そうなんですか……」


「いやー顔もそっくりすぎるんじゃが本当におぬしじゃないんじゃよな?」


「え……顔も?」


もしかすると別時空の俺の彼女的な存在……的なやつなのかもしれない


「でも、わらわが今好きなのはおぬしじゃ、昔話をしてすまなかった」


「いえいえ、魔王様のことが知れてよかったです」


「それであやつはわらわの元からいなくなったんじゃ……おぬしはわらわの元からいなくならないよな?」


「俺は……」


たとえ魔王様が俺のことが嫌いでも俺は魔王様のことが大好きだ、あの日ゴブリンにぼこられてていたときに呼んだらすぐに来てくれた時、このケツに惚れた

ちょっと意地悪な人間性にも惚れた、話が面白いところにも惚れた、なにより顔がドタイプだ


それでちょうど花火のフィナーレのようだ、最後の大花火に合わせて俺の気持ちを伝えよう


「俺は、魔王様のことが大好きです、一生お側にいさせてください!!」


「ゆうた……わらわも、」


「ドカーーーーーーン!!」


「「え……」」


そのとき大きな校長の顔をした花火がうち上がったのだった


「えっと魔王様……」


「えっと……帰ろうか……」


俺と魔王様は手をつなぎ用意されていた部屋に戻った




部屋に戻るとフレアさんがいた


「魔王様フィナーレの似顔絵大花火はいかがでしたか?」


「「最悪でした」」


「えぇーーー!?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ