百七十九話波ちゃん最強
「レディーファイト！」
Bブロック決勝戦、獣王と波の試合が始まった
「【破砕】【破砕】【破砕】─」
大剣を振り回す獣王はスキル破砕で波を攻めるも波は剣でうまく受け流している、どうやら波はこの大会では剣を使っているって気のせいが言ってた
というか波はなんで耐えてるん？ステータスは高くないし大剣のほうが強いはずやしスキルも発動してるのに...
もしやあのスキルか
あの武器スキルはタイミングゲーの極みだ
剣の武器スキル、受け流し
その名の通り相手の攻撃を受け流すのだが発動するタイミングを少しでもミスるとコケるのだ
そうだコケるのだ！
「【大波─衝撃波】」「【破砕】」
「キーーーーーーン！！」
二つの金属がぶつかる大きな音ぉーー！！
「バリッ」
あっ、獣王の大剣が折れた！！
「【大波─真空波】」
「【破砕】...くっ、なかなか強いな」
あの真空波を避けるんじゃなくて受け止めるんはなかなかすごいな、さすが獣王といったところですかねー
そして大剣は捨てられた
「ん、獣王が武器を捨てるなら私も捨てる」
なぜか波も剣を捨てた
「いいのか？アドバンテージを捨てるのか？」
「素手相手に剣は使いにくい、それに勝てる」
「それは腕がなるぜい！」
女神のいたずらで試合中の声が丸聞こえだ、俺の試合も...
ちゃうよな？
『聞こえてましたよ』
「うぎゃーーー！！」
「うるさーい！！」
「すいませんでした...」
知らん獣人に怒られちゃいました
怒られてる間に試合が終わりそうになっていた
「ん、この一撃で決める！」
「こい！！【破砕】」
「【大波─大振動】」
「ドーーーーーーン！！」
獣王がふっとんだ
「勝者波ちゃんkon！？」
なんだありゃ、波が知らん間に強くなってる
俺のステータス取られた？ってぐらい
「まさかの結果でしたkonね」
「ゆうたくんと波ちゃんが頂上決戦進出ですわね」
「そうkon、これどっちが勝つkon？」
「この二人は王都で対戦しゆうたくんが魔法でワンパンという結果でしたわ、なのでわたくしはゆうたくんが勝ちます」
ちょいマッチョ姫おかしい、そこは勝ちますじゃなくて勝つと思いますやろが
「我もなんとなくそう思うkon、変な終わり方は嫌konが」
「それはそうですわね」
「では本来なら明日頂上決戦なのですがゆうたくんのせいで一日延長しているので今から頂上決戦です」
ほえー！？なに言ってんのー？
『ゆうたさん！！呼ばれてますよ！！』
「呼ばれてるでござるよ！」
「ん？」
「ゆうたくん！！はやくフィールドに来て下さい！！来ないと不戦勝になっちゃうkonよー！！」
「え！？」
「はやく行くのだ！」
「お、おう」
とにかく行くことにした
「頂上決戦開始kon！！力業で難なく勝利、あの獣王様にも勝利した波！！」
「「がんばれーーー！！」」
応援されるっていいよな、でなんなんその格好
黒の全身タイツて、俺へのメタやないかい、しかもハリセン持っとるし
脱がせて勝とうとしたのにそれ脱がせるのクソ難いて
「対するは魔王飛鳥田ゆうたくんkon」
「...」
ヤジさえもとばない
『ゆうたさんう○こですーーー！！』
「がんばるのだー！」「ファイトでござるー！」
あいつら...って気のせいなに言っとんねん！！
「ん、ゆうたに勝つため準備してきた、絶対に私が勝つ」
「それでも俺が勝っちゃうんですよねー」
「そんなことない、絶対に私が勝ってアスカ丸をもらう」
そうか、こいつもアスカ丸使えるんよな、前に貸したしときすっごい強かったしな
「いや俺のアスカ丸や！絶対に取り返す！！」
「レディーファイト！」
さてどうするか、いきなり始まったのでなんの準備もしていないし脱がせるとかいう最終手段も難しい
魔法もしょぼい、石を投げても当たらないしどっちみち弾きとばされる、ならもう物理で相討ち狙うしかないよね
ということで俺はう○こ杖を取り出した
スキルも魔法も使えないしステータスもクソだが自動再生だけで波に勝ってやる！！
「勝者波ちゃん、第一回獣王国武闘大会優勝は波ちゃんkon！！」
どうしてこうなった...俺が勝つんじゃなかったんか！？
時は一分前に遡る
「【大波─真空波】」
もちろんそんなの避けられ
なーーーい！！
「ズコーーー！！」
俺はコケた...え？
「【大波】ぶにっ」
波にひっくり返され顔をなぜか裸足で踏まれた
あれ？動けない
全身が固められている...なぜだ！？
あとなぜわざわざ靴を脱いで裸足で踏んでくるんだ！足だけタイツじゃないから全身タイツでもなかった
そして足からいいにおいがするんだが！！
「勝者波ちゃん、第一回獣王国武闘大会優勝は波ちゃんkon！！」
なんていうひどい試合でして...
『ゆうたさん残念でしたね』
「...」
何も言えねー、メタられたら無理です
俺のアスカ丸が...
「まもなく表彰式が始まるkon！」
表彰されるのは波と俺だそう、せめてなんかいい武器欲しい、俺のアスカ丸...
「まずはゆうたくん、表彰台に上がるkon！」
俺は表彰台に上がった、
「準優勝おめでとう、対決できなかったのは悔しいが次の大会では対戦したい、腕がなるぜい」
銀のメダル...じゃなく銀の折り紙のメダルだ、売れない
「波ちゃん、表彰台に上がるkon！」
「優勝おめでとう、強かった、本当におめでとう」
「ん」
波は金メダル...あれ本物の金じゃ？
「それでは副賞の贈呈kon、ゲストのドール姫お願いしますkon」
マッチョ姫が来た、なんかアスカ丸となんか金のマッチョなう○こを持ってるけどそれ俺へのやつ？
「ゆうたくん、準優勝おめでとう、ゆうたくんが好きそうなの作ってみたけどどうかしら？」
金色のう○こを渡された、軽いので金じゃないだろう
それでこれは置物よな？いらねー
アイテム倉庫に封印だ、見た目からして絶対に売れないからね
「波ちゃん優勝おめでとう、副賞のアスカ丸ですわ」
「ん、ありがとう大事にする」
やめろ、俺に自慢するな！
いや逆に自慢仕返してやろう
俺は金のう○こを見せびらかしドヤ顔をかます
「...」
駄目でした
「それと賞金konが二人とも獣王国に寄付してくれるそうkon、二人に感謝するkon」
え？ちょっと待ってそれ聞いてない、というかそもそも金なかった的な...ありえるか
「ん、最初の規約書にチェック入れたから」
「...」
え、あのチェックってなんか文章のとこ隠されてたけどそういうこと...完全にやられたな
「ということで表彰式兼閉会式を終わるkon！！お疲れ様でしたkon！！」
みんなは王城へ行くそうだが俺は帰った
まあしのぶと爆裂に帰ったほうがいいと言われたからだけど
「ゆうたおかえり！」
「えりちゃん！？」
帰ったらえりちゃんが復活していた
ヒロインなのに復活が遅い
